非常事態宣言3日目-1 2006年2月26日


【写真説明】海兵隊本部ゲート前に集まった市民団体関係者ら

 海兵隊員ら数百人が海兵隊本部ゲート占拠

 26日午後5時すぎ、海兵隊約150人を含む国軍兵士約200人がタギッグ市の海兵隊本部に押し掛け、同本部メーンゲート付近を占拠した。同日午後のミランダ海兵隊司令官(少将)解任を受けた動きと見られる。占拠部隊の狙いや要求は分かっていない。海兵隊1大隊(約500人)が占拠しているとの情報もある。
 海兵隊員はゲート内側を占拠し、政治家や市民活動家、マスコミ関係者らの出入りを厳しく制限している。
 ゲート外側には、ギンゴナ前副大統領や一部上下院議員、カトリック教会関係者らが詰め掛け、緊迫した事態を見守っている。
 ミランダ少将は24日に発覚したクーデター計画に関与した疑いがあるという。(25日7時15分、マニラ新聞)


 司令官解任に抗議か

 海兵隊本部ゲートを占拠した海兵隊部隊の指揮官は26日午後6時ごろ、地元ラジオ局などの取材に対し、「ミランダ海兵隊前司令官を支持している。(同日午後の)司令官解任に適正な理由があったのかどうか確認する」と語った。指揮官の名前や所属部隊は不明。
 マユガ海軍司令官によると、ミランダ前司令官とアリャガ現司令官代行の交代式は26日午後4時25分ごろ、マニラ市ロハス通り沿いにある海軍本部で行われた。同前司令官解任の理由についてマユガ海軍司令官は「ミランダ前司令官から解任の要請があった。交代式はスムーズに行われた」と説明したが、解任要請の理由については詳細に言及しなかった。
 交代式直後の同日午後4時半ごろ、今回のクーデター計画関与容疑で事情聴取を受けた海兵隊第一旅団長のアリエル・ケルビン大佐が海兵隊本部に現れ、マスコミ関係者を前にミランダ前司令官解任に疑義を呈した。
 これに呼応するように、海兵隊数百人が同本部メーンゲートを占拠した。ゲート外には海軍兵士数十人も駆け付けたもよう。
 26日午後7時40分現在、タギッグ市の海兵隊本部メーンゲート付近は、海兵隊部隊に占拠されており、緊迫した状況が続いている。占拠部隊の指揮官らは同本部内で、海兵隊幹部らミランダ前司令官解任などに関する話し合いを続けているもよう。
 占拠事件を受けて駆け付けた政治家らも事態を把握できていないもようで、ギンゴナ前大統領は地元ラジオ局の取材に「占拠の理由は何か。誰が指揮をしているのか」と記者に逆に問い掛けるばかり。(26日午後7時45分、マニラ新聞)


 「海兵隊大佐を拘束する」と報道長官

 海兵隊本部ゲートの占拠事件を受け、ブニエ報道長官は26日午後7時ごろ、声明を発表し、クーデター計画関与容疑で事情聴取を受けた海兵隊第一旅団長のケルビン大佐を拘束すると言明した。他の国軍部隊の同行については「(指揮命令系統に沿って)許可された動きはない」と語った。
 また、海兵隊占拠事件と呼応するように、エストラダ前大統領の息子、エヘルシト首都圏サンフアン町長を中心とする野党陣営が、揺動を狙った情報を流していると指摘した。
 ケルビン大佐はミランダ海兵隊司令官解任直後の26日午後4時半ごろ、タギッグ市の海兵隊本部に姿を現し、解任の正当性に疑義を呈した。
 26日午後8時現在、アロヨ大統領はマラカニアン宮殿内にとどまっている。夫のホセミゲル氏ら家族も同宮殿内にいるもよう。同宮殿にはフル武装した国軍兵士が配置され、周辺警備を固めている。(26日午後8時5分、マニラ新聞)


 報道長官、非常事態宣言継続の必要性強調

 海兵隊本部ゲート占拠事件を受け、ブニエ報道長官は26日午後8時50分、マラカニアン宮殿で記者会見し、海兵隊第一旅団長のケルビン大佐が同事件のような動きを計画していたことを指摘し、「計画が非常事態宣言発令の根拠だ。事件が起きたことで、宣言解除にはしばらく時間を要すだろう」と語った。
 ゲート占拠が続く状況下ながら、同報道長官は「計画はすでにとん挫した。状況は流動的だが、政府のコントロール下にある」と平静を保つよう国民に呼び掛けた。
 ケルビン大佐はミランダ海兵隊司令官解任直後の26日午後4時半ごろ、タギッグ市の海兵隊本部に姿を現し、解任の正当性に疑義を呈した。同大佐の動きに合わせるように、海兵隊員数百人が同日午後5時ごろ、タギッグ市の海兵隊本部メーンゲート付近を占拠した。
 現政権は同大佐の身柄を拘束する方針。
 一方、海兵隊本部メーンゲート付近には同日午後9時前、盾などで武装した警官隊約30人が配置された。占拠部隊との衝突は起きていない。
 警官隊は、市民団体関係者らをゲート付近から遠ざけるため配置された可能性がる。市民団体側はアキノ政変(エドサ革命)時などによく歌われた「バヤン・コ(わが祖国)」を合唱するなどして対抗している。(26日午後9時15分、マニラ新聞)


 治安部隊100人が占拠現場を警備

 26日午後9時半現在、海兵隊部隊に占拠されたタギッグ市の海兵隊本部メーンゲート周辺では、警官隊や海軍兵士で構成された治安部隊約100人が配置され、警戒に当たっている。
 治安部隊はゲート周辺を埋めた市民団体関係者らにゲートから遠ざかるよう求めているが、市民団体を率いるギンゴナ前副大統領らが拒否している。
 衝突などは起きていない。
 アキノ元大統領が家族らとともに占拠現場へ向かっているとの情報がある。
 一方、大統領府は同日午後9時半すぎ、27日は首都圏の全学校を休校にすると発表した。(26日午後9時45分、マニラ新聞)




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