
■瞽女の啼く家
2005年■岩井
志麻子〔著〕
■集英社
ISBN: 4087747786 →
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時は明治。岡山のある村に、盲目の女達が暮らす「瞽女屋敷」があった。女達は三味線、按摩、死者の口寄せなど、それぞれの得意なことで生計をたてていた。そして光を失っている分、人には見えない闇が見えた。
本当に怖い。読んでいて泣きそうになった。生理的に「怖い」と思う要素の詰合せ。
瞽女頭のすわ子、イク、お芳の3人が交互に語る。3人が3人とも性格や育った背景が違うので、同じ一つのことをとりあげても視点が変わってくるところが面白かった。メリハリが効いていて良かった。上手いなー。こういうの好きだなー。ところどころ出てくる岡山弁も、「ぼっけえ、きょうてえ」のように満載というわけではないので、読みやすかった。逆にこれくらいに抑えた方言の使い方の方が、意味もわかるし雰囲気もあっていいなと思った。
それにしても、怖かった。前半は特に何が書いてあるわけでもないのだけれど、雰囲気だけで怖い。ネタを小出しにされて、何が何だかわからないままに、じわりじわりと恐怖が増してくるのが何とも言えない。ああ、怖い。手の平にじっとりと汗をかいてしまった。そんな風に、思いっきり緊張しているところに「後ろに何かおる」なんて言われたら、もう駄目だ。悲鳴あげて走って逃げ出したかった。
最後まで読むと、腑に落ちない点はいくつかあるのが気になる。すわ子が気にしてたのは何だったんだろう。それでもって、ラストのあの強引な展開はあれでいいんだろうか。あの部分だけ別な話になってないか?いきなりなんなんだよー。
でも、あと3回くらい読み返したいかも。全体は気に入ってる。