顔に降りかかる雨 桐野夏生最近桐野夏生にはまっている。私の読書傾向として、気に入った作家が出来ると、その作家の書いた作品を立て続けに読むと言う方法をとっている。過去に読みあさった作家は、三島由紀夫、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、久世光彦、花村萬月などなど。そして最近は桐野夏生にはまっているのだ。
本作「顔に降り掛かる雨」は、第39回江戸川乱歩賞受賞作。主人公の村野ミロは元探偵の娘。友人のノンフィクションライター、宇佐川耀子が1億円を持って失踪してしまう。その金は耀子の恋人成瀬が耀子に預けたものだったが、もともとは暴力団絡みの裏金であった。暴力団のボスの上杉から嫌疑をかけられたミロは成瀬と協力して耀子と1億円の行方を追う事となる。
ミステリーの世界に3Fと言う言葉があるそうだ。これは、作者、主人公、読者のいずれもが女性(female)である事を指すと言う。今回読者である私は男性なので、2F1Mと言える。本作は、推理小説仕立てで話が進む。つまり、既に起こったある出来事の真相を、探偵役が聞き込みしながら明らかにして行くと言う流れなのだが、元来推理小説を受け付けぬ私にはどうもしっくりこなかった。終盤いったん話に決着がついてしまい、「えっ、これで終わりなの?」と思っているとちゃんとビックリのどんでん返しが待っている。オチは「ポートピア連続殺人事件」。オチのつけ方がかなり早急だったのは、乱歩賞の応募規定に枚数制限があるせいか。
Posted: 木 - 3月 18, 2004 at 09:26 PM |
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