2007年06月03日 (日)

ウィルス観測: Email.Phishing.RB-792

先月 5 月 30 日午前 5 時頃、ClamAV での検出名が Email.Phishing.RB-792 としてというフィッシングメールを受け取りました。


メールの内容

Email.Phishing.RB-792HTML メールとしてやってきました。内容は次のとおりです。

Return-path
<service.reft26974723329814.cm@nationalcity.com>
Received
from from 89-139-122-227.bb.netvision.net.il
(89-139-122-227.bb.netvision.net.il [89.139.122.227])
by mac.com (Xserve/smtpin34/MantshX 4.0) with SMTP id l4U9vGVu014757; Wed,
30 May 2007 02:57:18 -0700 (PDT)
Date
Wed, 30 May 2007 02:57:16 -0700 (PDT)
From
National City <service.reft26974723329814.cm@nationalcity.com>
Subject
Confirm Your Online Banking Records! (message id: lg6380486)
Message-id
<200705300957.l4U9vGVu014757@mac.com>

Dear National City business client:

The National City Corporate Customer Service requests you to complete the National City Business Online Client Form.

This procedure is obligatory for all business and corporate clients of National City.

Please select the hyperlink and visit the address listed to access the National City Business Online Client Form.

http://session-803779051.nationalcity.com/corporate/onlineservices/TreasuryMgmt/

Again, thank you for choosing National City for your business needs. We look forward to working with you.

***** Please do not respond to this email *****

This mail is generated by an automated service.
Replies to this mail are not read by National City Corporate Customer Service or technical support.

*************************************************************************************************

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F5E: 0x8, 0x7, 0x18, 0x41, 0x00, 0x8947, 0x769, 0x96349489, 0x52, 0x2312, 0x33 A3BN: 0x3402 IOA: 0x5, 0x44, 0x0306, 0x0 C32, exe, UON, E8B, GA3, M2SE, source. 0x09, 0x3 0x4896, 0x07818427, 0x87, 0x3590, 0x89, 0x0647, 0x733, 0x85647273 rev tmp 0x316, 0x7, 0x78 0x2177, 0x354, 0x538, 0x51, 0x69646469, 0x643, 0x70537000, 0x334, 0x3426, 0x6, 0x608, 0x525, 0x626, 0x5859, 0x33 exe: 0x4013, 0x87, 0x56, 0x67343897, 0x69, 0x59522004, 0x177, 0x5, 0x91597658, 0x17773583

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発信元

このメールは私の .Mac のメールアドレスに届いたものです。上に掲載した Received ヘッダ以前の Received ヘッダは信用できません。一歩手前の(一つ下に書いてある) Received でメールを受け取ったとしているメールサーバと .Mac のメールサーバに渡してきた 89-139-122-227.bb.netvision.net.il とは全く関係なさそうなアドレスだからです。ですから 89-139-122-227.bb.netvision.net.il が経路を詐称して直接発信したと考えられます。

この 89-139-122-227.bb.netvision.net.il はイスラエルの NetVition Ltd. が管轄する IP アドレスを持っています。この NetVition Ltd. の住所は Omega Building Matam Industrial Park Haifa 31905 です。

しかしこの 89-139-122-227.bb.netvision.net.il のアドレスをもつマシンはボットで操縦されたマシンではないかと推測しています。次のセクションも見てください。

影響

上ではリンクにしていませんが URL 部分はリンクになっていてインド洋イギリス領のドメインを持つ URL にリンクされています。しかもそのホスト名部分の先頭は session-803779051.nationalcity.com となっていてブラウザの URL 欄を見ても文面に合致するページを表示しているように錯覚させるようになっています。

そのフィッシングサイトの IP アドレスは複数あり、それぞれ別な組織がホスティングしています。

  • Road Runner HoldCo LLC (アメリカ)
  • WiMAX Telecom (スロバキア)
  • Stentor National Integrated Communications Network (カナダ)
  • Apolo -Gold-Telecom-Per (アルゼンチン)
  • EastLink (カナダ)

いずれにせよ、文面上のリンク先と実際のリンク先は全く異なります。National City という名前の銀行のサイト風のページにリンクされています。

少なくともその銀行の顧客を狙っていて、そのアカウントおよびパスワードを奪取されるでしょう。ログイン操作を行った後はどのようになっているのか確認していませんが、その後も何か入力させるようでしたら、それ以外の情報の奪取もされるでしょう。

対応

以下では私が実際に実施していることのなかでこのメールに有効だったことを列挙しています。

この手のメールの多くは HTML メールとしてやってきます。まずはメールの HTML 表示を無効にするのがよいでしょう。

HTML が無効になっていると、HTML のみのメールは全く表示されません。普通の HTML メールは文面のテキスト版も一緒に送られてくるものです。正当な送り主の場合にはほとんどの場合そのテキスト版が表示されます。ですから HTML 表示を無効にしていて内容が全く書かれていないメールならばかなり怪しいと判断できます。

次にジャンクメールの判定を精度よく行うメールソフトを使用するのもよいでしょう。ジャンクメールに分類されたメールは疑ってかかりますよね。

危険なメールをフィルターするサービスをしているプロバイダを通して受信するのも有効です。このメールのような明らかなフィッシングメールはドロップしてくれます。

ClamAV のようにフィッシングも判定できるセキュリティ対策ソフトを導入して運用するのも有効です。そのソフトの機能や設置の仕方によりますが、危険なメールを判定し、警告を付けたり削除したりしてくれます。

私の場合、.Mac のサーバが受信して .Mac の受信ボックスに置くと同時にプロバイダの私のメールアドレスに転送するようになっています。そしてこのメールに関する私の経緯は次のようでした。

まず、.Mac の受信ボックスを ThunderBird で参照してそれがジャンクメールに分類されていました。そして誤判定を確認するため(もしくは面白いスパムだったらネタにするため)にそのメールを参照しました。テキスト版が付いていない HTML メールなので全く内容は表示されません。そこでメールのソースを参照して内容を確認しフィッシングであると判断していました。

しばらく転送先のプロバイダにメールが届くのを待っていました。しかしそのメールは届きませんでした。プロバイダに届いたメールは一旦 LAN のサーバが受信するようになっています。そのサーバもジャンクメールフィルターを付けています。spam は受信者のメールボックスの中の junk フォルダーに置かれ、ウィルスの類い(フィッシングも含む)は捨てられるように設定しています。その LAN のサーバが捨てたのかと履歴を漁りましたが捨ててはいないようです。つまりプロバイダレベルで捨てられたようです。


Posted: 21:51    | Comment | Trackback


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