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2009年05月20日

至れり尽くせりな歯医者さん

別に虫歯ができたとかではないのですが一昨日から歯医者に通い始めました。それがその歯医者は至れり尽くせりなんです。びっくりしました。


もう五年くらい前でしょうか、虫歯の治療で歯医者に通っていたのは。数年前に一度、検診というか歯石取りに行ったきり歯医者とは縁がない生活をしていました。

その数年前もちょっと驚きました。僕が通っていたのとは違う歯医者にいたのですが、診察台っていうんでしょうか、歯医者のあの座り心地がいい椅子を倒すと上にテレビがありました。僕のときは普通のテレビ番組が流れていたのですが、娘ちゃんのような子供には歯科衛生士さんがリクエストを聞いてアニメとかの DVD を流してくれるんです。

そのときも、そして今回もそうなのですが、娘の歯の健康に異常な執念を燃やしている妻が嵌っている歯医者に無理矢理行かされました。

妻「きれいな衛生士さんいるから!
僕「ほんとうにぃ? いつぞやのプールみたいなオチなんじゃないの?
妻「違うって。本当にきれいなんだから。
妻「そうねえ…、若い人とそれほどでもない人とどっちがいい?
僕「上手な人!」(本当は若い人だけど)
妻「どっちも上手だよ。どっちがいい?
僕「どっちでもいいよっ。」(本当は若い人だけど)
妻「じゃあ予約しておくから。
僕「でもさあ、どっちが担当になるかなんてわかるの?
妻「電話かけてその人が出たら指名するから大丈夫。まかせて! ちゃんと Yuji さん好みの人を指名するから。
僕「じゃあ君がやってくれるんだ。」(と一応言っておいた)
妻「バカねぇ

とまあ、こんな調子で予約されてしまいました。

当日、つまり一昨日ですが、行ってみるとなかなか感じのいい若い衛生士さん(H さん)にパーティションに案内されました。娘ちゃんが通っていた幼稚園の先生のような人です。わかってるじゃん >> 妻

その日は X 線写真を撮る以外では歯科医の先生とは五分も対面していませんが、たっぷり二時間近くかかりました。その H さんとみっちりだったのです。内容はこんなでした。(順番は一部違うかもしれません)

  1. 気になるところなどのヒアリングをする。

    H さんがどんなところが気になるかをヒアリングするのですが、実はここが一番困りました。というのは別段来たくて来たわけではないからです。適当に歯石を取ってくださいということにしておきました。

    が、前回歯の治療をしたのはいつ頃かとか会話をしているうちに左上の歯茎がときどき腫れぼったくなることを思い出したのでそれも伝えました。聞いて答えておしまいというヒアリングではなく関連することを雑談ぽく話してちゃんと引き出すところなんか凄いですねえ。

  2. 歯と歯茎の状態の写真を撮る。

    なんか唇をべろんと剥く器具を使って歯と歯茎を剥き出しにした状態で写真を何枚か撮られました。歯と歯茎を説明するのに使ったり、治療や指導のビフォアアフターの違いを見てわかるようにするためだそうです。患者(っていうのかな?)がよくわかるために撮るような感じです。

  3. 現像ができるまで啓蒙ビデオを見せられる。

    現像と H さんはおっしゃっていましたが、本当はプリントアウトだと思います。その間短い歯科衛生の啓蒙ビデオを見せられます。そのモニターには PC が繋がっていて、テレビ放送も映るし Windows のソフトを使って用意していてあるそういう動画も見られます。脇には無線マウスの受け口が見えます。右側の器具を置く台には無線マウスも置いてあったりします。

    内容は、確か、歯周病がどのように発生するのか、進行するとどうなってしまうのかというような内容でした。

  4. 歯周ポケットの深さの計測をする。

    歯と歯茎の間にある溝に針のようなものを突っ込んで、その深さを調べます。その深さによって健康か要注意か歯肉炎などが進行中かがわかるのだそうです。

    これは以前通っていた歯医者でもやっていましたが、何をしているのか、結果がどうだったのかということはちゃんと説明してもらっていませんでした。衛生士さんと先生との会話から歯肉炎があるかどうかがわかるみたいだと推測しただけでした。でも今回は今からすることが何なのか、その結果がどうで、どのような懸念がわかったかというのをきちんと説明してくれます。

    その説明では先ほどの写真を見ながら歯茎の色などを確認しながらでした。この箇所は 6mm の深さでどうのこうのと言われるだけだと、はあそうですかですが、歯茎の色も見せられれば直感的に納得できます。自覚があった一カ所だけでなくその正反対の右側も同様でした。

  5. 歯の X 線写真を撮る。

    これはさすがに H さんではなく先生がやりました。今どきの歯医者さんではこの設備があるところが多いですよね。最近色々な検診に行っているので被爆量が多い気がします。

  6. 冊子を使って復習する。

    H さんがさっきのビデオの内容を冊子を見せながら復習してくれました。二カ所ほど歯茎が若干炎症気味のところがあったからでしょう。

    そしてそれが歯間に残る磨き残しが重要なファクターとなって起きていると説明されました。その説明の流れで進行します。

  7. 赤い色素を付けて歯磨きをしてみる。

    テレビのコマーシャルなどで磨き残しチェックに使うあれです。あれを付けて持参した歯ブラシで歯磨きをします。そしてどこがうまく磨けていないかを説明してくれます。

    以前、自分でその歯垢染め出し剤を買ってきて試したことがあったのですが、歯と歯茎の境目とかどうしても赤い色が残ってしまうところがありました。丁寧にやっても残るので、これが残らないほどやるには相当な時間歯磨きをし続けなければならないんじゃないか、毎日そこまでやるの大変だなあと思ったことがあります。

    今回、比較的歯磨きはできている方だが歯間などの細かいところに汚れが残っていると指摘されました。これは既に自覚していました。

  8. 歯間に残る汚れを掻き出し、それを顕微鏡で見せてもらう。

    更に、その残った汚れを H さんが掻き出し顕微鏡にかけました。顕微鏡と言ってもあの理科室にあった覗き込むようなものではなく、四角い箱の隅にある試料を乗せる小さいポイントにその汚れを置くと啓蒙ビデオが映っていたモニターに映し出されるのです。

    H さんが「皆、結構元気ですねえ」なんていいながら、いいポイントを探して「あ! これです。この螺旋状の菌が歯周病の元になるんです。」とかいいながら色々解説してくれました。その汚れが放置されたり蓄積されると危ないのだというデモンストレーションですね。

  9. 歯磨き指導する。

    口には出しませんでしたが自分で歯垢染め出し剤で確かめたことがあるので、そういうところに汚れが残っていることはわかっていました。でもそのときその汚れを取るのは大変すぎると諦めていました。ですからこういう流れになると疑問なのは、じゃあどうすれば効果的にその汚れを取ることができるのかということです。

    聞かずともその流れになりました。この部分は歯ブラシをこういう角度で使ってこういう風に磨くとか、強さはこれくらいとか僕の歯で実践してくれました。僕は手鏡を使ってみていました。

    よくブラッシングは軽くと言いますよね。でも軽くと言われてもどれくらいが軽いのかってわからないですよね。お手本を自分の歯でやってもらうとよくわかります。僕は若干強めでした。ところで、お手本で軽〜くしゃかしゃかやってもらったのは気持ちよかったですねえ。「こっちも」なんて言って別なところもやってもらいたくなるほどです。やってもらわなかったですけど。

    あと糸楊枝なども効果的と H さんは言っていました。実はこれも試したことがあったのですが、気になるところに糸を入れようとするときつくて痛かったので不採用になった経緯があります。それを話しました。何か心当たりがあるようで、それについても追々説明するようなことを言っていました。

    この頃になるともうすっかり打ち解けてしまっていました。ノズルから水を噴射させて歯の汚れを取る家庭用の器具があるのですが、それを使っていたこともあるのでそれも効果があるかを聞いてみたら「あらぁ、OKAMURA さん結構色々やってるじゃないですかぁ(ケラケラ)。糸楊枝も使ってるんでしょ?」「いやあ、糸楊枝は試しにやってみただけで、そうねえ、話のネタ程度にね。」「ネタね! (クスクス)」という感じで、なんか歓談しているような雰囲気になってきています。

  10. 先生が今後の方針について説明する。

    そのうち先生がやってきて、X 線写真や H さんが測った歯周ポケットの深さの表などを交えて今後の方針について説明されました。

    少し気になっていた左上の歯茎の腫れは、そこの治療済みの歯に被せた被せものと脇の歯との間が狭くなっていて食べかすが引っ掛かりやすくなっているはずだと説明されました。実際そうでした。よく鶏肉なんかが挟まって取るのに苦労していました。それで汚れが溜まりやすくなって炎症を起こしがちになっているのだそうです。また右側は今現在は左側より炎症の程度が大きいのでそこも経過を見ながら解消してくそうです。取り敢えずは、左の被せものをやりなおして歯間を少し開けるそうです。

    それまで H さんのみっちりした解説を受けていたので、先生の説明は普通かそれ以上の丁寧さなのになんか足早に一気に説明されたような印象を受けてしまいました。

  11. 衛生士さんが今後の方針の復習をしてくれる。

    先生が去って行った後、H さんが先ほどの先生の説明をもう一度説明してくれました。ゆっくりととてもわかりやすい説明です。恐らく、仕事モードで話をするときは先生の説明の方がポイントを押さえた端的な説明で、短い時間で正確な情報を伝えるよい説明だと思います。が、こっちは OFF 状態ですし、なんとなく歓談中モードになってしまっているので、H さんの説明の方が心理的にわかったような気になります。

  12. 宿題を出される。

    H さんに宿題を出されてしまいました。指導してもらった歯磨きを実践してくることです。そして次回(実は昨日)にうまくできているかどうか見てみるということでした。

こんな感じでした。書き出すのも結構大変です。初回なのでイントロダクションとして H さんがみっちり付いたのだと思います。これまで通った歯医者では衛生士さんは先生の治療行為の補助という感じでした。しかし、ここは違いました。衛生士さんによる指導や解説が主体で、特に治療行為が必要な場面だけ先生がやるという感じでした。

そのおかげで今まで気付いていながら諦めていた歯間などの磨き残しをどう解消したらいいかもわかりましたし、どれくらいが軽いブラッシングなのかもわかりましたし、以前の歯医者で何度か左上の歯茎のことを訴えても完治しなかったのですが、それも原因と対策がわかり今度は完治しそうな気がします。

治療中 DVD を見て楽しんだり、歯ブラシをプレゼントしてくれたりなんていうサービスも他ではありました。どこも工夫しているかと思うのですが、客の回転にこだわらない直球勝負のこういうサービスこそが本当の至れり尽くせりだと感じましたよ。

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