カサブランカと矯正


カサブランカという映画をご存じですか?

1942年に主演ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンによる戦時下における対独レジスタンスをテーマにした大人の恋の物語です。
また、名台詞(名翻訳)でも有名です。

「君の瞳に乾杯!」(Here's looking at you, kid. )
この台詞は4回でてきます。

「昨日の夜はどこにいたの?」「そんな昔のことは覚えていないね」「今晩会えない?」「そんな先のことはわからない」
(Where were you last night? That's so long ago, I don't remember. Will I see you tonight?. I never make plans that far ahead. )


この映画に関するエピソードは、私が矯正治療で開業した1980年にさかのぼります。
この当時まだまだ矯正を専門として開業している歯医者は大都市に集まっており、一人もいない県が多数ありました。

年末だったと思うけど、NHKでカサブランカが上映され、ハンフリー・ボガート演ずるリックが、イングリッド・バーグマンの演ずるイルザに
「10年前は何をしていたの?」と聞くのに答えて「歯医者に行ってたの」と答える場面がありました。

原文は:
リック:"What were you saying, ten years ago?"
イルザ:"Ten years ago? I can see."
イルザ:"Yes, I was having a brace put on my teeth."
              「矯正の装置をつけていたわ」
イルザ:"What were you?"
リック:"Looking for a job."

映画があった翌日、スタッフが、
「先生、昨日の映画を見ました?せっかく矯正治療をしていたと言っているのに歯医者に行っていたとしか字幕がなっていませんでしたね。NHKに抗議しませんか?」
私は、字幕はもう物理的に換えられないだろうと思い、まだまだ「矯正」という言葉がまだまだ認められていないのだとがっかりしました。

最近NHKでカサブランカが再放送されました。
驚いたことに、字幕が「矯正治療をしてたの」になってました。
感動すると同時に、以前は気が付かなかったけど、戦時中にヨーロッパでは矯正治療が普通に行われていたのだとびっくりしました。




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