« イブだけ帰宅 | Main | 感度良好 »

2006年12月28日

2006 年の Mac 周りの個人的な所感

Mac 周りで僕にとっての重大事件を振り返ってみると最大の事件はやっぱり Intel Mac です。


ハードディスクの不調と多重化

ハードディスクが三回も壊れて、うち二回はその前に壊れて修理してから三ヶ月以内だったので無料という事件もありました。リカバリーなどに時間が取られたものの、消耗品であるハードディスクがその度に新品になりました。頻繁なフレームの開け閉めによる締まりの悪さと長時間(長期間ではない)使用による発汗で酸による浸食が外装にきていたことをかわいそうに思ったジーニアスのお兄さんの計らいで、見た目新品になったというメリットもありました。バッテーリー以外の消耗部分は全部新品になったのでした。

その頃に活躍したのが嫁 Book です。外付けハードディスクへのシステム全体のバックアップに加えて二つの PowerBook の同期で、ソフトウェア的には三重化、ハードウェア的には二重化されていました。PowerBook は据え置きではないために定期的な自動バックアップとかはできませんが、ポータブルなマシンでこの多重化はかなり念のいった体制だったと思います。

ClamAV の利用

.Mac で Virex が配布されなくなっりました。これ自体は昨年のことだったような気がします。現在でも .Mac からではありませんが Virex のウィルス定義ファイルは更新できるのですが、いつまでも古いツールを使うのもよくありませんから、VirusBarrier を使い始めました。これを契機に、ウィルス対策ソフトの能力を実際のウィルスで評価してみようという気になりました。

比較してみてわかったのは VirusBarrier の能力の低さです。アプリケーションとしてはなかなかよくできているのに実に惜しいです。そんななか ken_taka さんから Mac OS X Server に標準装備されている ClamAV を紹介してもらいました。試してびっくりでした。Windows 用のものも含めて手持ちの他のどんなウィルス対策ソフト以上の検出率だったのです。

ClamAV の Mac OS X 用のフロントエンド GUI である ClamXav も導入しましたが、ClamXav 自体は僕にはそれほど役に立っておらず、それに付属している ClamXavSentry が重宝しています。これと高速スキャンをするために自作したスクリプトによる毎日のスキャン、そして NetBarrier による侵入とスパイウェア対策で、セキュリティ面の体制はかなり向上したと思います。

Thingamablog の本格利用

ハードディスクが安定してから、このブログのためのツールを iBlog から Thingamablog に切り替えました。

それ以前から Thingamablog は試用していて、Mac + .Mac でよりよく使うために研究していました。その成果と iBlog のデータの解析が進んだことで、過去のエントリをそっくりそのまま移行できるようになったからでした。

その気になれば以前の iBlog でやっていたような様々な機能をブログサイトに盛り込めることはわかっているのですが、今はなぜかその意欲が湧いてきません。それは iBlog でやっていたカスタマイズの元々の動機が機能を盛り込むためではなくまずいところを直したいというものだったのと同じ根を持っているように思います。Thingamablog はまずいところは少ないので、ある程度で満足しちゃったのでしょうね。

光回線

永らく ISDN 回線を利用してきた自宅のインターネット環境ですが光ファイバーによる回線に切り替えました。

ADSL も使えていた地域ではあったのですが、局から離れているので費用は同じでも遅目になるのが悔しかったし、PHS によるデジタルなダイアルアップを自宅にできなくなるというディメリットもあったので光が来るのをじっと待っていたのでした。でもけっこう田舎なこの辺には待てど暮らせど光が来ません。そのうちここは冥王星なんじゃないかと思えてきました。

でも光回線はお姉さんとともにやってきました。飛びつきました。お姉さんにじゃなくて光回線にですよ。Linux の OS をダウンロードするのだってもうへっちゃらです。ISDN の頃には五日間くらいかかってましたが、もうそんなことはありません。動画や Flash を見るのにもストレスもありません。

確かに光回線は速くて便利なのですが、ISDN 回線でネットを巡回していたときと行動は大きくは変わりませんでした。やりたいこと自体には変化がないからでしょうね。

MacBook Pro

スポンサー様に MacBook Pro を買ってもらったわけですが、これは凄いですね。PowerBook G4 にはもう戻れません。なにしろスピードが雲泥の差です。仕事柄、Windows や Linux あるいは FreeBSD なども使うわけですが、そういうのを使った後 G4 に戻ってくる度にそのモサモサした動作に不満が募っていました。熱いし。

でも MacBook Pro になってからそんな不満は一掃されました。どれくらい G4 と違うかというとですね、Parallels を使って仮想環境を Mac の中に作り、そこにインストールした Fedora Core 上で動かす Firefox の方が PowerBook G4 で動かす Mac OS X ネイティブの Firefox よりも速いのです。つまりですね、G4 でやることなんて Intel Mac から見れば片手間仕事っていうわけですよ。G5 は使ったことがないので何ともいえませんが、G4 や G3 の Mac を使っている人、そのマシンを売り払って Intel Mac に乗り換えませんか? その価値は十二分にあります。

Thingamablog 備え付けのエディタが重くて仮名漢字変換が全く追いついていませんでしたが、MacBook Pro になってかなり改善されました。マシンのスピードでいままで使えなかったものが使えるようにもなります。その代表格が Windows でしょう。Virtual PC for Mac を PowerBook G4 の頃は使っていましたが、その遅さは大したものでした。僕自身は Parallels で Windows はまだ使っていないのですが、使っている人は口を揃えて大きなストレスはないと言っています。それでも不満なら Boot Camp を利用して Windows を直に使用すればいいのですから。

Fedora Core PPC 版

古い PowerBook G4 に Fedora Core 6 をインストールして長年使っていた Pentium II のサーバ用途のマシンをほぼ廃業にしました。さすがは Linux ですね。OS が軽いので大昔の G4 でも快適に使えます。快適に使うと言っても起動してネットワークに繋いでいるだけで直接の操作はソフトウェアのアップデートだけですが、以前はネットワーク越しにサーバの重さを指先から感じていました。

この古いマシンの新しいサーバでは SpamAssassin と ClamAV を amavisd-new を介して使用してスパム&ウィルス付きメール対策をしました。こういうサーバ側でのスパム対策で気になるのはジャンクメールではないのにジャンクメールと判定されてしまうことです。逆は Thunderbird などジャンクメール判定の機能が付いているクライアント側のソフトを学習させれば対応できますよね。しかし誤判定のうちジャンクメールではないのにジャンクメールとされてしまい、そして更にジャンクメールをドロップする設定にしていると、本来なら届くはずのメールが届かないことになってしまいます。

しかし今のサーバは、ジャンクメールと断定したものは確実にジャンクメールなのです。もちろんジャンクメールなのにジャンクメールと断定されなかったものはたくさんあります。しかし、それらもジャンクメールの度合いという評価結果が付いてくるのです。しかも学習させることができます。この評価結果の数値を見るとメールの仕組みをよく知らない妻でもかなりの有効な判定が自分でできそうです。断定のための閾値をもう少し低くしても大丈夫そうです。それでも僕はメール消失が嫌なのでジャンクメールと判定されてもサーバ側でドロップせずにジャンクメール用の IMAP のフォルダに置くようにしています。そうですねえ、Gmail のような感じです。

SourceForge.jp の活用

今年の終わり近くから SourceForge.jp というオープンソースのプロジェクトをホスティングするサービスを活用し始めました。いままで僕の公開プロダクトは .Mac Tips で配布していたのですが、ClamAV 関連のものを公開するにあたってあまりにもテーマが離れてしまっていることから、SourceForge.jp の本格利用に踏み切りました。

他にも理由があって、ソフトウェアの公開にブログはあまり向いていないと痛感していたというのもあります。ブログは時々のことを書いていくのに適した形態のサイトですが、ひっくり返すと一つのものを固定して置き続けるのには向いていません。その更新情報はブログが便利ですが、更新されても置かれ続けるもの(ソフトウェアやそのドキュメントなど)もブログでエントリすると、どうしても時間の経過とともに「アーカイブ」に埋もれていってしまいます。本人はともかく参照する側は散らばったリソースを拾いだすのにとても不便です。そして三年以上たつと本人にも不便になってきてしまうのです。

今年のまとめ

というわけで、今年の僕の Mac 周りの変化を眺めてみると次のことに変化があった年ということになるでしょう。

  • スピード

    スピードは光回線と MacBook Pro、そしてそれに押し出されて余った古い PowerBook G4 による LAN サーバのことです。

  • セキュリティ

    ClamAV の活用と PowerBook G4 による LAN サーバでのジャンクメール対策強化のことです。

  • 活動範囲

    iBlog オンリーから Thingamablog の併用、そして SourceForge.jp を利用した Mac や .Mac に限定しないソフトウェアの公開のことです。

MacBook Pro は直接あるいは間接的にどれにも関連してきています。スピードはもちろんですが、古い PowerBook G4 による LAN サーバは MacBook Pro が来て古いマシンが押し出されたから実現できました。そして Intel Mac で快適になってきた Thingamablog、Mac OS X で三つ Linux で一つほどソースからビルドして活用し、本体のアップデートが面倒になってきた ClamAV の本体アップデートのためのツールの開発は MacBook Pro が来たから本数が増えて面倒に感じたからなのでした。

ところでブログを始めて既に四年目に入っています。つまり四年生ってわけです。石の上にも三年といいますが、四年目に入るとそれまでの積み重ねの上に新しいものが出てくるものなのですね。ネット上の交流でもブログを始めて最初の二年のから続いている人達に加えて、それまでになかった層の人達も少しずつ増えてきました。mixi ではここ最近、印象深く大切にしたかったけど交流が途絶えていた古い友人に再会したり、古くないけどネットとは関係がない友人ともネット上の繋がりができたりと、今までと様子が変わり始めています。ネット上で知り合った人達とも、バーチャルな関係からバーチャルとかリアルとかそういう形容を取り除いて友人だと思う人達がいます。交流面でも新たな時期に来ている予感がします。

今後の展望(妄想?)

.Mac Tips の方も、もう .Mac がある意味安定してきたので書きたいことも少なくなってきました。もちろん相変わらずよくトラブルが発生する .Mac ですが、そういう状態で安定してしまっています。

そのブログは UNIX がベースの IT 技術者が、Mac OS X という UNIX 系 OS を通して .Mac というサービスをどうしゃぶり尽くそうとしているかをオープンにしてみるというというものでした。しかし .Mac というサービスのことはもういいだろうという感じでいます。ですからもう片方の属性である「UNIX がベースの IT 技術者が、Mac OS X という UNIX 系 OS を通して」というところや、あるいはもっと別な自分の特徴を活かせないだろうかと考えています。例えばそのブログで最近やっている Mac OS X の一般ユーザに関連がある脆弱性の情報なんかはその試みの一つです。

また、光回線で速くなったという長所と、ダイアルアップでデジタル接続を外からできないくなったという短所を補うために、いわゆる自宅サーバも検討していこうかと思っています。そしてそこで新たなコンテンツを模索するというのが次の年になるんじゃないかなとぼんやり思っています。

iBlog 2.0 が面白いかどうかっていうのが気になるところではあります。しかし .Mac ライセンスで 1.x を無料で使っていた人は優遇されるかもしれなくても有料であることに変わりはなさそうですし…。僕にとっては有料で楽することよりも、無料で自分で工夫した方がずっと有益です。そこで培うものはやがて仕事にも効いてくることがよくわかったからです。

でもまだ最初の三年と違う時期に入った(気がしてきた)ばかりですから実際のところどうなるのか、どうする/したいのかが自分でもよくわかりません。2007 年はそういうことを具体的に考える年にはなると思います。

last generated
2008-08-08
page view