娘ちゃんはどうしても得心がいかないようです。説明するとわかるのですが、どうしてもママは 100 円得したような気がするんだそうです。
土曜日は朝から妻子が実家に行っていて、金曜から都内に泊まっていた僕と帰りに合流して夜中に一緒に帰ってきました。
娘ちゃんはシャワーを浴びて一旦は僕にお休みを言って寝室に行ったのですが、しばらくすると僕のところに戻ってきてこう言います。
娘「昼間ね、ママとクミちゃん(仮名、妻の妹)とお出掛けしたときね、ガチャガチャがあったの。」
娘「それやりたいなあって言ったらクミちゃんが 100 円出してくれたの。」
娘「そのときね、ママはいなかったんだけど、戻ってきたらママもやりたくなったの。」
娘「でもねママは 100 円玉持ってなかったから、ママの 500 円玉とクミちゃんの 100 円玉五枚を交換してママはガチャガチャをやったの。」
僕「うん、それで?」
娘「そしたらね、さっきね、ママが娘ちゃんに 100 円ママに払いなさいって言うんだよ。どう思う?」
娘ちゃんの説明だと妻が不当に 100 円搾取するように聞こえます。でもそれはおかしいのでこう言いました。
僕「きっとママはその 100 円を後でクミちゃんに返すつもりなんだよ。」
僕「そうすればこうなるよ。」
僕「クミちゃんは娘ちゃんに 100 円あげて 100 円損しました。」
僕「娘ちゃんはクミちゃんから 100 円もらって 100 円得しました。」
僕「娘ちゃんは 100 円払って代わりに 100 円分遊びました。このときは損も得もしてません。」
僕「合わせるとクミちゃんは 100 円損して、娘ちゃんは 100 円得してるよね。」
娘「うん。」
僕「ママは 500 円玉をクミちゃんの 100 円玉 5 枚と交換しました。同じ 500 円だからママもクミちゃんも損も得もしていません。」
僕「ママは 100 円払って代わりに 100 円分遊びました。このときは損も得もしてません。」
僕「合わせるとママもクミちゃんも損も得もしていません。」
娘「うん。」
僕「最初の娘ちゃんが遊んだときと合わせると、娘ちゃんは 100 円得して、クミちゃんは 100 円損して、ママは損も得もしていません。」
娘「うん。」
僕「そうすると娘ちゃんから 100 円もらってそれを後でクミちゃんにあげれば、娘ちゃんもクミちゃんもママもみんな損も得もしていないことになるでしょ。」
娘「うん。」
僕「だからママはその 100 円を後でクミちゃんにあげるつもりなんだよ。」
娘「うん。わかった…」
そう言って娘ちゃんは寝室に引き下がってきました。数分したら今度は娘ちゃんと妻がやってきました。
妻「ねえ、娘ちゃんと説明できた?」
僕「うん、大体できたよ。でもママに 100 円あげるだけじゃおかしいから、ママはその 100 円を後でクミちゃんにあげるつもりなんだよって言ったんだよ。」
妻「ああ、そうなんだ。」
妻「でも実は先回りしてもうクミちゃんに 100 円返しちゃったんだ。」
僕「なるほど。」
僕「娘ちゃんもうクミちゃんにママは 100 円あげちゃったんだって。それならいいでしょ?」
娘「ウーン…」
僕「すっきりしない?」
娘「うん。なんだかママが得したような気がする。」
娘ちゃんは得心してません。
僕「エー、だってこうなるじゃん。」
僕「クミちゃんは娘ちゃんに 100 円あげて 100 円損しました。」
僕「娘ちゃんはクミちゃんから 100 円もらって 100 円得しました。」
僕「娘ちゃんは 100 円払って代わりに 100 円分遊びました。このときは損も得もしてません。」
僕「合わせるとクミちゃんは 100 円損して、娘ちゃんは 100 円得してるよね。」
娘「うん。」
僕「ママは 500 円玉をクミちゃんの 100 円玉 5 枚と交換しました。同じ 500 円だからママもクミちゃんも損も得もしていません。」
僕「ママは 100 円払って代わりに 100 円分遊びました。このときは損も得もしてません。」
僕「合わせるとママもクミちゃんも損も得もしていません。」
娘「うん。」
僕「最初の娘ちゃんが遊んだときと合わせると、娘ちゃんは 100 円得して、クミちゃんは 100 円損して、ママは損も得もしていません。」
娘「うん。」
僕「それでね、ママはクミちゃんに 100 円あげました。このときママは 100 円損してクミちゃんは 100 円得しました。」
娘「うん。」
僕「さっきのと合わせると、娘ちゃんは 100 円得して、クミちゃんは損も得もしてなくて、ママは 100 円損しました。」
娘「うん。」
僕「だからママは 100 円を娘ちゃんからもらいます。そうすればみんな損も得もしていません。でしょ?」
娘「ウーン…」
娘ちゃんはまだ得心してません。
僕「じゃあさ、最初に娘ちゃんのことだけ考えようよ。」
僕「娘ちゃんはクミちゃんから 100 円もらったけど、その 100 円を遊びと交換したでしょ。」
娘「うん。」
僕「そうしたら 100 円得したことになるでしょ。」
娘「うん。」
僕「その得した 100 円をママにあげるの。そうすれば娘ちゃんは損も得もしてないでしょ。」
娘「あ! そっかあ!」
ちょっと得心したようです。
僕「今度はさ、ママのことだけ考えようよ。」
僕「ママは 500 円玉をクミちゃんの 100 円 5 枚と交換したでしょ。」
娘「うん。」
僕「同じ 500 円だから損得無いよね。」
娘「うん。」
僕「で、ママは 100 円使って遊んだから 100 円と 100 円分の遊びを交換して損得無いよね。」
娘「うん。」
僕「で、ママは 100 円をクミちゃんにあげたけど、娘ちゃんから 100 円もらうから損得無いよね。」
娘「うん、そうだそうだ!」
いいぞいいぞ。
僕「今度はクミちゃんね。」
僕「娘ちゃんに 100 円あげたら 100 円損してるでしょ。」
娘「うん。」
僕「ママの 500 円玉と 100 円玉 5 枚を交換したから、まだ 100 円損したままだよね。」
娘「うん。」
僕「で、ママから 100 円もらったから今度は損得無しだよね。」
娘「うん。」
僕「ね! みんな損得無しでしょ。」
娘「うん。」
娘「…」
娘「…」
僕「まだママが 100 円得したような気がする?」
娘「うん。」
僕「じゃあ絵を描いてご覧よ。」
僕「パパが絵を描いてあげようか?」
僕の仕事部屋には筆記具がありません。だから MS-Word を開こうとしたら娘ちゃんがソファーに寝転びながら待つと言い出しました。そのまま寝てしまいそうです。もう 25 時近くだから当然です。それで絵を描くのは中止して妻は娘ちゃんを寝室に連れて行きました。
しばらくしたらまたやってきました。今度は雑記帳を持っています。眠くてしょうがないのに 100 円払うのがどうしても納得できないみたいです。絵もちゃんと描かれているのに。一つ一つの段階はわかるし、結論もその積み上げだとはわかっているようですが、自分の感じと結論が合わないのでどうしてもすっきりしないようです。
僕「娘ちゃん、マサお兄ちゃん(仮名、クミちゃんの夫)のお母さんにお小遣いもらったんでしょ。」
娘「うん、2000 円ももらっちゃった。」
僕「2000 円も得したんだから 100 円くらいいいじゃん。」
娘「…」
僕「ヤーイ、ケチケチムスメ〜」
娘「違うも〜ん」
そう言いながら今度は本当に寝たようです。
でも本当にケチケチなのは 100 円を娘から徴収する経済企画庁長官だと思います。
- Posted by OKAMURA Yuji at 02時41分
- Edited on: 2008年07月07日 11時10分
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