ロキシーミュージックのHeartStillBeating 結構良いライブアルバムだ。


良いディナーの後の一服の清涼感を持った演奏だと思えるのが、最後に収録された、JelusGuy(ジョンレノン)は、シンミリしつつもフェリー独特のダンディズムをうまくミックスした演奏が展開されている。

ロキシーミュージックの1982年のフランス公演の模様を収録したHeartStilBeatingをじっくりと腰を据えて聴いてみた。

実はこのアルバム、私の記憶が正しければ、バンドが活動を停止して数年経った1988年頃にリリースされたはず。
今までなぜか持っていなかったが、ひょんな事から入手。しかも以前限定発売されたリマスタリングされたもの。
今まで聞いた事が無かったが内容や如何に....?

近年、RoxyMusicが突如として活動を再開したのは記憶に新しいところであるが、その再結成時ははヨーロッパを中心に大成功をおさめた。
ウェンブリーアリーナなどでもライブが行われたり、東京でもライブが開催され、通にはたまらない瞬間であったと思う。
かくいう筆者も驚喜したひとりである。

そんな彼らが活動停止寸前のライブとなった82年のフランス公演を収録したのがこのHeartStillBeatingである。

このアルバム、他のリスナーの意見としては比較的ネガティブというか、70年代にリリースされたライブよりも一般的には評価が低めな傾向にある作品だが、筆者の受けた感想は違った。
エネルギッシュさだけで押していたようなより若い演奏よりも、演奏が安定し、肩の力もいい具合に抜けていると思えるのだ。
ブライアン•フェリー(Vo,Key)、アンディ•マッケイ(Sax,Oboe)、フィル•マンザネラ(g)の3人を中心に演奏力の高いサポートメンバーの力も加わった、非常にハイクオリティな演奏内容だ。

聞いていても必要以上に心拍数や気分の高揚も起きにくいが、つまらない訳ではなくて、洗練という言葉がふさわしいライブアルバムに仕上がっている。

この中で一番気に入ったのはズバリ「Edition Of You」。勢いで演奏される楽曲だが、それに安定した疾走感が加わり、程よいオトナの気持ちよさを感じさせてくれた。余裕があり安心して聞いていられる。
間奏部分で、フェリーが演奏しているであろう、コンボオルガンのソロサウンドがレトロティックな雰囲気を醸し出す。

そして名曲Avalonはでギターやパーカッションなどの楽器が複雑に絡み合う独特のリズム感や、スキャットがライブでもとてもうまく再現されており、エンディング部分では節度のあるインプロビザーションも展開されている。これくらいの即興が気持ちいい瞬間ってあるよね?弾きすぎない美学だ。

リスナーに対して、リラクッス感が伝わるのはこれらの理由によるのでは?

良いディナーの後の一服の清涼感を持った演奏といえるのが、最後に収録された、JelusGuy(ジョンレノン)は、シンミリしつつもフェリー独特のダンディズムをうまくミックスした演奏が展開されている。口笛のソロプレイは絶品。思わず涙ぐみそうなぐらい歌わせている。それに絡み付くサックスも都会的なブルージーさを醸し出している。良い!

机に向かってだらだらと仕事をしながら聞いていても、ROXYMUSICを少しでも知っている人なら心地よく楽しめるし、知らなくても演奏クオリティが高いので安心できる。
60分前後の収録時間にこれだけ肩の力が抜けた手堅い演奏が収録されている本盤は、隠れたライブレコーディングの名盤だと思う。
このアルバムが収録された時、既にロキシーミュージックはエッジを失っていたのかも知れないが、それ故にこんな隠れた名盤が出現する事となろうとは音楽は皮肉なものである。

ジャケットもモノクロームにボーイッシュな女性が今の目で見てみると実にファッション誌的。
プラダかなんかの広告イメージだと言われたら信じてしまう人もいるかもしれないほど。

音楽とは、先入観に惑わされず聞いてみるのが重要な事もあると再認識した一枚だ。

Heart Still Beating
Roxy Music



Virgin
2000-03-14
売り上げランキング 71,682

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
おすすめ度  他にも紹介しています
Music for Bang&Olufsen

マイショップを見る

Posted: 金 - 3 月 3, 2006 at 03:41 午後          

ロキシーミュージックのHeartStillBeating 結構良いライブアルバムだ。
 Trackback URL for this entry : http://haloscan.com/tb/yoichirot/E20060303154153



©