Z4 3.0 SMGをテスト!


それなりに完成しているが、アウディが誇るDSGを目にしてしまった現在において、スムーズネスという要素においてはセレスピード、SMG共に一歩も二歩も譲るという事を最初に言っておきたい。

Z3の後継車種として2003年頃デビューしたZ4。斬新なシェイプは賛否両論となったが、そのオブジェライクなシルエットは消費者にショックを与えたデザインであった事は間違いが無いであろう。そんなZ4の3リッターモデルに乗る事が出来た。しかもレアなSMG仕様。レーシーな気分を味わうべく都内に繰り出した...。

モダンデザイン的
外見はご存知 現BMWのチーフデザイナーのクリス・バングルによる新世代BMWのアイデンテティを凝縮した斬新な造形。
ドアや側面のラインには逆ぞりさせた曲面を多用しつつも、エッジの強調されたボディラインは極めてモダン彫刻的。

乗った車はベージュのレザーシートが奢られ、これもどこかリゾート的であった。シートデザインも独自のデザイン
どことなく高級モーターボートの様な雰囲気の内外装だと思う。このあたりが洒落ている。水面を颯爽と走り出しそうな感じだ!

タイヤは17インチが良い?
オプションでは18インチまであるようだが、このグレードのエンジンには17インチこそピッタしハマっていると思う。デザイン的にも、ロードホールディングにもドンピシャリだ。引き締まった足回りがスポーツ気分を盛り上げてくれる。対する18インチのタイヤを活かし切るのはサーキットや箱根だけだと思う。都市走行で、取り回しが悪くなったりドタバタして低速の乗り心地が悪くなりそうな気がする。
だからこの17インチは正解であろう。

SMG(シーケンシャルメカニカルギア)とよばれるセミオートマチックトランスミッションの出来は如何に?
この車に装備されたSMGとははアルファロメオで言うところのセレスピードの様な仕組みの、機械式のマニュアルギアトランスミッションである。
2ペダル故にオートマ限定免許でも運転出来るが、通常のATとは仕組みが異なる。セレ同様にクラッチ操作を自動的に行う仕組みが肝と言っても良いだろう。この方式のミッションのメリットは変速時のメリハリが付け易い事だと思う。
ドライバーの意思を正確に反映した走行が出来た瞬間には相当な快感を感じるミッションとも言える、

まずはレバー操作で1速に入れてからのスタート。エンジン回転が上がり、半クラッチの状態が自動的に作り出され発進する。発進はスムーズ。
速度が30キロくらいでパドルを引いて2速にチェンジ。多少のショックを伴い変速。その後3,4速とシフトアップをして行くがそれなりにはスムーズ。

ここまではマニュアル(手動)での変速。続いてオートマチックモードでの走行を試す。信号待ちの間に切り替えて、青信号と共に発進。

発進時のクラッチワークはスムーズだが、思ったよりも高回転まで引っ張ってから2速にシフトアップする。3速以降はスムーズにポンポンとシフトアップする。
さらにこのミッションにはスポーツなるモードが備わる。サーキットや峠を攻める際に最適なモードで、シフトアップ/ダウンが速くなり、よりダイレクトなギアの操作感をドライバーに与えてくれる、同時にエンジンマッピングも若干変更されエンジンをパワフルに回転させるモードだ。
個人的にはこのモードはかなり気に入った。但し当然のように燃費は悪化する。

いずれのモードも,セレスピードになれた筆者にはさほど違和感は無いが、そもそも2ペダルマニュアルはまだまだ進化の途中にある気がする。
加速時にはセレスピード同様に、”一瞬ペダルを戻す”、という人間側が機械に対応する工夫が必要なようである。

それなりに完成しているが、アウディが誇るDSGを目にしてしまった現在において、スムーズネスという要素においてはセレスピード、SMG共に一歩も二歩も譲るという事を最初に言っておきたい。これから更に進化させるべきだ。

直6エンジンは芸術的
エンジンは直6の持つ、シルキーさにエグゾ−ストのチューニングによる程良い演出を加えた心地の良いもの。オープンにした時は最高に気持よいサウンドを聴かせてくれる。
振動の少ないエンジンが正確に唸りながらスムーズに回転を上げて行く様は”機械芸術”というカテゴリーを作りたいと思うほどだ。

前述のSMGが、アルファロメオにおけるセレスピードよりは控えめながら、シフトダウン時にはブリッピングを入れる演出も。程良いエンジンシャウトが気分を高揚させる。
正確な機械(エンジン)とエンターテイメント(SMG)の融合した程良い刺激を感じる。
スポーツ走行時においてセミオートマチックはやはり非常に面白いと再認識。一段飛ばしは出来ないが、適切なギアを自分でセレクトしてエンジンの美味しい部分を使って自由自在に走らせる事が出来るから。

それにしても、この6気筒エンジンは現在の自動車産業の中で少数派となった、直列6気筒エンジンに頑なまでにこだわるBMWの信念が伝わって来る様な心地良さであった。
ただし、但し、思ったよりもレブリミットは低めになっているようだ。トルクは十分なのだが、もう一叫びあったら?等と欲張りだが思う次第である。
こんな欲求は、本質的な部分でのエンジンの出来の良さ故に感じる部分なのだろう。シルキーは上質の合言葉である。

スポーティーさの方向性は?
当日の都内は交通量が少ない御陰で快適だったが、結構クイックだが粘っこいハンドリングが感じられた。正確なステアリングだが、どちらかといえば安定志向のハンドリングであろう。純然たるスポーツカーというよりはむしろ、”スポーティーな”車というカテゴリーに入るのであろう。ポルシェの様なストイック&ピュアさをベースにした車造りにはなっていないようだ。

同価格帯のボクスターの方が、運動性能の軽快さにおいては機敏という言葉が当てはまると思う。
ボクスターもZ4も良い車だが、運動性能だけを見ればよりスポーツカー濃度が高いのはポルシェだとおもう。

それと、最近のロードスター/カブリオレに共通の項目ではあるが、走行時の風の回り込みが非常に少ない。勿論オープン故にゼロではないが非常に計算された風量になっている気がする。つまり、風の回り込みを車の演出上のエッセンスとして取り入れているように感じるのだ。
都市走行における風によるストレスはゼロに近い。

ミッション耐久性はポイントか?
BMW曰く、SMGの耐久性はとても高いとの事だが、信頼性に関して、セレスピードで散々苦労した経験からすると、どのファクターにおける耐久性なのか疑問は残る。
都内での渋滞による半クラッチ走行を続ければ当然クラッチの消耗も大きい筈であり、どの程度の頻度で調整すれば良いのかなど情報は少ない。
また、このSMG搭載車が少ないため情報も少ないのである。経過を見守るしか無い要素と言える。

最後に
デザインが尖ってるし、乗り心地も非常に良い。SMGにはいかにもセミオートマチックらしい癖は残っているけど慣れれば問題は無いだろう。
都会を普段の生活の場としながらも郊外のワインディングロードにも積極に出かける、洒落っ気を忘れない都市生活者向けの車だと私は思う。
さらりと着こなせて、悪目立ちしないモード系スーツって感じだろうか。
隣にの乗せるのは自分の世界をきちんと持った背の高い美人がベストであろう。

セそれにしても、ミオートマってやっぱり面白いね!

Posted: 土 - 5 月 13, 2006 at 01:18 午前          

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