2代目TTを試す。


これはフィーリングの問題であろうが、NewTT、ラテンテイストを取り入れた、扇情的シングルフレームをまとった車としてはエンジンに関して、もう少しがんばって欲しい気もする。
実用性も十分以上なんだが。。。ケチを付けるならここだけである。

今から6年前に遡るが、筆者はAudi TTの魅力に一目惚れした事がある。
どの車にも似ていないようなエクステリアや、インテリアの造形センスは新時代の車を感じさせるのに十分だったし、アウディの持つ無難なイメージをいい意味で変えてくれたとも思う。
そんな強烈なインパクトを持っていた初代TTがフルモデルチェンジしたので、実際に見てみた。

ルックスに対して、巷の評判はインパクトが無いとか、焼き直しとか言う声も聞こえてくるが、
ネガティブな評価は初代に対する深い愛着からくる物だろうと想像している。

走るための車としての基本的な性能は大幅に向上したと思う。
先代は基本プラットフォームをA3やゴルフと共用していたが、今回の技術的なハイライトはASFにある。
これはフラッグシップモデルであるA8に採用されている、アルミニウムスペースフレームという技術をモディファイしたもの。

A8はフルアルミだが、TTにおいては69パーセントがアルミで残りがスチールだという。コスト的制約が大きいのだとは容易に想像出来るが、
果敢にアルミ技術を導入したのは非常に意欲的だ。

実際にTTクーペのFF2.0TFSI DSG モデルを都内の渋滞の中走らせてみると、初代よりも明らかに軽快な走りを感じる事が出来る。

エクステリア
直線の無い楕円の組み合わせによるシェイプという大前提は踏襲されているが、ヘッドライトやサイドのラインには個々最近のトレンドを取り入れたモード感の様な物が感じられる。
どの車にも似ていなかった、ヘッドライトの造形はつり目になり、ドアにも車体を低く見せるためのライン取りが強調されている。
先代はプロトタイプガそのまま市販化され、それが大成功したような感があったが、2代目は細部を慎重に手直ししながらも、リアエンドでは彫刻的繊細さが、セクシーさよりほんの少し多めにブレンドされた感がする。
また、A4では賛否両論なシングルフレームグリルはボンネットへのV字の流れが正面から見るとかなり美しい。今までのスタイリッシュでカッコいいという形容詞に加えて新たに、”美しい”を強く感じさせるテイストを手に入れたと思う。

ちなみに後部にポルシェのように速度感知でリフトする電動スポイラーも備えている。これは非常に大きいポイントでは無いだろうか。
先代TTは、特定条件で横転する可能性があるという理由から、急遽追加されたスポイラーはトータルデザインを明らかにスポイルしていた。
当初はスポイラーを装着する予定が無かったためだが、今回は最初からスポイラーを組み込んだデザインのため違和感も無い。

結果的に、よりワイド且つダイナミックになったリアエンドを強調する事が出来ている。
最近流行のクリアウインカーを取り入れたハイマウントのコンビネーションランプは最近のアウディの重要なデザイン要素。
TTワールドを再認識する独特の近未来セクシーカーってかんじかな?


インテリア
例によって重厚なドアを閉めて入る運転席には独特の静寂性が漂う。

インテリアに関して言えば、アウディはこのクラスのリーダーであるという事を再認識させられる手堅さと、ダイナミックさを両立させたもの。
ただし、先代のようなショックが少ないのは偽らざる事実。これは質感というファクターが高い次元に到達している事も原因の一つではないか。

これらはデザインのヘッドである、ワルターデシルバが持ち込んだラテンテイストとバウハウス的テイストが着実に進化して融合した作品であると思う。
運動性能なども含めて最新のTTは最良のTTとなるべく、相当な努力とセンスを結実させたと思う。


エンジンは超優等生的?
AUDIが誇るTFSI(ターボ•FSI)と呼ばれる直噴エンジンとターボを組み合わせたもの。このエンジンはアウディ/フォルクスワーゲングループの
車種にも導入されている期間技術と言っても良い物。
2Lのエンジンだが、何しろトルクがあってふけ上がりも良いのが売り。それでいて燃費も結構良い、小排気量から大トルク/パワーを取り出す事が出来る、ターボのメリットだけを抽出したようなユニットである。

エグゾーストもA4やA3以上にスポーティに味付けされ、良い事尽くめの中、一つ気に入らないのは、やはりエンジン単体の官能性。
BMWの4気筒や、同じく直噴エンジン化され、アルフィスタから静になったと揶揄される事の多いアルファロメオ159の4気筒エンジンと比較したら、エンジン芸術点では若干下回っているように感じるのだ。

アウディ車一般に言えると思うが、速度が上がっていく際の気分の高揚をあまり感じさせないのが特長で、背景にはアウディの圧倒的スタビリティが関係していると思う。
高速で法定速度を大幅に上回り天候が悪いとき等でもリラックスして運転出来るが、抑揚もあまりない。そういう世界観なのだと思う。
勿論、スペシャルモデルである、SやRという称号をまとった車種はこれには当てはまらない。

これはフィーリングの問題であろうが、ラテンテイストを取り入れた、扇情的シングルフレームをまとった車としてはエンジンに関してもう少しがんばって欲しい気もする。
今のところ優等生がチョイ悪を演じているような感じだろうか。
ただし、3.2LのクワトロのV6エンジンは別格。飼いならされた駿馬を操るような感じで、安心感と気分の抑揚が混在する世界であった。

どちらが良いと言われれば、解りやすいパワフルさは3.2L 。都市部では燃費効率や、軽快さを考慮して2Lが良いと思う。
まあ、どちらでも長距離ツーリングなどは楽々こなすと思うけど。

セクシー、知的なヒップラインはやはりTT
この車見慣れてくると実はすごくカッコいいと思う。特に斜め後方のヒップラインはセクシーだ。
知的なセクシー美女だ。

最後に気がついた。この車、”写真写り”が悪いんだ。
この感覚はあのAlfa147を初めて自動車専門誌で見たときもそうだった。
でも実際に車を見たら実物の良さに気がつかされるに違いない。
なんか欲しくなったな。個人的にはロードスターを見てみたい。

あーローンでポチッといくしかない。(ってな訳にはいきませんがね.....)

皆さんお近くのアウディショールームで見てみてくださいませ。

Posted: 木 - 11 月 15, 2007 at 11:36 午後          

2代目TTを試す。
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