23 March 2008
桜を見るには薄曇りがいい。
2008/03/29 Sat 格納先: Season
桜の花は美しい。
しかし、その美しさは、決して陽気なものではない。
桜は「陰」の花であり、そのたたずまいは花の盛りにおいてさえどこか死を思わせる。
桜の花に惹かれるのは、ぼくが本質的に陰気な人間…ネクラだからなのだろう。
千鳥ケ淵の桜を見に行った。
皇居の北側に位置する陰気な土地柄(戦没者墓苑があったりする)に桜がよく似合う。
桜を見るには薄曇りがいい。
花の陰鬱な美しさが映えるからで、ピーカン(快晴)は花見にはそぐわない。
そういう意味で、きょうは絶好の花見日和だ。
桜が見ごろの土曜日とあって、大変な人出である。
いいポジションから写真を撮ろうとすれば、ほとんど「順番待ち」(笑)の状態。
本格的な一眼レフ、コンデジ、携帯電話…まるでカメラの見本市だ。
ぼくの花見の目的のひとつは「写真を撮ること」なのだが、
大きな一眼レフや交換レンズ、ましてや三脚などを持って歩く気にはならないので、
愛用のコンパクト・デジカメ(28mm単眼レンズ付)をバッグに放り込んでほっつき歩く。
半蔵門から北の丸公園を抜けて九段下まで、一時間あまり。
人ごみは嫌いな性質(たち)だが、今日ばかりはやむを得まい。
ここには桜そっちのけの酔っ払い集団がいないのが何よりである。
独り歩きの「花見」を終えて新宿へ。
歌舞伎町で王家衛(ウォン・カーウァイ)の最新作「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を観る。
王家衛としては初めて全編を英語で撮った作品だが、如何にも「らしい」スタイリッシュな映画。
映画が終わって街に出ると、逢う魔が時の新宿は、いつのまにか晴れ上がっていた…。
しかし、その美しさは、決して陽気なものではない。
桜は「陰」の花であり、そのたたずまいは花の盛りにおいてさえどこか死を思わせる。
桜の花に惹かれるのは、ぼくが本質的に陰気な人間…ネクラだからなのだろう。
千鳥ケ淵の桜を見に行った。
皇居の北側に位置する陰気な土地柄(戦没者墓苑があったりする)に桜がよく似合う。
桜を見るには薄曇りがいい。
花の陰鬱な美しさが映えるからで、ピーカン(快晴)は花見にはそぐわない。
そういう意味で、きょうは絶好の花見日和だ。
桜が見ごろの土曜日とあって、大変な人出である。
いいポジションから写真を撮ろうとすれば、ほとんど「順番待ち」(笑)の状態。
本格的な一眼レフ、コンデジ、携帯電話…まるでカメラの見本市だ。
ぼくの花見の目的のひとつは「写真を撮ること」なのだが、
大きな一眼レフや交換レンズ、ましてや三脚などを持って歩く気にはならないので、
愛用のコンパクト・デジカメ(28mm単眼レンズ付)をバッグに放り込んでほっつき歩く。
半蔵門から北の丸公園を抜けて九段下まで、一時間あまり。
人ごみは嫌いな性質(たち)だが、今日ばかりはやむを得まい。
ここには桜そっちのけの酔っ払い集団がいないのが何よりである。
独り歩きの「花見」を終えて新宿へ。
歌舞伎町で王家衛(ウォン・カーウァイ)の最新作「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を観る。
王家衛としては初めて全編を英語で撮った作品だが、如何にも「らしい」スタイリッシュな映画。
映画が終わって街に出ると、逢う魔が時の新宿は、いつのまにか晴れ上がっていた…。
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こんなカメラマンがいてくれたらなあ…
2008/03/28 Fri 格納先: Cinema
渋谷駅前の映画館「TOEI
2」でアメリカ映画「バンテージ・ポイント」を観る。
上映時間が90分という、近頃では珍しい短さである。
映画は、予算をふんだんにかけて上映時間も長い大作が面白いとは限らない。
90〜100分くらいが、観る側の集中力からいっても一番いい。
この「バンテージポイント」も、実にキビキビしていて、オモロイ映画だ。
スペインで行われる各国首脳会議の歓迎式典を舞台に、
世界の目が注がれるなかで引き起こされたアメリカ大統領狙撃事件。
現場に居合わせた様々な人物の眼を通して「事件」の経過が語り直されていく。
同じ時系列で起きたことを異なる視点から再構成していく手法は、
スタンリー・キューブリックの出世作「現金に体を張れ」('56)を思い出させるが、
ビデオという道具立ての新しさもあって、飽きさせない。
こうしたひとつのアイディアを丹念に膨らませることで面白い映画に仕立て上げるのが、
本来はアメリカ映画の真骨頂だったはずである。
近頃はリメイクが目立ち、アイディアの枯渇を感じさせるアメリカ映画界だが、
「ダイハード」('88)、「スピード」('94)、「マトリックス」('99)など、
アイディア勝負のB級感覚溢れる快作群を生み出してきた実績を持っている。
こうした流れの末端に連なるのが、この「バンテージ・ポイント」であるように思う。
(ストーリィの性格から云って、こちらはシリーズ化は難しいだろうが…)
大変に面白い映画なのだが、子細に見ていけばけっこうアラがありそうだ。
デニス・クエイド扮するシークレット・サービスの超人ぶりはともかく、
偶然その場に居合わせた観光客、フォレスト・ウィッテカーがとてもタダモノとは思えない。
ぼくも一応「プロのはしくれ」だから判るのだが、
人出でごった返す混乱のなかで(ましてや、狙撃事件後のパニックの渦中で)、
ビデオのファインダーに捉えた人物の視線を追ってその見つめている対象を的確に写しとるというのは、
感応力、技術力においてほとんど「神業の域」に達していると云わざるを得ない。
如何にもお気楽な観光客とみえるのは世を忍ぶ仮の姿、
実は超一流、何処の誰それと名のあるカメラマンに違いないのである(笑)。
こんなカメラマンがいてくれれば、俺の仕事も楽なんだけどなあ…とツマラナイことを考えたりする。
もっとも、それは見終わって後の話で、
テンポが速いので、あれよあれよで90分を見せられてしまった。
ツジツマがあおうがあうまいが、
勢いで見せ切って「ああ、面白かったね」と云わせてしまえば、これは作ったヤツの勝ちなのである。
上映時間が90分という、近頃では珍しい短さである。
映画は、予算をふんだんにかけて上映時間も長い大作が面白いとは限らない。
90〜100分くらいが、観る側の集中力からいっても一番いい。
この「バンテージポイント」も、実にキビキビしていて、オモロイ映画だ。
スペインで行われる各国首脳会議の歓迎式典を舞台に、
世界の目が注がれるなかで引き起こされたアメリカ大統領狙撃事件。
現場に居合わせた様々な人物の眼を通して「事件」の経過が語り直されていく。
同じ時系列で起きたことを異なる視点から再構成していく手法は、
スタンリー・キューブリックの出世作「現金に体を張れ」('56)を思い出させるが、
ビデオという道具立ての新しさもあって、飽きさせない。
こうしたひとつのアイディアを丹念に膨らませることで面白い映画に仕立て上げるのが、
本来はアメリカ映画の真骨頂だったはずである。
近頃はリメイクが目立ち、アイディアの枯渇を感じさせるアメリカ映画界だが、
「ダイハード」('88)、「スピード」('94)、「マトリックス」('99)など、
アイディア勝負のB級感覚溢れる快作群を生み出してきた実績を持っている。
こうした流れの末端に連なるのが、この「バンテージ・ポイント」であるように思う。
(ストーリィの性格から云って、こちらはシリーズ化は難しいだろうが…)
大変に面白い映画なのだが、子細に見ていけばけっこうアラがありそうだ。
デニス・クエイド扮するシークレット・サービスの超人ぶりはともかく、
偶然その場に居合わせた観光客、フォレスト・ウィッテカーがとてもタダモノとは思えない。
ぼくも一応「プロのはしくれ」だから判るのだが、
人出でごった返す混乱のなかで(ましてや、狙撃事件後のパニックの渦中で)、
ビデオのファインダーに捉えた人物の視線を追ってその見つめている対象を的確に写しとるというのは、
感応力、技術力においてほとんど「神業の域」に達していると云わざるを得ない。
如何にもお気楽な観光客とみえるのは世を忍ぶ仮の姿、
実は超一流、何処の誰それと名のあるカメラマンに違いないのである(笑)。
こんなカメラマンがいてくれれば、俺の仕事も楽なんだけどなあ…とツマラナイことを考えたりする。
もっとも、それは見終わって後の話で、
テンポが速いので、あれよあれよで90分を見せられてしまった。
ツジツマがあおうがあうまいが、
勢いで見せ切って「ああ、面白かったね」と云わせてしまえば、これは作ったヤツの勝ちなのである。
桜前線
2008/03/27 Thu 格納先: Season
千葉・東金市での撮影を終えて東京に帰ってくる。
東金の桜はまだ三分咲きくらいのものだったが、東京はほぼ満開。
首都高からみると、千鳥ケ淵あたり、桜の花がいまを盛りと咲き競っている。
きっと“桜前線”は、江戸川を越えて千葉市あたりまで行ったところで息が切れてしまったのだろう。
NHKの西口の前に一本の桜の古木がある。
たいそう枝ぶりのいい樹で、毎年、この樹が花を咲かせると写真を撮る。
そして、春が来たな、と思う。
云わば、ぼくの「基準木」である。
土地がもったいないとでも思ったのだろうか、
去年、桜の樹を囲むように駐輪場が作られ、「なんと艶消しなことを…」とぼくはがっかりした。
桜の下には死体が埋まっているべきで、間違ってもオートバイや自転車が放置されていてはいけない。
ぼくは、下の方は見ないようにしながら花を愛で、写真を撮った。
東金の桜はまだ三分咲きくらいのものだったが、東京はほぼ満開。
首都高からみると、千鳥ケ淵あたり、桜の花がいまを盛りと咲き競っている。
きっと“桜前線”は、江戸川を越えて千葉市あたりまで行ったところで息が切れてしまったのだろう。
NHKの西口の前に一本の桜の古木がある。
たいそう枝ぶりのいい樹で、毎年、この樹が花を咲かせると写真を撮る。
そして、春が来たな、と思う。
云わば、ぼくの「基準木」である。
土地がもったいないとでも思ったのだろうか、
去年、桜の樹を囲むように駐輪場が作られ、「なんと艶消しなことを…」とぼくはがっかりした。
桜の下には死体が埋まっているべきで、間違ってもオートバイや自転車が放置されていてはいけない。
ぼくは、下の方は見ないようにしながら花を愛で、写真を撮った。
善福寺川の春
2008/03/25 Tue 格納先: Season
きょうから泊まりがけで東金(千葉県)のロケ。
撮影は夕方からなので、時間の余裕がある。
ちょっと気が早いのだが、“プチ花見”気分で、妻とふたり善福寺川の河畔公園を歩いてみた。
出張が続くので(30日からは北海道の夕張だ)、花の盛りには東京にいられない可能性があるからだ。
桜は…四分から五分咲きというところだろうか。
しかし、陽当たりのいい場所では、既に見ごろを迎えていた。
毎年思うのだが、桜が美しいのは東京の数少ない美点で、桜の季節だけはこの街が好きになる。
そして、桜よりも美しく印象に残ったのが、盛りを過ぎようとしているハクモクレンの白い花だ。
花を愛で、写真を撮る。
散歩に時間を費やしすぎて、
ゆっくり昼食をとるだけの時間がなくなってしまった…
撮影は夕方からなので、時間の余裕がある。
ちょっと気が早いのだが、“プチ花見”気分で、妻とふたり善福寺川の河畔公園を歩いてみた。
出張が続くので(30日からは北海道の夕張だ)、花の盛りには東京にいられない可能性があるからだ。
桜は…四分から五分咲きというところだろうか。
しかし、陽当たりのいい場所では、既に見ごろを迎えていた。
毎年思うのだが、桜が美しいのは東京の数少ない美点で、桜の季節だけはこの街が好きになる。
そして、桜よりも美しく印象に残ったのが、盛りを過ぎようとしているハクモクレンの白い花だ。
花を愛で、写真を撮る。
散歩に時間を費やしすぎて、
ゆっくり昼食をとるだけの時間がなくなってしまった…