変貌する春国岱

きょうも春国岱(シュンクニタイ)を歩いた。
春国岱については昨年7月25日の日記にも書いたが、
ぼくの大好きな場所で、長年通って写真を撮り続けてきたところでもある。
春国岱(中の谷地)
地盤沈下の影響でアカエゾマツの林の立ち枯れが進み、独特の景観を形作っている。
もともと不安定な自然のバランスの上に成り立ってきた場所だけに、
30年も通っていると嫌でも変化が目についてしまう。

まず、地盤沈下の影響がますます顕著になって、
かつての林が立ち枯れになり、立ち枯れていた木は倒れて湿地になってしまったこと。
春国岱という砂洲そのものが、かつてに比べれば見る影もなく痩せてしまったのである。
「大自然の摂理」とはいいながら、これは淋しい。

そして、冬が暖かくなってしまったこと。
30年ちかく前には、2月といえば風蓮湖の湖面は全面結氷し、スノーモビルで走り回ることができた。
それが今年はあちこちで湖面が顔を出している。
(今年は特に「記録的な暖冬」だそうだが…)
湖の氷に穴を開けて網を仕掛け、チカやコマイを採る「氷下待網漁」も今年はままならない状態らしい。
ここ数年は雪も少なく、街にいるときと同じ足拵えで春国岱を歩くことができる。
歩くスキーをはいて湿地を横切り、砂洲の先端近くまで何キロも歩いたのがまるで嘘のようだ。

そして、理由はわからないがエゾシカがやたらに増えたこと。
春国岱のエゾシカ
(愛機SIGMA DP1は28mmの単眼レンズなので…こういうときは望遠レンズが欲しい。)

根室はもともと鹿の多いところだが、春国岱で見ることは滅多になかったと思う。
それが、最近では、鹿に逢わない日はまずないといっても過言ではない。
この日も、ぼくが木道を歩いていくと、気がついた雌鹿の群れ(仔鹿もいた)が逃げ去っていった。
で、林のなかに目を転じると、そこにも数頭いた。
ざっと数えて、10頭かそこらのエゾシカを見たはずだ。

自然は刻々とその姿を変え、例え現状のままの自然を「保護」したいと考えても、ままならない。
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インターナショナルな夜

13時45分、市立病院前発のバスで根室に向かう。
行き先は、根室市東梅…いつもの春国岱(シュンクニタイ=アイヌ語で「エゾマツの森」)である。
着いたのが15時55分、さっそく宿に荷物を置いて春国岱を歩く。
春国岱夕景
日没の風景を何カットか撮って、宿(民宿風蓮)に戻る。

「民宿風蓮」は、
バードウォッチングが薨じて根室に住み着いた松尾武芳さん(九州出身)が開いた宿で、
客だった昌子夫人をひっかけて(?)、二人して居心地のいい民宿に育て上げた。
ぼくにとって最も落ち着ける場所であり、もう30年近く(昌子さんとの結婚前から)通っている。

きょうの客は、ぼく以外には、フランス人が4人、イギリス人、ノルウェー人が1人ずつ。
実にもってインターナショナルな顔ぶれである。
松尾さんは…侮る事なかれ…英語を操ってお客さんたちと談笑している。
ぼくは、「英語」と聞いたとたんに胃がでんぐり返る性質なので、会話の輪に加われない。
「Snow Monkey」が話題になっているので、
どんな動物のことかと思っていたら、「雪のなかを温泉に入りにくる日本猿」のことだったりする。
…そのまんまじゃん(笑)。
なぜかヨーロッパでは、
長野県の某温泉地の「Snow Monkey」がことさら有名で、
日本に来たらまずカメラに押さえたい被写体のひとつなのだという。

独り会話の輪に加われないでいるのも落ち着かないので、早々に部屋に引き上げて本を読むことにした。
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飽きもせず…

釧路港(錦町、幣舞橋あたり)の夕景を撮り続けている。
錦町岸壁の夕暮れ
雲のかたち、染まる色あい…夕暮れの表情は、毎日違うから飽きないのである。
この時期は釣り人が何人も岸壁に出ている。
何が釣れているのか覗いてみたら、氷下魚(こまい)だった。
なかなか大きい、形のいいのが上がっている。
この時期の氷下魚は生干しにしたのをさっと炙って食べると堪えられない。
ただし、あまり大きいものより、10cmちょっとのもの(「ごたっぺ」と呼ぶ)が美味のようだ。
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