病院の守り神


 病院に窃盗団が来た。

 朝スタッフが出勤すると、ドアが開いていたそうだ。おかしいなと思っていると、同じフロアの別の所もざわざわしていた。同じフロアの事務所が全部窃盗団にやられていたのだ。警察に電話をしたが、なかなか直ぐには来てくれなかった。というのもその日は別のマンションでもワンフロア全部に被害があり、警察署全体のやりくりが大変なのだそうだ。

 警察がやってきて事情徴収を受け、全員指紋を採られた。ちょうど数日前にフロアにワックスを塗り、ピカピカになっていたので靴痕も綺麗に残っているようであった。科学捜査を見ていて思わず「テレビで見ているのとそっくりなんですね」と感心して言ったら、「テレビが我々の真似をしているんだ」とムッとした調子で言われた。「ああ、そうだったのだ」と反省した。

 小物を入れる鉄の小さいロッカーがあり、その前に机がある。そのテーブルの上に釣り銭を入れたフィルムケースが3,4個散乱していた。
ロッカーの中には、フィルムケースが50個程、釣り銭を入れて積まれている。そのフィルムケースの壁の後ろに、上記写真の骸骨を入れている。おそらく、窃盗団はフィルムケースを数個出した後、その後ろにもっと金目のものがあるだろうと、懐中電灯で照らして奥をのぞいたに違いない。のぞき込む込むと歯をむき出した骸骨さんが、ニコッと出迎えた事であろう。ビックリした泥棒は、何も取らずに逃げ出したのではないかと思われる。ロッカーの中の釣り銭はそのままであった。
 被害は木製のキャビネットに傷が入っていたのと、玄関の鍵が壊された事くらいで、鍵交換に費用がかかったくらいである。不幸中の幸いであった。

 骸骨さん有り難う。
この骸骨さんは、私が著者の一人である「家庭の歯学:クインテッセンス社)の中にも登場して頂いている。本当に大活躍です。




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