前大統領に終身刑判決 07年9月12日


 12日午前8時35分ごろ、エストラダ前大統領=略奪罪などで未決拘置中=が首都圏ケソン市の公務員特別裁判所に到着し、同裁判所内の控え室に入った。ルイサ夫人らが同行。前大統領ら3被告に対する判決言い渡しは午前9時からの予定。
 同裁判所近くの路上には前大統領支持者が集まり、「エラップ(前大統領の愛称)を自由にしろ」などと叫びながら、前大統領の車列を迎えた。(12日午前8時40分、マニラ新聞)


 在任中に約41億ペソを不正蓄財したなどとして略奪、偽証両罪に問われたエストラダ前大統領の不正蓄財裁判で、公務員特別裁判所特別部(デカストロ裁判長)は12日午前9時25分ごろ、略奪罪で有罪判決を下し、終身刑(最高で禁固40年)を言い渡した。前大統領が愛人に贈ったとされる豪邸など資産の差し押さえも命じた。資産公開の申告内容を偽ったとされる偽証罪は無罪。
 前大統領とともに略奪罪に問われた長男のジンゴイ上院議員と元法律顧問のセラピオ弁護士は無罪となった。
 判決公判は同日午前9時35分ごろ、閉廷した。(12日午前9時37分、マニラ新聞)


 略奪罪で終身刑判決を受けたエストラダ前大統領は12日午前9時40分すぎ、判決への感想を求めた記者団に対し「公務員特別裁判所特別部はわたしに有罪判決を出すためだけに設置された。インチキ裁判だ」と述べ、司法を非難した。
 判決言い渡し直後、前大統領は弁護人を通じて「(拘置で)特別待遇は不要。直ちにモンテンルパ刑務所へ入る」と同特別部のデカストロ裁判長に申し出た。これに対し、同裁判長は当面の間、リサール州タナイ町の拘置施設にとどまるよう命じた。
 前大統領弁護団によると、前大統領に残された選択肢は(1)有罪判決を受け入れ(2)判決再考を同特別部に申し立て(3)最高裁に上告ーーの3つ。弁護人の一人は「どれを選ぶかは、前大統領次第だ」と語った。
 1審で有罪判決を受けた被告・未決囚は通常、首都圏モンテンルパ市にあるニュービリビッド(通称モンテンルパ)刑務所へ身柄を移される。(12日午前10時15分、マニラ新聞)


 エストラダ前大統領の支持者団体は12日午前10時半現在、首都圏ケソン市コモンウェルス通りのセントピーター教会付近で抗議集会を続け、「前大統領は政治的理由で有罪にさせられた」などと判決の不当性を訴えている。
 集会参加者は約500人。警官約300人が周辺を警備し、大きな混乱は起きていない。(12日午前10時40分、マニラ新聞)


 国家警察幹部は12日午前10時50分ごろ、首都圏ケソン市の国家警察本部で記者会見し、前大統領支持者の動向について「混乱はなくおおむね平穏」と語った。
 同幹部によると、支持団体の抗議集会は同市コモンウェルス通りのセントピーター教会付近で開かれているだけ。参加者は500ー700人。(12日午前11時5分、マニラ新聞)


 略奪罪で終身刑判決を受けたエストラダ前大統領の弁護団は12日午前11時ごろ、公務員特別裁判所内で記者会見を開き、9月27日までに判決の再考を同裁判所に申し立てることを明らかにした。
 前大統領と弁護団は判決言い渡し後、同裁判所内の控え室で今後の方針を協議。上告前に、まず判決の再考を申し立てることを決めた。
 弁護団の記者会見に前大統領は同席しなかった。代わってサギサグ弁護士らが「政治的判決だ」などと語り、無罪主張を認めなかった同裁判所判決を批判した。(12日午前11時20分、マニラ新聞)