オンネトー

きょうはオンネトーを歩く。
「オンネトー」とは、アイヌ語で「年老いた湖」くらいの意味だろうか。
阿寒山麓の原始林に包まれた、周囲2.5kmほどの小さな湖である。
オンネトー(雌阿寒・阿寒富士を望む)
火山成分(硫黄)との関係なのだろう、独特のブルーがとても美しい湖で、
光の具合から様々な色に見えることから「五色沼」とも呼ばれている。
五色沼(オンネトー)
仕事で湖畔から生中継をしたり、秋の紅葉の季節に一人でキャンプをしに来たり、大好きな湖だ。
しかし、交通の便が悪いので(夏のあいだしかバスがない)、最近はなかなかくる機会がなかった。
一昨年の秋には妻と観光バスで訪れたが、
決められた時間、ポイントからでは写真を撮ってもさして面白くはなかった。
今回はキャンプ場の木陰で本(ぼくが貸したカール・ハイアセン)を読む妻を残して、
ぼくは一人で散々歩き回っては写真を撮った(山道を展望台まで登ったので汗だくになった)。
沈木のある風景
オンネトーは一年を通して水温が低いので、湖中に倒れ込んだ木が腐らず、そのままの姿を残している。
一種の悽愴と憂愁を湛えた独特の景観である。

夜は阿寒湖畔に移動して評判のいい「鶴雅」というホテルに泊まった。
野中温泉なら何泊もできそうな宿泊費である(笑)。
眺めのいい部屋には個室露天風呂がついており、サービスはきめ細やかで、食事も旨い。
妻はすっかり気に入ったようだが、
肝心の温泉が野中温泉と比べれば“気の抜けたサイダー”みたいなもので、見劣りがする。
ぼくはやっぱり、泉質で勝負する素朴な「素肌美人」みたいな温泉の方がいい。

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ぼくの大好きな温泉

昨夜、釧路で妻と合流して、きょうは一緒に阿寒に向かう。
モーターボートを借り切って阿寒湖を遊覧し、
夏のあいだだけ走っているバスに乗って雌阿寒岳の山麓に向かい、野中温泉に泊まる。
ここは「雌阿寒温泉」ともいうらしいが、なんとなく「野中温泉」と呼んだほうがピンとくる。
「野中さん」が開いたから「野中温泉」、というのが端的でいいではないか。
一泊7千円台の安い宿(国民宿舎)だが、泉質は抜群。
バスを降りたとたんに、周辺に硫黄っぽい臭いが漂っているのを感じる。
それくらい強烈なお湯である。
野中温泉
当然、源泉かけ流し。
上がり湯はなく、泉質の関係で石鹸は使えない。
木の雰囲気ある浴槽につかっていると、体が芯から温まり、すっと疲れが抜けていく。
泉質のいい温泉には事欠かない北海道だが、そのなかでもOne of Bestではないかと思う。
露天風呂もあり(写真の窓の外に見えているのがそうだ)、これも雰囲気抜群。
ただし、男湯と女湯のあいだが簡単な仕切りだけなので、露天風呂に向かう女性の姿がちらっと見える。
見るともなく見ていると(?)、一瞬、タオルで前を隠して歩くかみさんの姿が見えた。
女風呂が見えたからといって、それほど嬉しいとも思えなかった…。

食事は素朴なもので、大喰らいのぼくには少々物足りない気もしなくはなかったが、
きちんと作ってあって、山菜など地元の素材を活かした献立は凡百の「温泉料理」よりも遥かにいい。
美味しくいただいて、お湯の素晴らしさとあいまって、ぼくは一晩を堪能した。
コスト・パー・パフォーマンスでいえば、これほどの温泉はそうあるものではない。
北海道でも有数の美しい湖・オンネトーに近いので、紅葉の季節に訪れればさらに素晴らしいだろう。
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