anpo 07/01/25


日米共同作戦計画策定作業が新段階に−−05年11月の「日米同盟:変革と再編」が根拠文書

 今年の正月早々、重要なニュースが相次いで報道された。それを列挙してみると・・・
 ○「日米、有事計画を具体化――朝鮮半島事態想定 港湾・医療 詳細に」(「朝日新聞」1月4日付)
 ○「中台有事で対処計画――日米来月検討開始 周辺事態法が根拠」(「共同通信」1月4日付)
 ○「民間人退避で日米協力――朝鮮半島有事 在韓11万人 米軍機・艦船も使用」(「読売新聞」1月5日付)
 ○「北朝鮮難民『10万人』――政府予測 収容能力超す恐れ 朝鮮半島有事」(「朝日新聞」1月5日付)
 ○「『複合有事』想定――対処計画見直し」(「時事通信」1月5日配信)
 これらの報道について、日本政府側では麻生外相、塩崎官房長官が1月5日にそれぞれの記者会見で大筋を認め、また米側でもスノー米大統領補佐官が5日に「国内的、国際的にすべての選択肢を念頭に置き、それに備える政府としての通常の準備の一環」として「計画は常に作成される」と述べ、否定しなかった(「しんぶん赤旗」1月7日付)。
 各紙の報道はそれぞれ力点の置き所は違うものの、一つの事実を伝えている。それは次のように要約することが出来る――
 ①1997年の新ガイドライン(現行ガイドライン)で新たに盛り込まれた「周辺事態における相互協力計画」と「武力攻撃事態における共同作戦計画」の日米軍部間の立案作業が02年末に一応の完成をみた。
②その作戦計画案は周辺事態と武力攻撃事態が並存することを想定したものであって、米太平洋軍の作戦計画リストには「CONPLAN(概念計画)5055」として登録された。
③05年10月の「2+2」(日米安保協議委員会)での「合意文書」=「日米同盟:変革と再編」に基づき、この日米共同作戦計画を「概念計画(concept plan)」から、「作戦計画(operation plan)」に具体化することが決定され、作業が開始されていた。
④この計画立案作業は今年の秋の完成をメドとして進められている。
⑤また、同じ合意文書に基づき、台湾有事の共同作戦計画案策定も開始されることとなった。作業は有事シナリオの検討から着手される。
これらのことから、筆者は、05年10月の合意文書=「日米同盟:変革と再編」を事実上の「新々ガイドライン」でなないかと規定した筆者の仮説が正しかったことが示されたものと判断している。(このことの詳細については「平和運動」誌・05年12月号、06年1月号、06年11月号の筆者の論文を参照されたい)。
「米軍再編」問題は単に「基地問題」ととらえると視野狭窄となると筆者は指摘してきたが、「米軍再編」は日米同盟を「変革」するものであることが、これらの報道によって明らかになったものと思う。

(07年1月19日記・松尾 高志)

Posted: 土 - 1月 20, 2007 at 10:33 am        


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