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視覚障害者用のブラウザ「ボイスサーフィン」を提供しているアメディアが「ウェブアクセシビリティ入門サイト」で「アメディア・ウェブアクセシビリティ・アワード」の第一回目を開催する。
うへ、リンクばっかりだ。特別大サービスということにしておこう。
僕は「WEBのアクセシビリティを考えるメルマガ・ウェブアクセシビリティ入門」というメルマガを購読しています。残っているメールの最古のものは 21 号で、このアワードのことが書いてある最新号は 101 号なのでかなり読んでいるということになります。web アクセシビリティを高めるために実際にどうしたらよいのかというコツが結構出てきてとても参考になっています。
そのメルマガの最新号でアメディアがウェブアクセシビリティ・アワードというものを開催するという話が出ていました。詳しくは「アメディア・ウェブアクセシビリティ・アワード」を見てもらうのが正確なのですが、せっかくだからここでも紹介しておきましょう。
皆さん web アクセシビリティって知っていますか?
例えばあなたがよぼよぼのおじいちゃんおばあちゃんになったときのことを想像してみてください。既になっている人は若い頃との差を思い起こしてみてください。まず老眼。小さい字が読みにくいですよね。あ、いや、僕はまだ大丈夫です! オホン、えっとなんでしたっけ? あ、そうそう、よぼよぼの話でした。認知のスピードも衰えますから「えっと、どこクリックするんだろう」なんてやっている間に、リアルタイムに動的なコンテンツが先に進んでしまったり、入力の時間切れになったりしそうですよね。昔はなかったアイコンによるリンクのインストラクションなんてただの飾りに思ってマウスポインタを持っていかないから、目的のコンテンツにたどり着けないなんてこともありそうです。え? まだ若いからそんな先のことはどうでもいいって? いや、あなたが若くてもあなたのサイトに来る人が若いとは限らないじゃないですか。
限らないということだったら、目が見えない人があなたのサイトに訪れて十分楽しめるでしょうか? 例えば今あなたが使っているブラウザ。これを目が見えない人がそのまま使ってあなたのサイトをそれほど不自由無く閲覧できるでしょうか? コメントへのリンクを辿るとポップアップが出てきてませんか? 目を瞑ってそのポップアップを消すことを考えてみてください。できないでしょ。Firefox の拡張 Web Developer かなんかを使って CSS を全て無効にして、更にリニアライズ(線形化)してみてください。それを上から読んでいって肝心なところにたどり着きやすいようになっていますか? あなたが目に不自由していないからってあなたのサイトを訪れる人もそうだなんて全然言えないのことよってんだ。
そう。自分が Safari や Internet Explorer を使っているから他の人もそうだとは全然言えないのと同じなのです。例えば、Mac ユーザが Windows マシンを使わなきゃならなくなって DELL のオンラインストアでパソコンを買うとしますよね。製品の紹介を見て、自分の用途に合うのを選んで、さあ買おうとしたとしますよね。でも買えないですよね。Safari や Firefox だと対応していないから駄目って閉め出されてしまうからです。頭に来ませんか? 頭に来るだけだったら DELL は痛くも痒くもありませんが、そのせいで Windows をこれから使おうとして DELL がいいじゃんと思った人は DELL のお客さんになっちゃ駄目と言っているのと同じですから DELL は結構損をしていると思います。僕も先日、自宅の LAN サーバのマシンを選定しているときそれで売ってもらえなかったので古い PowerBook G4 でまかないましたから、空論ではなく実際に売り上げを減らしています。
つまり、サイトに訪れる人の環境や身体的能力は色々で、ある層にとってコンテンツやサービスにアクセスできなかったりアクセスできても著しく使いづらい web サイトっていうのは、それだけで損をしているだけじゃなく、その層の人達を仲間はずれにしているっていうことです。そういうのをなるべく少なくしてアクセスできるようにしましょうっていうのが web アクセシビリティです。多分。
もちろん万能のアクセシビリティなんて存在し得ませんから「なるべく」です。
「なるべく」なんて気休めを言われても、その立場に立ってみなければ何が困る元になるのかなかなかわかりませんよね。僕もそうです。それでああだこうだと想像したりしますが、想像ですからそれで何かやっても本当にそれで web アクセシビリティが向上したのかさっぱりわかりません。特に僕は Mac ユーザですからお試しで視覚障害者用のブラウザを試すことすらできません。
そういうときの強い味方があります。それは W3C が出している チェックリスト です。そして日本の事情なども考慮に入れた JIS X 8341-3 という JIS 規格があります。探せばそういうのに基づいて作られた web アクセシビリティのチェックツールもあります。嬉しいことに偉い人がもう試行錯誤してくれているんですからそれを利用しないのはお馬鹿ちゅうもんですな。
というわけで、リストやツールを頼りにチェックし始めるわけですよ。特にチェックツールは面白いもので、うんうん唸りながら考えて工夫して改善すると評価が目に見えてよくなってくるわけですよ。なんか夢中になっちゃうわけですよ。そして元々の目的を忘れるわけですよ。なるべく多くの人が読みやすくて使いやすいサイトを作ろうよという目的を。いかんですなあ、初心を忘れては。
だから、実際に閉め出しを食らいがちな人達の声が大切なんですよ。いや、それに耳を傾けて自分を顧みることが大切なんですよ。でもねえ、なかなかそういう機会無いですよねえ。忙しいしさ、忙しくないときは疲れてるしさ、元気だったら遊びたいしね。誰もがそんな求道者みたいに行動できないですよ。そもそも valid な XHTML だ CSS を書くというのでさえ苦労するのが普通ですから。
ここにきてやっぱり頼りになるのが他人の力です。チェックリストやチェックツールは制覇したけどその先に進めないとか、制覇していないけどそんなのに躍起になる前に実際にアクセシビリティを向上させたいとか思ったら、実際に工夫して評価されているところを参考にすればいいんですよ。ぶっちゃけ技をパクってしまえばよいということ。餅は座して食らうのが一番おいしいのです。僕は焼き餅が好きです。
焼き餅が登場してやっとこさ「アメディア・ウェブアクセシビリティ・アワード」なんです。皆さんここまでちゃんと読んでます? やっと本題に入りましたよ。きっと本題に入ったらあっという間にこの記事終わっちゃうんですけどね。
このアワードでは自薦他薦で応募したサイトを実際に視覚障害者の方々が自分の道具を使って見てみるんです。あ、見えないから聞いてみるか触ってみるんですね。それでよかったところを投票してもらって、たくさんよい評価が得られたところを表彰しちゃいましょうというものです。チェックリストなんてこの際関係無し。実際に色々なスキルの人が評価するわけですから偉い人にはわからなかった評価ポイントなんていうのも出てくるかもしれませんよ。
ね! 凄いでしょ? え? 凄くない。だからあ、焼き餅の展示会ができるってことですよ。実際に工夫して評価されているところの一覧ができるってことなんですよ。ね? 焼き餅でしょ。きっとおいしいのです。
あ! ロングテールと web アクセシビリティの関係の話を盛り込むの忘れた! しょうがないからそれはまたの機会にしておきます。と書いておくとどんな関係だろうって考えて書いてくれる人が出てくるのに期待して。