2004年10月08日 (金)

メールエイリアスの仕組みとお薦め設定

メールのエイリアスは大分前からあったのですが、最近 .Mac のトップページ でアナウンスされてたので初めて知った方も多いようです。

どうもエイリアスのことを誤解しているてその使い方に関して混乱している方も見受けられますので、エイリアスの仕組みを解説しておこうと思います。ただし私は使っていないので、.Mac での説明からの推測に過ぎません。


エイリアスのアドレスと追加アドレスは違います。追加アドレスと同じように思っているとメールを間違って削除してしまったりします。以下、どう違うかを解説します。なお、これは理解のための説明で実際の .Mac で使っている仕組みと違っているかもしれません。

登場人物

メールの受信には次が登場します。

メールアドレス
これは説明しなくてもよいですよね。foobar@mac.com というようなアドレスです。
メールボックス
これは受信したメールが保存されるサーバ上の場所です。POP を使っている人にとっては「受信ボックス」とか「INBOX」ということになります。IMAP を使っている人はこれに加えて、保存用に作成した IMAP フォルダー達があります。少なくともここではそういうこととします。
ローカル配送エージェント
メールアドレス宛にサーバが受け取ったメールを対応するメールボックスに保存してくれるサーバの中の小人さんことです。

.Mac のアカウントには、この「アドレス」と「メールボックス」が一つずつ割り当てられます。そしてその対応がサーバのどこかに記録されるのです。この記録を見て「ローカル配送エージェント」が受け取ったメールをメールボックスに放り込んでくれるのです。

追加アドレス

料金を払って追加するアドレスにも「アドレス」と「メールボックス」が一つずつ割り当てられます。.Mac の仕様上の制限はあるものの .Mac のアカウントに割り当てられたメインのメールアドレスと同じです。

エイリアスのアドレス

しかしエイリアスは違います。エイリアスには固有の「メールボックス」がありません。エイリアスの場合、「アドレス」と対になる「メールボックス」としてメインのメールアドレスの「メールボックス」が割り当てられます。ですから「ローカル配送エージェント」はエイリアスのアドレス宛のメールを受け取るとメインのメールアドレスの「メールボックス」にメールを保存するのです。

似たような結果をもたらすものとしては、メールの転送サービスがあります。サーバにメールを残さないで転送した場合、転送先では元々のメールと転送されて来たメールの両方が保存されてますよね。そして受け取れるメールアドレスは転送元のメールアドレスと転送先のメールアドレスの二つです。そしてメールが保存される場所は一つです。

Mac ユーザでしたら Finder によるファイルのエイリアスに馴染みがある方が多いと思います。あれも似ています。元々のファイルを開いても、エイリアスのファイルを開いても同じファイルを開いたことになります。ですが開く窓口は二つです。

注意

Mail.app などのメーラーでアカウントを二つ作成して、一方をメインのメールアドレス、もう一方をエイリアスのメールアドレス用とした場合、上のことを理解していないと大切なメールを自ら削除してしまうかもしれません。

POP の場合

POP を利用しているとき、エイリアスの方の設定でメールをサーバに残すようにしていないとエイリアス側で受信したメールはメインの方では取得できません。これは POP 利用者なら似たような経験をしていることと思います。別なマシンで受信したメールは、普段使っているマシンには届きませんよね。これと同じです。

しかしエイリアスはアドレスがメインと異なりますが同じ「メールボックス」を使っていることに注目して下さい。同じ「メールボックス」を使っているために、エイリアスのアドレス宛のメールもメイン宛のメールと同じ「メールボックス」に置かれているので、エイリアス側で受信できるメールにはメイン宛のメールも含まれています。

ですから、メールをサーバに残すように設定しないでエイリアス側で受け取ってそれがメイン宛だから後からメイン側でじっくり見ればよいと思い削除してしまったら...。そうです。メインの方で見てもそのメールはもう残っていないのです。

逆にメールをサーバに残すように設定していた場合はどうでしょうか? この場合、メインとエイリアスの両方でメールを受信することになります。POP はサーバから受け取ってローカルにメールを保存する仕組みですから、通信量もハードディスクの使用量も二倍になってしまいます。メールフィルターのルールでそれぞれ宛のメールのみ残すとしても同じメールを二回受信することに変わりはありません。とっても無駄です。

IMAP の場合

POP での注意と同じようにエイリアスはアドレスがメインと異なりますが同じ「メールボックス」を使っていることに注目して下さい。

このため、エイリアス側で削除したメールはメイン側でも削除されます。なぜなら同じ「メールボックス」に対する操作だからです。ファイルのエイリアスを開いて編集したら、元のファイルを開いても編集結果が反映されていますよね。これと同じです。

お薦め設定

冒頭にも書きましたが私は今の時点で .Mac のメールエイリアスは使用していません。それなのにお薦め設定が書けるのは、似たようなことをしょっちゅうやっているからです。自宅で仕事をしていても出すメールは会社のアドレスからの発信にしたい場合に以下のやり方を使っています。
# どちらも私のアドレスですから詐称ではありません。

  • エイリアスは POP にする。
  • エイリアスではメールを受信しない設定にする。
    Mac OS X 付属の Mail.app を使用していないのでこの設定ができるかどうか実は知りません。
  • エイリアスの POP サーバは架空のものにする。
    受信しない設定にしていてもメーラによっては「全て受信する」ボタンを押すと受信をしてしまったりします。どうやっても受信できないように POP サーバを架空のものにしておきます。POP の認証のユーザ名やパスワードを架空にしたりしてもよいですが、アタックと勘違いされるといやなので POP サーバを架空にしたほうがよいでしょう。
  • メールフィルターでメールを移動させる。
    そうすると、受信はもっぱらメインのメールアドレスのアカウントで行うことになります。そのままでもよいのですが、返信するときのメールアドレスをいちいち切り替えないといけなくなるのが面倒です。
    そこで、メールフィルターのルールでエイリアスのアドレス宛のメールはエイリアスのアカウントのフォルダーに移動もしくはコピーするように設定します。

こうしておけばサーバからの受信は一回で済みます。この最後の設定をした場合、エイリアス宛のメールはそのマシンでのみ閲覧することになります。エイリアス宛も色々なマシンから見たい場合は移動させるのではなくコピーにしておきましょう。そういう人は当然、メインの方は IMAP にしてますよね。

因に私は最後の設定はしていません。メールの在処を分散させたくないからです。


Posted: 12:44    | Comment | Trackback


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