anpo 07/03/15


アーミテージ・ナイ報告(改訂版)・下−−日米軍事協力の提言

 前回に続いて、「アーミテージ・ナイ報告」に添付されている「別紙」(Annex)の軍事分野で具体的になされている日本に対する提言10項目の残り、5項目の大要を紹介する。
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 ⑥日米防衛協力の指針にもとづいて立ち上げられる日米調整メカニズムは重要な枠組みである。しかしながら、相互の調整は日米統合作戦指揮所(Bilateral Joint Operation Command Center)をフルに演練することにより、戦術レベル(operational level)に拡大されるべきである。
 (補註)ここで述べられている「日米統合作戦指揮所」というものは、ガイドラインの文書には登場しない存在である。米軍と自衛隊の作戦指揮についての関係は、政府見解によると、指揮権は独立しており、別々の指揮系統で行うものとされている。したがって、指揮は一元化することなく、並立しているため、両者の間で作戦指揮に関して「調整」が必要なため、「調整所」を設立することとされている。米軍再編にともなう「2+2」(安全保障協議委員会)の合意では、このための「日米共同統合運用調整所」を米軍横田基地(東京都)に設置することとした。この提言の趣旨は作戦実施のための「調整所」は中央に一箇所だけ設置するのではなく、その下の戦術レベルにも複数の「調整所」を設置するべきだということである。
 ⑦情報共有(intelligence sharing)は急速に向上してきている。情報協力(intelligence cooperation)は、核・ミサイルの拡散、過激主義とテロリストの活動、そしてその他のグローバルな紛争に対しても対処できるように強化されなければならない。このことをよりよく実施できるよう、日本はより大量の情報(intelligence products)を受信し、処理する能力を向上させるべきである。アメリカと日本は、国家地理情報庁(National
Geospatial-Intelligence Agency)の活動とより緊密に協力すべきである。
 ⑧われわれは、通信・早期警戒・情報分野での安全保障協力を向上させるための宇宙の利用についての日本の関心の高まりを歓迎し、かつ、関心をもって国会がそのことについて議論する意思のあることを記憶に留める。
 ⑨アメリカは出来る限り早期にF-22戦闘機1個中隊を日本へ配備すべきである。アメリカは、日本の航空自衛隊がF-18E/F、F-35、そして既存のF-15戦闘機の向上型機を含むアメリカの最も進んだ戦闘機システムにアクセスすることを保証すべきである。
 ⑩安全保障環境が変化するのに従って、われわれがグローバルな関心(global interests)に対する対処が変化するのに従い、同盟は日米協力を強化するために役割と任務について見直し、能力を向上すべき分野を特定し、われわれの二国間の指揮統制システム(bilateral command-and-control systems)を向上させるべきである。

(07年3月8日記・松尾 高志)

Posted: 火 - 3月 20, 2007 at 08:01 pm        


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