ヴラド・ペルルミュテールの「ラヴェル・ピアノ作品集」


名ピアニストのアルフレッド・コルトー等にも師事した経歴のあるフランス正統派ピアニストであるヴラド・ペルルミュテールは、ヴィルトーゾでもあろうが、何よりも音色の繊細さが楽しめる演奏家だと私は思う。

フランス近代の作曲家であるラヴェル 。近代フランスの音楽としては、少々乱暴ではあるが、ドビュッシー、サティ、ラベルは最もポピュラリティが高いと思う。今回紹介するのは、その作曲家ラベルの愛弟子であった、ポーランド出身でフランスを拠点に活躍したピアニストである、ヴラド・ペルルミュテールのピアノ作品集である。

イギリスのNimbusレコードのために録音されたこのアルバム、最高に音色が美しい。
ペルルミュテールが70歳を超えてからの演奏ではあるが、艶やかで繊細な音色を聴かせてくれている。よ〜く聴くと細かいミスタッチは所々に見受けられるが、そんな事はこの作品の本質ではない。ラヴェルから直に教授された演奏表現は正しくお宝の領域だと思う。

レコードとして見た場合、1970年代にアナログ録音されたテイクなのだが、録音は非常に演奏にマッチした収録が出来ていると思う。適度な奥行きと繊細なタッチを物の見事に切り取る事に成功しており、録音技術の高さも感じられる。

ヴラド・ペルルミュテールのピアノ作品集はVol.1と2があるが特にオススメはVol.2の「ソナチネ」や「クープランの墓」といった新古典派的な楽曲。熟練の技が、実に活き活きと鍵盤の上を踊っている様子が想像出来る。
感覚で弾く様なパッセージが多く垣間みれるのもいかにも名人芸を感じる部分。

アルバムの後半におさめられた小曲もこれまた絶品。特に最後の「ハイドンの何によるメヌエット」は、とろける様な繊細な表現で鳥肌物の内容だ。思わず涙腺が緩まずにはいられない。まさしく近代ピアノ表現における遺産であり、作曲家の表現の意図が垣間見えてくる。

名ピアニストのアルフレッド・コルトー等にも師事した経歴のあるフランス正統派ピアニストであるヴラド・ペルルミュテールは、ヴィルトーゾでもあろうが、何よりも音色の繊細さが楽しめる演奏家だと私は思う。それくらい細かい表現をしているようだ。

クラシック嫌いな人も、このアルバムには予備知識がなくてもCM等で聴いた事のあるフレーズが満載されているので、
とっても取っ付き易い一枚であり、同時に通好みのセレクトでもあろう。

ラベルのピアノ曲はドビュッシーよりも判りメロディーを持っているので、聴き心地の良い軽快なBGMとしても最適ではなかろうか。


Posted: 水 - 10 月 5, 2005 at 02:28 午後          

ヴラド・ペルルミュテールの「ラヴェル・ピアノ作品集」
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