ソーラー電池式のランプ

旅先でネットで見つけて衝動的に注文したランプが届いた。
昼のあいだ太陽光で充電され、夜になるとほんのりと明るくなる。
ありあわせの踏み台に載せて、観葉植物を飾ったバルコニーに置いてみた。
M0013128
イギリス製で Sun & Moon Jar という。一個7千円也。
バルコニーのチェアに坐って、
これを眺めながらウィスキーでも舐めたら気持ちいいだろうな、と思って買った。
(これからの季節、夜にバルコニーで坐るのはちょっと寒いが…。)

かみさんには、当然、「また、くだらないものを買って」と叱られた。
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96歳の誕生日

仁木シミさんの誕生日の様子を撮影するため夕張に来ている。
仁木さんは村上智彦医師が定期的な訪問診療で通っている患者さんで、
胆のうに石ができるという持病があり、自宅で寝たきりの生活を送っている。
ぼくたちは1年半前から折りに触れて仁木さんへの訪問診療を撮り続けてきた。
その仁木さんがきょうで96歳になった。

幸い、仁木さんは、ここのところ体調がいい。
村上先生はポケットマネーで買ったケーキを携えて、いつものように診察に訪れた。
仁木シミさんの誕生日
やはり定期的に訪問して仁木さんの口腔内のケアをしている歯科衛生士の山口美帆さんが一足先に来て、
口の掃除を行い、入れ歯の準備もすませていた。
ケーキは、さすがに96本のロウソクを立てるわけにもいかないので、太いのが9本と細いのが6本。
みんなで「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」を歌って(仁木さん自身も歌った)、
仁木さんは頑張ってロウソクを1本だけだが吹き消した。


胆のうに持病のある仁木さんは油が強いものを食べると症状を悪化させる。
しかし、もう目も見えなくなっていて、食べること以外に大きな楽しみはない。
去年の誕生日には「入院覚悟で」大好物のコロッケを食べてもらったが、大丈夫だった。
村上さんは「クリームを食べさせるのはちょっと心配だなあ」といいながらも、「きょうは、いいです」。
仁木さんは、ケーキの上に乗った果物を中心にだが、ぼくたちが驚くほどよく食べた。
村上さんや山口さんには次の訪問先があるので一緒に食べられないのが、ちょっと淋しそうだったが。

仁木さんのような高齢者に対しては、
「病気を治す」ことよりも、
「QOL(Quality Of Life=生活の質)を上げることを大切にしたい」と村上さんはいつもいう。
病気を治すため、あるいは悪化させないためにチューブに繋がれて生きるよりも、
体に障る可能性はあるけれども食べたいものを食べて暮らす方が高齢者にとって幸せだと思うからだ。
自分が年老いたとき、ぼくもきっとそう思うに違いない(ぼくの場合は酒瓶を抱いて死にたい…)。

今度は、仁木さんの100歳の誕生日に撮影にくることを約束させられた。
幸い、ぼくはまだ定年にはなっていない計算だが、
そのときになお「現役」を張っていられるかどうかの方が問題になりそうである。
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日暮れて道遠し

昨日の夜、注文していた煉瓦が届いたので、きょうは半日がかりで玄関の前と裏庭に敷く。
煉瓦敷きの舗道
先日(27日)の写真と比べてみると、煉瓦の道がひとまわり幅広くなったのがわかる。
裏庭
裏庭の方は、いかにも「まだ手を付けたばかりです」という感じ。
7月に100個、今回は120個の煉瓦を敷いてようやくこの程度だから、前途遼遠と言わざるを得ない。

夕方、和商市場に買い物に行く。
サンマの一夜干し120円、サンマの刺身250円、イカの一夜干しが2枚で550円…しめて980円也。
魚好きの人間にとって、釧路の秋は堪えられない(あと一月もすればシシャモの季節である)。

帰りに幣舞橋で夕日を撮影した。
夕暮れの岸壁
ぼくの好きな場所、好きな時間である。
釧路にいるときは、このあたりで日没を撮影するのがほぼ日課のようになっている。
もう何百枚撮ったか知れないが、毎日の表情が微妙に違い、飽きることがない。
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ガイド犬 「もこ」

きのう、紅葉を撮るつもりでオンネトー(雌阿寒岳の山麓にある湖)にきた。
来てみると紅葉はまだまだで、今年の秋はやっぱり暖かいのだろう。
きょうは天気がいいので、9時まえに宿(野中温泉別館)を出て、オンネトーに向かって歩き始めた。
歩き始めてしばらくすると、1匹のムク犬がぼくを追い越していった。
散歩かな?…と思って振り返ってみるが、飼い主らしい人の姿は見えない。
赤い首輪をしているところを見ると飼い犬なのだが、放し飼いにされているのか。
さすがに田舎の犬は自由でいいな、と微笑ましく思いながらぼくは歩く。
犬はぼくの10mほど前をちょこちょこと歩いていく。
オンネトーに着くと、犬は観光バスが停まる駐車場の方に向かっていった。
ぼくはその手前で左に折れて、オンネトーのキャンプ場に向かう細い道に入っていった。
沈木
道を外れて湖岸に出て写真を撮って、道に戻ろうと振り返ったときに思わずドキッとした。
先ほどの犬がちょこんとぼくの後ろに坐っていたのである。
犬は、ぼくの顔を見ると歩き始めた。
ぼくは自然と犬の後を追う格好になった。
ぼくはあちこちで立ち止まっては写真を撮るので、先行する犬の姿はじきに見えなくなってしまう。
ところが、彼は必ず待っている。
歩いていくと、どこかにちょこんと坐ってぼくが追いつくのを待っているのである。
そして、ぼくの顔を見るとまた歩き始める。
どうやら、犬は、ぼくを案内しているつもりらしい。
キャンプ場に続く道は「踏み分け」に毛が生えたくらいの細い山道で、
ところどころ倒木で塞がれていたりして判りにくい。
ぼくは林の中でとうとう道を見失ってしまった。
すると彼が戻ってきて先導するので、後を追っていくと道に戻ることができた。
北海道の山道を一人で歩くことにはちょっとした恐怖感がつきまとうのだが、
もし万一ヒグマでもいれば彼が教えてくれるだろうと思うから、ぼくは安心して歩く。
一度だけ樹を見上げながら激しく吠え立てるので何だろうと思って見てみるとエゾリスがいた。
いきなり猛スピードでダッシュするので見ると、駆けて行く先にエゾシカがいる。
…なかなかツボを押さえたガイドぶりである。
もこ
彼の名は「もこ」、ぼくが泊まった野中温泉で飼っている犬である。
(名前からすると「彼女」みたいだが、ときどき片足を上げていたところを見ると「彼」だと思う。)
なぜ素性が判ったのかというと、
歩いてきた方角からして野中温泉で飼っている犬ではないかと考えて、後でネットで調べてみたのである。
ある人のブログに「ガイド犬」として紹介されていたところをみると、
いつもこうして旅人の案内を買って出ているらしい。
雌阿寒岳と阿寒富士
紅葉はまだまだでも、秋のオンネトーはやはり美しい。
ぼくは夢中になって写真を撮った。
彼はいつもぼくの少し前を歩き、分かれ道では、ぼくが追いついてくるのを待っている。
ぼくがどちらに行こうとしているのかを判断すると、また前に出て先導をする。
たぶん10kmくらいは一緒に歩いたと思うが、
「疲れた」とも「足が痛い」とも言わず、ぼくが写真を撮るあいだはじっと大人しく待っていてくれる。
つまり、かみさんよりもずっといい。
湯の滝では、滝つぼの温泉で気持ちよさそうに入浴していた。
もこ(湯の滝にて)
ぼくは彼と一緒に歩いているのがとても楽しくなった。

オンネトーをほぼ一周して駐車場のところに差しかかると、彼は姿を消した。
もうここまで来たら安心だと思ったのかもしれない。
ぼくは「オンネトー茶屋」まで戻って昼食のラーメンを食べ、
またしばらく写真を撮り、駐車場から帰りの阿寒湖畔行のバス(一日三便しかない)に乗った。
バスに乗るときにふと気がつくと、公衆トイレのそばに彼が坐っていた。
御礼の気持ちを込めて手を振ったが、わんとも云わなかった。
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