アルテッツァ改めLexus ISを試す!


先代のアルテッツァは北米のマーケットではLexusとして投入されていたようで、BMW3シリーズに並んでそれなりに評価されたようであるが、日本ではお世辞にも高級やプレミアムとはいえない車であったが、レクサスという冠を授けられたISの出来映えは如何に?

国内の富裕層マーケットに対する外国資本の高級自動車へのトヨタの答えがレクサスブランドの国内投入だが、その出足に関しては想像以上に好調なようだ。外車の試乗がメインのこのサイトで、珍しく試す国産高級車がレクサスIS。かつてアルテッツァと呼ばれたこの車がレクサスの名前を冠して如何に変化したのか、またトヨタの考える高級とは如何なる物かその片鱗を少し感じるためにテストに向かった。

今回乗ってみた、Lexus IS,、前述の通り,かつてはトヨタのブランドで販売され、傾向的には、走り屋に好まれた「アルテッツァ」の後継者である。
用意された試乗車は2.5Lのベーシックグレード。クロスシートを装備し、17インチホイルを標準装備している。

先代のアルテッツァは北米のマーケットではLexusとして投入されていたようで、BMW3シリーズに並んでそれなりに評価されたようであるが、日本ではお世辞にも高級やプレミアムとはいえない車であった。

それが今回レクサスとしてのラインナップに組み込まれた事によって、より丁寧な車作りが行われたと言う。

まず外観的にはフロントエンドに先代の影響を感じる曲面の使い方を感じるが、確かに高級な印象にはなっているようだ。
これは、レクサス販売店の用意周到な店舗プロデュース能力に後押しされた部分が非常に大きいとは思うが、確かに外観は高級感を増したと思う。
トヨタがライバルと言う、BMW3シリーズと違って日本のマーケットを意識して、全幅が1795mmに押さえられた所は日本のマーケットに根ざした配慮だと私は思う。最近のヨーロッパ車が失いつつある、身頃感を感じると言えば感じる。

塗装も結構丁寧だが、正直、驚く程でもないと言うのが素直な感想だ。

内装は、かなり興ざめ。トヨタ車とあまり代わり映えがしないのだ。但し、この表現はトヨタの低価格車のレベルが高いから出る発言でもある。プラスチック部品のチリ合わせは精密だが、今やドイツのブランドは精密だけでなく高級を表現するという意味でも日本車を凌駕しつつあるのではないかと思う。
何しろ代わり映えがしないのだ。

静かな空間は評価。
オーディオはスピーカーコーンの紙からこだわって作ったという説明を受けたのだが、特に可もなく不可もない印象だ。
但し,エンジンを含めた遮音性に関しては正しくトヨタの十八番であり、一級の空間であると思う。
高速走行中も風斬り音が非常に少ないのは好印象。 効き易い音響空間ではあるが特徴は無い。
オーディオにこだわるんならせめてオプションのマークレビンソンを搭載すべきだろう。

走行中も静粛感は抜群。
取り敢えず乗ってみる事にする。
ドアを閉めると前述のようにそれなりの重厚感を感じる。ドアの建て付けは非常にレベルが高い。ビビリもゼロ。
エンジンをかけて見ても静かすぎてあまりにあっけない。これはこの各トヨタ車に搭載されるV6エンジンの特徴でもある。

ATは6速のアイシン製で当然のようにスポーティーな走りのためと称して、シーケンシャルモードも装備。
ステアリングにもパドルシフトがブーメランの様な姿を覗かせている。

大してこの手のく機能には期待していないので、Dレンジにいれて走行開始。
ウンやっぱり静か。でもセルシオとは違って無音走行ではなくてエンジンサウンドはそれなりにキャビンに届ける様な工夫をしているようだ。

エンジンは良い!
エグゾーストノートはスポーティさを演出するために、他のLexusよりも若干賑やかになっているが、それでもやはりトヨタらしいおとなしいサウンド。
この試乗車は2.5Lのベーシックグレードだったが、このエンジンは想像以上に低速トルクが豊かで、上質な回転フィールを持つ結構良い感じなエンジンであった。都内の走行なのでレブリミットまでエンジンを回す様な走行は出来なかったが、上までスーっと回る感触はある。ただしメリハリにはかける?

安定志向か?
車のハンドリングに関しては、スポーティな車と言う割には保守的なハンドリングであった様な気がする。先代のヤンチャさを極力抑えて新しい車に生まれ変わるべくハンドリングも保守的になったのだろうか。ただ、保守的とはいえども、安心感のある感触になっているようだ。目指すのはやはりベンツなのか?明らかにBMWの超正確なラインをトレースする様なハンドリングにはまだ及ばないと思う。
それが個性だと言われればそれまでだが。

課題
この車でBMWと張り合うには質感の向上は勿論、走りの特徴をもつべきでは無いかと思う。
逆に言えば、これこそが全方位優等生主義のトヨタならではの答えかもしれないが。

あと、搭載されたIT技術はどこかか陳腐。コンシェルジェ的サービスとはいってもレストランを探したり、ドアのキーロック状態のモニタリング等、あくまで予定調和。それ程の付加価値でもない気もする。ターゲーットの年齢によっては「オオ〜!、ハイテク。」って感じで驚く様な人もいるだろうが、あらかたは予想がつくレベル。
これらの装備は車の走りには直接に影響しない項目だが、”おもてなし”がコンセプトであるレクサスブランドとしては至れり尽くせり感の演出が重要だったと想像出来る。トヨタの良心でもあろう。

以前のアルテッツアより確実に進化はしたが、ISだけを見て、「レクサスってすげ〜」という感じにはなっていないと思う。
走りの質感の個性ではレガシーの方が上質だし、内装レベルではクラウンを上回っているようには思えない。
トヨタの考える高級が私にはあまり伝わってこなかった。

いずれは成功するだろう。
トヨタの圧倒的なマーケティング能力を持ってすれば、いずれレクサスブランドは一定以上の成功を収めるだろうと想像するのは容易である。
ただ、まだ日本のレクサスは始まったばかりであり,あらゆる意味でプレミアムな熟成には達していないというのが個人的感想だ。

ただし、これは世界に対して圧倒的なブランド力、性能,品質を持つ国産車が世界に輸出されるのを見てみたいという気持からの言葉である。レクサスの動向には十分注意しておきたい。
大本命のLS(セルシオ)の登場を待ちたいものだ。

Posted: 土 - 10 月 22, 2005 at 09:32 午後          

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