Diving

今年最後の海

伊豆海洋公園に潜った。
来週からまた夕張ロケで、帰ってくるとそのまま編集に入る。
正月も仕事で、たぶん、1月半ばまでは休みもとれないことになりそうだ。
つまり、きょうが今年最後のダイビング、ということになる。

幸い天気もよく、冬を迎えた海は透明度を増している。
水温はまだ20℃を保っている、
ということは、気温よりも水の中の方が暖かいということで、
フードベストを着込んでいれば、ウェットスーツでもまるで寒さを感じない。
トゲトサカとソラスズメダイ
ともかく水が綺麗なので(透明度は30mを超えていたのではないか)、
海の中が明るく、開放感に溢れている。
ガラスハゼ
潜ったのは「ブリマチの根」というポイント。
ここは水深20〜40mにトゲトサカなどのソフトコーラルが一面に咲き乱れている。
深いのでそうそう長居をしてはいられないが、水のいいときは地上に帰りたくないと思うくらい美しい。
ブリマチの根
特に珍しい魚がいるとかいうことではないが、そこにいることだけで愉しく、シャッターを押しまくる。

今年のダイビングは29本で終わった。
年間50本は潜りたいと思っているのだが、仕事や家族サービスに追われ、なかなか思うに任せない。
還暦(60才の誕生日)までに「1000本ダイビング」を達成するというのがぼくの目標なのだが、
ここ数年のペースダウンですっかり難しくなってしまった(現在651本)。
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エゾクサウオの季節

医療再生を考えるシンポジウムを終え、2月以来久しぶりに羅臼の海に潜った。
昨夜はパネリストの先生たちと遅くまで飲んでいたので、睡眠不足でのダイビングである。
水温は13℃台で、この海としては「冷たい」うちには入らない。
顔を水に浸けると頭がスキッとして、目が醒めた。
沖縄や伊豆の明るく開放的な海とは違い、
羅臼の海は潜っていると気分が次第に沈潜してくる、そんな海だ。

羅臼はエゾクサウオの季節を迎えていた。
エゾクサウオ(黒)
おたまじゃくしの親玉のような姿形で、つぶらとはいえない瞳を持った魚である。
いつもくるんと丸くなっているので、全長はよく判らないが、たぶん30cmくらいのものだろう。
腹に吸盤があって岩などに吸い付いており、あまり泳ぐ姿を見たことがない。
エゾクサウオの季節
地味な魚だが、よく見ると得も言われない愛嬌があったりする。
体色や模様にはヴァリエーションがあって、
白い体に細かいラインが入ったこの個体などなかなかお洒落だ。
ヒドラの林の中という絶好のポジションにいたので、夢中になって写真を撮った。

エゾクサウオ
こちらは午後の二本目で、時化に流されて水没したテトラポットに張り付いていた。
全身のオレンジ色が鮮やかで、海の中でもよく目立つ。

メバルの仲間など羅臼の海の普通種が目立ち、驚くような魚には出会えなかったが、
二本とも1時間以上かけてゆっくり潜った。
心を浮き立たせる南の海もいいが、
海の底で自分の裡側を覗き込むような、北の海の内省的なダイビングもまたいいものだ。
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伊豆海洋公園・ブリマチの根

台風一過、きょうは伊豆海洋公園に潜る。
祝日だというのに客はぼく一人、
ガイドの鈴木美智代さんによれば、みんなお墓参りに行ったというのだが、本当だろうか?

ワン・ツー・マンのダイビングなので、鈴木さんは「ブリマチの根」に連れて行ってくれた。
その名の通り、ブリの大物が現れるポイントなのだが、
それよりも水深30〜40mの深場に咲き乱れるソフトコーラル(トゲトサカなど)が美しく、魚影が濃い。
ブリマチの根
伊豆海洋公園のポイントとしては文句なく一番面白いのだが、
なにせ遠くて(10分以上泳ぐことになる)深い(1本目の最大水深は40mを超えていた)ので、
どうしてもエアを食ってしまうのがツライところだ。
二本ともエクジットしたときには随分エアの残りが心細くなっていた。
魚群(ブリマチの根)
きょうも水中の浮遊物が多くいまひとつ抜けが悪いが、魚の多さには圧倒される。
ウミウチワがまるでネンブツダイの「笠」をかぶっているようだ。
ソーシハギ
こちらは途中の浅場にいたソーシハギ、全長50cmを超える大物である。
それにしてもこの尻尾の大きさは、少々バランスを逸しているような気がするのだが
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水中写真は愉しいけれど…

1ヶ月ぶりで海に潜った。
西伊豆(現在は沼津市)の井田ビーチ。
伊豆でぼくが最も好きなポイントである。
天気もよく、絶好のダイビング日和…といいたいところだが、海の状態が悪い。
南の台風の影響が現れ始めているのだろうか、波が出てきていて、海は濁っている。
海中には無数の浮遊物が漂っていて、
写真を撮ると、そうした浮遊物がストロボの光を反射してゴミばかり目立つ…ということになる。
このポイントは水深20〜30mのウミトサカが美しく、
クロホシイシモチなど魚の群れと絡めて撮ると愉しいのだが、ゴミ(浮遊物)が多すぎると絵にならない。
イソバナ
この写真は比較的きれいな方だったが、それでもかなりレタッチ(修正)をしてゴミを消している。

一般に、陸上でデジカメで撮った写真はそれほどレタッチする必要がない。
ぼくはRAWで撮るので、
専門のソフト(SIGMA Photo ProやAdobe Photoshop)で画質を微調整をしながら「現像」をするが、
それ以上に修正を加える必要はまずない。
ところが、水中写真の場合は、
海水を通してきた自然光の影響で「青がかぶる」(画面全体が青っぽくなる)し、
海中のゴミが写り込むので、現像後のフォト・レタッチに手間を食う。
ましてや今日のような汚れた海だと、1枚に30分くらいかかることも珍しくない。
ツリフネキヌヅツミガイ
例えば、これはツリフネキヌヅツミガイという美しい貝だが、
こうしたマクロ(接写)系の写真でも、レンズと被写体のあいだにかなりのゴミが入ってしまう。
M0012923
こちらがレタッチ前の写真だ。
全体に色調がぼやけているのと、
このサイズでは判りづらいが、画面全体に小さなゴミ(白い点)が散らばっている。
この点をひとつひとつ消していくのだから、根気が要る作業である。
水中写真は、家に帰ってきてパソコンに向かってから後が大変なのである。
もちろん、誰に頼まれたわけでもなく、自分が好きでやっていることだから文句は云えないのだが…。
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あっというまに…

慶良間でのダイビング三昧の日々が終わろうとしている。
きょうは最後の一日、帰りたくないが…そういうわけにもいかない。

ぼくが潜らせてもらっている「コーラルダイバーズ」では、
潜る前に「体馴らし」と称してスキン・ダイビングの時間をとる。
すっかり体がなまっていたぼくは、
初日には5mそこそこしか潜れなかったのが、
5日間で調子を取り戻し、きょうはサンゴ砂の海底に手をつくところまで、水深にして10.8m潜った。
3mmのスーツに2kgのウェイトを付けての話だが、
五十を過ぎても、まだ素潜りで10mいけたことがとても嬉しかった。
…五十にもなると、自分の体力の衰えに敏感になる。
ぼくのように「体が資本」の仕事をしているとなおさらだ。
だから、自分の体にまだ若いときと変わらない力が残っていたことが無性に嬉しいのである。

きょうの一本目は伊釈加釈(イジャカジャ)に潜った。
アオウミガメ
ここには、アオウミガメが何匹も居ついていて、お約束の追っかけっこを愉しむ(笑)。
タイマイもいるらしいのだが、残念ながらぼくは見たことがない。
二本目…今回の慶良間で最後のダイビングは、「荒野のオアシス」から「海中砂漠」にかけて。
水中砂漠にて
ただ白い砂と青い海茫漠とした世界を満喫して、慶良間での夏が終わった。

最後の日なので、海から帰ってきて丘の展望台まで上がってみた。
慶良間諸島
天気がいいので、座間味港ごしに慶良間の島々がよく見えた。
画面一番右の島がよく潜った屋嘉比(やかび)島、
その手前の、岩が三つ並んでいるように見える小さな島が伊釈加釈(イジャカジャ)である。
嘉比(がひ)島、安慶名敷(あげなしく)と小さな無人島があって、正面の大きな島は阿嘉(あか)島だ。
…展望台に上がる途中に、沖縄戦で集団自決した村人の慰霊碑がいくつかある。
慰霊碑の碑文によれば、
この島では(座間味村で?)、四百人以上の村人(非戦闘員)が集団自決などで亡くなっている。
現在の村の人口(阿嘉島などを含む)が千人足らずだから、
その戦禍の無惨さに、美(ちゅ)ら海で浮き立っていた気分が一気に現実に引き戻されてしまった。

夢のような一週間が過ぎ、現実に引き戻されたぼくは、明日、東京に帰る。
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美人コンテスト

きょうの一本目は久場島沖に潜った(「久場Aコース」)。
ここは水深40数メートルから巨大な岩が海面までそそり立っているポイントで、
地元の言葉で「タッチュウ」と呼ばれるこの岩のまわりを潜る。
水深42mの水底に、シックな色遣いが魅力のアケボノハゼがいた。
アケボノハゼ
水底からちょっと上がった35m地点には、全身を染める朱色がなんとも華やかなスミレナガハナダイが…。
スミレナガハナダイ
この二つは、慶良間の魚のなかでもトップクラスの美しさだと思う。
「深窓の令嬢」という言葉があるが、魚も深いところまで行かなければ美人には会えないということだネ。
(もっとも、スミレハナダイの場合、美しいのは全身が朱色で脇腹にサロンパスを貼ったような♂だが。)

午後は、「屋嘉比渓谷めぐり」コース。
海のモニュメント・ヴァレーみたいなダイナミックな景観が続くポイントだ。
渓谷めぐりの風景
いよいよ帰りたくなくなってきて、
帰りの飛行機を延ばせるかどうか算段をしてみたのだが、
マイレージの特典航空券で来ているので変更は「搭乗日含め4日前まで」で、あえなく挫折。
…さあ、二年ぶりの沖縄の海も明日がいよいよ最後となる。
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海の中の絶景

きょうの一本目は「屋嘉比A〜Bコース」に潜る。
ここは景観が素晴らしくダイナミックで、海の中の渓谷美といいたいくらい。
「絶景かな、絶景かな」と石川五右衛門気取りで見得を切りたくなるポイントだ。
屋嘉比渓谷
無数のソフトコーラル(ぼくはイソバナとウミウチワの見分けがつかない)が咲き乱れ、
キンギョハナダイがこれまた無数に群れ遊んでいる。
体を支えるのがやっとというほど潮あたりの強い場所もあり、
そこにはグルクン(タカサゴ、クマザサハナムロ)やウメイロモドキが乱舞する。
残念ながら、カメラでは、その雄大さのほんの一部すら切り取れない。
キンギョハナダイの群れ
慶良間の海は明るくて、ストロボの使い方が難しい。
いままで露出優先オートで撮っていたのだが、きょうからマニュアルに切り替えた。
シャッタースピードを1/125に固定して、露出をいろいろに変えて撮る。
枚数が撮れて、写りをその場で確認できるデジカメだからこそ出来ることだ。
海にはそれぞれその海にあったカメラの使い方があって、
三日目にして、ようやく慶良間の海に慣れてきたということか。
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ダイビング二日目

きょうの一本目も客はぼく一人(こんなことは10年通っていて始めてである)。
「お一人のうちに深いところに連れていってあげましょう」というありがたい心遣いで、
一本目は「牛の島・ウミエラ林とトウアカ家族」という長い名前のポイント。
最近、「コーラルダイバーズ」で開拓したオリジナルのポイントらしい。
トウアカクマノミの一家
水深36mに群生するウミエラ、そのなかにトウアカクマノミの一家が暮らすイソギンチャクがある。
なんとも面白い景観なので、減圧が出るまで粘って写真を撮りまくった。
二本目はぼくと同年配のベテラン・ダイバー二人連れが合流。
ブランクがあるので最初は浅いところで、というオーダーがあったらしく、「平瀬(ヒラジ)」に潜る。
オヤビッチャの群れるエダサンゴ
ここはソフトコーラルのお花畑が一面に続いているところで、
テーブルサンゴに無数のオヤビッチャが群れているのが見物(チョウチョウウオの類もたくさんいる)。

南の海でのダイビングにはまるでストレスがない。
3mmのウェットスーツに3kgのウェイトという装備は普段のドライスーツに比べて楽で楽で、
こちらに来てからまだ一回もBCにエアを入れていない。
肺のなかの空気の出し入れだけで中性浮力を保てるのである。
なんだか、ダイビングが巧くなった気がする(笑)。
それでも、いつも隠花植物のように暮らしているのが、烈しい陽光の下に出るとそれだけで疲れてしまう。
いつものことで、これが3日くらいすると体が慣れてきて、今度は帰りたくなくなってしまうのだが…
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座間味での休暇

座間味での休暇は6泊7日。
時間がゆっくりと流れるこの島で、
海に潜り、古酒に酔い、心の“静養”をするつもりだ。
ブーゲンビリア_2
ぼくがいつも泊まる民宿「宮の里」の庭にはブーゲンビリアが紅い花を咲かせていた。
観光シーズンとしては端境なのだろうか、
昨夜の客はぼく1人だったし、きょうのダイビングも客はぼくだけ。
座間味で潜るときはいつも阿武靖士さんの「コーラルダイバーズ」にガイドをお願いしている。
ぼくだけのために船を出してもらうのは申し訳ないような気分なのだが…。
カスミチョウチョウウオ
一本目は「伊釈加釈(イジャカジャ)NO.2」というポイント。
水温が29℃もあるので、潮がかかっているのも温泉のジャグジーみたいに感じられて快い。
亀
二本目はダイナミックな景観が特徴の「屋嘉比Yコース(タカチンシ)」。
最後にアオウミガメが一匹、ふらっと現れた。
沖縄の海のどこまでも透明な蒼さに身を任せていると、俗世間のすべてを忘れられそうな気がしてくる。
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極寒の海に潜る

きょうも(懲りもせず)羅臼の海に潜る。
今日の水温は一本目(午前中)がマイナス1.2℃、二本目(午後)がマイナス1.1℃。
つまり、昨日より冷たいわけだ。
しかし、体は思いのほか早く順応するようで、今日はさほど辛さは感じなかった。
ナメダンゴ
去年の6月に生まれたナメダンゴの幼魚がかなり大きくなっていた(目測だが3cmちかいかも)。
そろそろ深みに姿を消すはずなのだが…。
ヤギシリカジカ抱卵
つぶらな瞳に厚い唇…“オバQ顔”で人気のヤギシリカジカは卵を守っていた。
普通、魚が卵を守る場合には、卵塊のうえに親魚が乗っている場合が多い。
あるいは、ナメダンゴのように体の奥に卵を隠すようにして守るか…。
ところがこのヤギシリカジカは、頭上の岩にびっしりと卵を産みつけているのである。
ぼくは習慣で下ばかり見ていたので、写真を現像するまで卵の存在に気がつかなかった(不覚!)。
それにしても。
極寒の海では人間の頭の働きも鈍るが、それ以上にメカが挙動不審に陥る。
今日もスレーブ発光のストロボがなかなか同調せず、かなりシャッターチャンスを逃してしまった…
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震え上がる…

スタッフを東京に帰して、ぼくは羅臼に居残りを決め込む。
午後、「知床ダイビング企画」の川原嬢に迎えに来てもらって、海に潜った。
雪が降りしきるなか、我ながら酔狂な話である。
海の状態は「ほぼ最悪」で、
うねりが強いうえに水温はマイナス1度、真水なら凍ってしまう冷たさである。
体に6枚ものホカロン(の類)を貼り付けて入ったのだが、それでも寒い。
潜っているあいだに指先がじんじんと痛くなり、思考能力が吹っ飛んでしまう。
被写体を選んだり、構図や露出を考えている余裕はまったくない。
陸に上がってから気がつくと、ホヤについたエビばかり撮っていた(笑)。
ホヤにつくエビ
しかし、酔狂さでいえば上には上があるもので、
一緒に潜った仲間の多くは日没後にもう一本潜るという。
ぼくは到底つきあいきれないので、一足先に民宿に入って、羅臼の旨い魚を肴に酒を飲んでいた。
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羅臼の冬に潜る

15日に羅臼で仕事があるのだが、
一日早く来て、ダイビングを愉しんだ。
厳冬期の知床の海に潜るのは久しぶりである。

水温は+1.5℃…例年よりも幾分温かいようだ。
それでもやはり冷たい海には違いなく、
厚手のドライスーツに、
スーツと同じプレーン生地でできたフードとグローブ、
インナーの下にはホカロンを6枚も貼り付けて完全装備で潜る。
(ホカロンは両股の付け根と臍の下、腰、それに両方のつま先に貼る。)
…しかし、やっぱり寒い。海のなかで、手がかじかむ。
きのうまで海の状態は良かったらしいが、
ついていないことに今日はうねりが出ている。
水のなかは、ゴミが舞い上げられて、お世辞にもきれいとは云えない。

そのなかで魚たちは“命の季節”を迎えていた。
知床の海では、一年で一番寒いこの季節に卵を産み育てる魚が多いのである。
卵を守るオニカジカ
オニカジカは色とりどりの卵を守って動かない。
ナメダンゴ抱卵
ナメダンゴも岩の裂け目に卵を産みつけ、
♂が自らの体で外敵を遮断するようにして守る。

潜り終わると、陸に上がるため、雪に覆われた岩場をよじ登る。
重いタンクを背負ったうえに、
全身に10kgを超えるウェイトをつけているからけっこう大変である。
東京から来たという女性ダイバーが、
「ダイビングに来たつもりだったのに、雪山登山みたい…」とこぼしていた。
けっこう実感がこもっていて、笑ってしまった。
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西伊豆の海を満喫

今日は西伊豆の井田ビーチに潜った。
このあたりは昔は戸田村といったが、2年前、合併により沼津市に編入された。
ちょうど20年まえの冬、
「ぐるっと海道3万キロ」という番組でこの戸田村に滞在したことがある。
だから、ぼくにとってはとても懐かしいところである。

井田は伊豆のなかでも特に好きなダイビングポイントなのだが、
なかなか機会がなくて、きょう潜ったのがなんと5年ぶり(2003年5月以来)。
浅い砂地から水深30mちかいソフトコーラルのお花畑まで、
環境が変化に富んでいて、多様な生物が暮らしているのが魅力である。
ピカチュウ
これは砂地にいたウデフリツノザヤウミウシ、
その色と姿から「ピカチュウ」と愛称されている。
イロカエルアンコウ
こちらは深みにいたイロカエルアンコウ、10cm以上のかなり大きな個体だ。
カエルアンコウはつい先日まで「イザリウオ」と呼ばれていたが、
いまどき好ましくないと考えられたのだろう、突然名前が変わってしまった。
その名の通りアンコウの仲間で、
鼻先から擬似餌(エスカ)を出して小魚をおびき寄せて食べる。
残念ながら、ぼくはまだ食餌の様子を観察したことはないのだが…。

きょうは二本とも一時間ちかく、エアがなくなるまで潜っていた。
とても愉しい一日だった。
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久しぶりの伊豆

今年の潜り初めは伊豆海洋公園。
伊豆に潜るのは一昨年の12月以来である。
去年は東京以南の海には潜らなかったので、暖かく、明るい海は本当に久しぶりだ。
水温は底でも16℃、羅臼の9月(一年で一番水温が高い季節)並みである。
ニシキウミウシ
…海は極彩色の世界だった。
ぼくの潜った「ブリマチの根」というポイントは
ソフトコーラルのお花畑が大変きれいなところだが、
そのなかにこれまたド派手なニシキウミウシがいたので、
なんというか…絵の具を一面にぶちまけたような世界である。
アオウミガメ
このポイントにはアオウミガメも棲みついていて、
ひと眠りしていたのだろう、
気がつくと目の前に人間たちがいるので「あれま…」という顔をしていた(笑)。

夜は伊東に泊まって、
この街に泊まるときにはいつも行く「かっぽれ」という居酒屋で一杯やる。
この店は伊豆の地魚を揃えていて何を食べてもおいしいのだが、
お目当ては最後に食べる「まご茶漬け」である。
まご茶漬け
これは伊豆の郷土料理で、
小鯵を薬味とともに叩いたものを醤油で味付けして飯のうえにのせる。
それに出し汁をかけて、(これも伊豆の名物である)本山葵と海苔を添えて食べる。
鯵の旨味に加えて、山葵と海苔の風味が利いて絶妙、何杯でも食べたくなる。
…伊豆の海を目と舌で満喫した一日だった。
明日もう一日潜って、東京に帰るつもりでいる。
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DIVING PHOTOGRAPHYのページに…

この夏、知床半島の羅臼で潜ったときの写真をアルバムとして追加しました。
ちょっと重いかもしれませんが、よろしければ御覧ください。
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遡上

知床でダイビングを愉しんだ。
普段は海(「羅臼ローソク岩」というポイント)に潜るのだが、きょうは川だ。
刺類(サシルイ)川という小さな川の河口近くで、
「潜った」といっても水深は1mかそこらなのだが…。
秋が近づいて、川には産卵のためサケが遡り始めている。
そのサケの群れを至近距離から見物しようというわけである。

「サケ」とはいっても、秋鮭として知られるシロザケではない。
正確にはカラフトマスと呼ばれる魚で、シロザケよりひと足早く川に遡る。
魚体はひとまわり小さいが、
繁殖期を迎えた♂は背中が雄渾に盛り上がるので、「セッパリマス」とも呼ばれる。
刺類川にはそうした見るからに逞しい♂や、
こちらは流線型の体形を保っている♀が、無数に、折り重なるように泳いでいる。
特に川がちいさな滝状に流れ落ちている下には、
滝に阻まれて行き場を失ったカラフトマスが渦を巻くように乱舞している。
視野のすべてがカラフトマスで埋め尽くされており、
水中でカメラを構えるぼくにどんどんぶつかってくるほどなのだ。

あまりに近く、動きも速いため、シャッターチャンスを掴むのが難しい。
ぼくは浅い川の底に陣取って、興奮に息を弾ませながら、シャッターを押し続けた。
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おやじダイバー

きょうは知床半島の羅臼に潜った。
ぼくのホームグラウンドともいえる海だが、潜るのは去年の6月以来だ。
ぎっくり腰はまだ完治していないが、そんなことは云っていられない。

6〜7年ぶりで、Tさんと一緒になった。
Tさんはぼくと同い年(つまり51才)の自衛隊員で、
「Deep T」と異名をとる過激なダイバー、この海の常連の一人である。
そのTさんが最近はなかなか潜れないという。
聞けば、自衛隊の定員充足率は50%まで落ちていて、
慢性的な人手不足のなか、残った隊員は忙しくてしょうがないらしい。
…それは大変だ、と思う。
もっとも、忙しくてロクに潜れないでいるのはぼくも同じだ。
Tさんはさらに「最近は腰を傷めていてねえ…」とコボす。
「俺もコルセットつけて潜りにきたんだよ」というと、
ダイビングサービスのオーナーでガイドの関勝則さんが、
「ぼくもコルセットつけてますよ」という。
五十男が集まると、話がなんだかうら淋しくなる。

羅臼の海は冷たいから(今日の水温も10℃ほどだ)、
ドライスーツの下に厚手のインナーウェアを着込んで潜る。
それだけ浮力がつくので、当然、ウェイトも重くなってしまう。
きょうは6kgのベスト型ウェイトをつけたうえに、腰に5kg巻いた。
両足首には500gのアンクル・ウェイトをつけるので、合計12kg。
そのうえ重い12リッターのタンクを背負って、
防水プロテクターに入れた一眼レフを持つのだから、
足場の悪いゴロタの浜辺をヨタヨタしながら歩くことになる。
どう考えても「腰にくる」話なのだ。

海に潜ってしまうと、腰はずっと楽になる。
ところが今度は老眼が問題で、
体長5mmなどという小さな魚には
カメラ以前に肉眼のピントが合わないのである。
関さんやTさんは果敢にもマニュアルでピントをとるが、
ぼくは諦めてオートフォーカスに任せてしまう。
ところが、羅臼の海は暗いので、
カメラも“老眼”になるらしく、なかなかピントが来ない。
暗く冷たい海の底で悪戦苦闘をするハメになる。

潜った後のインタバルの話題は、
腰痛、老眼、高血圧(Tさんもぼくもブロプレスを飲んでいる)、
そして老後のこと(退職金をきちんともらえるか、どうか)…。
北の海をこよなく愛する男たちの会話も、最近はうらぶれてきた。
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いま海からあがって…

ハートランドを飲んでいます(笑)。
…ビールはヱビスかハートランドに限る。

きょうの志津川の海はうねりがひどく、
寒さはそれほどでもなかったけれど、
揺られまくって写真にきちんとピントが来ているかどうか自信がない。
この海の主役であるクチバシカジカは1cm大の稚魚がうろちょろしていて可愛い。
クチバシカジカは英名がGrunt Sculpinで、
ぼくがガイドをお願いしているダイビング・ショップの名はここから来ている。
shop
もう一人、というかもう一匹の主役、ダンゴウオはフジツボの穴に潜って抱卵中。
あとは体長2.5cmのキシノウエモエビ、
2cmのヒメイカ…この海は「老眼泣かせ」の海である。
写真はフィルムで撮ったので、ちゃんと撮れていてもお見せするには時間がかかる。
待ちきれない方は(いるとすればだが…)、
Diving Photographyのページに一昨年の秋に撮った写真がアップしてある。
それで物足りない方は(ほとんどだと思うが)、
ダイビングサービス「グラント スカルピン」のホームページを見ると、
ガイドの佐藤長明くんが撮った美しい写真の数々がアップされているのでお奨め。

http://gruntsculpin.com/

佐藤くんは、最近は「カリスマ・ガイド」と呼ばれているらしい。
上の写真で微笑んでいる人相の悪い(?)男が佐藤くんである。
怖がらないで欲しい。噛みつかないと思うから…。

追伸、
ウエちゃん、Commentsの文字をクリックしてみて。小窓が開くと思うけれど。
(ぼくもさきほど発見したばかりです…笑)
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海が俺を待ってるぜ

いま仙台駅で、東北本線の出発を待っているところ。
これから三陸海岸に向かい、あす、あさっては志津川湾に潜るつもりだ。

仕事に追われていたので、海に潜るのは今年初めて。
ブランクが開くと、
ダイビングのスキルもそうだが、写真を撮る技術が極端に落ちる。
まして今回はストロボが新しいので、
光量をどの程度に設定するのか、ヤマ勘に頼るしかない。
今回はフィルム・カメラ(NIKON F80)で、
デジカメと違って現像してみないことには出来の良し悪しが判らないのだ。
重いカメラバッグを引きずってきたが、マトモな写真が撮れるのか、いたって不安。
…水温はまだ10℃を切っているようなので、水はきっと冷たいだろう。
東京に残してきた仕事に後ろ髪を引かれないでもないが…忘れよう。
海が、俺を待ってるぜ。
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