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ひょんなことから kp というトップレベルドメイン(日本なら jp ね)が朝鮮民主主義人民共和国の国別コードトップレベルドメインだということを知りました。ちょっと調べてみるとこのトップレベルドメインが kp のサイトが不思議なのです。
まずトップレベルドメインが kp のサイト、つまり朝鮮民主主義人民共和国(長いから以後「北朝鮮」)のサイトはどれくらいあるのかというと、二つしか見つかっていません。「site:.kp - Google 検索」によると
携帯着信音とかキャラクター画像を売ってたりするのが意外でした。
comming soon としか書かれていないのが意外でした。スペル間違ってるし。
この二つしか出てきません。ページ数でいくと 4 ページです。因に日本の jp ドメインの場合はヒットするページ数が現在 2,380,000,000 です。日本の人口より多いです。
要するにかの国ではインターネットというものが使われていないということですが、ルーティングとか名前解決どうなっているんだろうとちょっと興味がわきました。
折しも世界の地域インターネットレジストリのデータを全部引っ張ってきてファイアーウォールなどに利用できる仕組みを作ったばかりなので、それが 2 文字の国別コード(ISO 3166-1)別にどんな(IPv4 の) IP アドレス群を持っているのかすぐに調べることができます。北朝鮮のコードは KP です。ところが KP のデータはないのです。要するに北朝鮮に IP アドレスが割り振られていないというかもしれません。
それじゃあさっきのサイトはどうなっているのかが不思議になってきます。更に kp のサイトのページが見られるということはどこかにネームサーバがあるわけです。そのネームサーバはどうなっているのかも気になってきました。
kp ドメインのサイトのホスト名を使って dig コマンドあるいは host コマンドに -v オプションを付けて調べてみました。そうするとそれらのサイトの IP アドレスと名前解決をするネームサーバがわかります。次のようになっていました。
| ホスト名 | IP アドレス | 説明 |
|---|---|---|
ns1.kcce.net |
194.29.232.18 |
kp ドメインのネームサーバ |
www.kcce.kp |
194.29.232.21 |
kp ドメインのレジストラのサイト |
ns2.kcce.net |
194.29.232.30 |
kp ドメインのネームサーバ |
www.naenara.kp |
194.29.229.125 |
北朝鮮の情報サイト |
さて、国別コード KP の IP アドレスはなかったわけですから、これらの IP アドレスがどこから出てきたのかが気になります。今度は whois コマンドの登場です。これらの IP アドレスに対して whois コマンドをすると I/P/B/ Internet Provider in Berlin GmbH というプロバイダがこの IP アドレスを含む IP アドレス群を管理しているとわかります。これはドイツのベルリンにあります。
要するにかの国では自分達のインターネットのリソースを自分達で管理する状況には無いらしいですね。それは元々おおよそ想像がついていたのですが、意外にもドイツのプロバイダにお願いしちゃっているのです。北朝鮮の友好国の中国やロシアではなくてドイツなんです。なんでそうなっているのか謎です。
それにしてもレジストラのサイトの comming soon は誰もチェックしなかったのかな? これも謎だあ。