シトロエンC4は前衛かコンサバか?
室内空間に置ける結構手堅いデザインの中で、これぞシトロエンと言える様なデジタルメーター表記やいわゆる前衛という言葉を想起させるリヤエンドのデザインなどにシトロエンブランドの存在意義を感じる事が出来たし、走りもカチッとして静かでビックリだった。
工業製品ブランドの世界における、ライカ、アップル、シトロエンという3ブランドに共通する物は何か?答えは宗教に近いブランドであるという事。いずれもシェアでは極僅かながら、熱烈な愛好者が支える絶対に無くならないカルトチックなブランドだ。今回、その中のシトロエンというフランスメーカーのC4
というコンパクトカーに乗る事が出来た。一時は保守的になったかのように見えたシトロエン車のデザインだが、最近は以前にも増して挑戦的スタイルの車を市販しているように見えるが、実際にこの車はどんな案配だろうか?今回はシトロエンC4の5ドアサルーンで排気量が2Lのオートマ仕様が用意された。外見ショールームにて対面したC4はやっぱりアクが強いというのが第一印象。最近の自動車業界のトレンドである、フェイスの統一は行われているが、それ自体が相当アクの強い個性的な物だ。つり目はきついが、ラテンの香りを取り戻す事に成功して来ているようだ。リアビューは更に刺激的なカーブを印象づけている。特にテールランプのデザインはユニークで、リヤエンドに向かって丸く低く流れ落ちるデザインは、過去のシトロエン車へのオマージュでもあろうか?C4を見てつくづく感じたのは、このクラスのベンチマークであるゴルフ同様、他のメーカの車種にもいえるが、「大きくなって来たな」という事。デザイン的にはスリムな演出をしているものの、かなり立派な大きさを感じるのは私だけではあるまい。居住性の要求から大型化しているのだろうが、身頃感が無くならないようにして頂きたいものである。室内装備ドアを開けて内部を観察してみると、ドア自体に結構重厚感があった事に驚く。以前のシトロエンとは違って、先代のVWのゴルフくらいの剛性感もある。ドアを閉めてもビビリが少ない、いや、無いと言えるだろう。装備的に見てに左右独立温度設定出来るエアコン等はこのクラスの欧州車では標準だし、チリ合わせも標準レヴェル。黒ベースのインテリアは落ち着いた空間表現。まあ、とびっきり良い感じはしないが、仕上げや質感は業界標準に近づいていると思う。用意された車のシートはアルカンタラ素材の物だったが、これがスゴく良い。厚みがあってそれでいて適度な堅さがある。シートの座面が巧く体の負荷を分散させる様な座り心地だ。当然ホールド性も良い。これに座ってみて思ったが、やはりヨーロッパの車はシートが違うと再認識。椅子文化の影響が濃厚に感じられる。後部座席はレッグスペースこそ満足出来るが、ルーフが後方に向かって大きく下がっているので、後部座席はヘッドスペースに窮屈感を感じ無いでもない。宇宙船ライク?シートも良いが、筆者が手放しで”ワオ〜”と叫んだのはステアリング回りの(良い意味での)オモチャっぽい仕掛け。アソビ心がたくさん隠されている。ハンドルがセンターフィッックス式になっており、センター部分が固定のため、ハンドル操作中も常にエンブレムがドライバーと正面でと対峙する。そこにはヘッドライトや方向指示器のインジケーター等が並ぶ。ここが何か宇宙船っぽい気がする。このアソビ心は刺さる人にはかなり刺激的である。固定された部分にはコントロールスイッチが幾つか付いているが、これがとても使い易い。最近はステアリングにオーディオのコントローラー等が付いた車も多いが、一緒に回ってしまうと回転した時に不便な事も結構あるのだ。(まあ、そんなにハンドルを切る様な所でオーディオコントロール等をするのもどうかと思うが。)ドライバーズシート正面には液晶デジタル表示の回転計が黄色く光る。エンジン回転を常に意識させる事によってスポーティーさを心理的に演出しているようだ。今現在何速に入っているかを知らせるためのシフトインジケーターも表示されている。スピードメーターはコンソールの中央に位置し、同じくデジタル表示。数字がはっきりと見易いが、何故正面にないのかが疑問でもある。このへんのヒネリもシトロエンらしいと肯定的に捉えるべきか。それにしてもデジタル表示にするだけで、こんなに尖った感じになるんだろう?筆者がパックマン世代だからか。走るとどうか?この車はシトロエン伝統のハイドロサスペンションではなく普通のサスペンションを持つが,しなやかにストロークする足回りは中々のもの。同一プラットフォームを用いるプジョ−307よりも柔らかい設定になっていて、路面状態の悪い場所では巧く衝撃をいなしてくれる。乗った後に思い出したのだが、試乗車は17インチのタイヤをはいていた筈だが、乗り心地は悪くなかった。デザイン的にも17インチの方がホイ−ルハウスの隙間が少なくてカッコいいのでこれは評価に値すると思う。ボディ剛性も高いようで、これも307プラットフォームの恩恵だと思われる。アルファ147よりは剛性が高いと思うがどうだろう。プラットフォームを共用しても(307と比較するとこちらの方が私は好みだ。)両者のキャラクターの棲み分けが出来ている。最近の欧州車は渋滞時の低速走行から高速走行まで日本のマーケットを相当に良く研究して来ていると思う。一昔の様に「高速に乗れば良いけど。。」なんて事はない。走行中は静粛性が高い事も今回の驚きの一つであった。同社の上位車種であるC5の2Lモデルよりも静かに感じられる。遮音素材の使い方が巧いからなのか、設計年次の新しさの性かは判らないが、比較的やかましいプジョー(PSA)のエンジンを持ってしても静かに感じられたのは意外であった。この辺り、なんだかドイツ車っぽくなって来た気もする。ATはちょと?2Lのエンジンは143馬力でトルク20Kと標準的だが、欧州車らしく低速トルクが十分でストップ&ゴーが中心の都市部の走行でも、過不足無く楽しめるが、ATは未だに4速である所が少々疑問である。少々もっさりしたATのレスポンスで、ジグザグゲートになっているがあまり積極的に動かしたくなる感じがしない。せめて5速、強いて言えばアイシン製の6速を使っても良かったのではないだろうか。急加速等でギクシャクする事がこのギヤレシオではあると思う。近年のATシステムの洗練ぶりから見ると4速ATの装備というのはモダンな車体とはイマイチ釣り合っていないようにも見えるが...いっその事、C3の一部に装備されるセンソドライブというセミオートマチック仕様を導入してもらいたいと思う。そうすれば、走りという要素でもっと訴える事が出来そうな物だが如何な物か?結構シトロエンぽい。更にこれでどうだと言わんばかりのシャレがこの車にはある。エアコンの吹き出し口に専用の香りのカートリッジをさす事によって室内をフレグランスの香りで満たす事が出来るのだ。ミントの香りに満たされた室内は中々心地良かった事も追記しておく。香りはヴァリエーションがあるのでお好みに応じてセレクトが出来るが、この際シャネルやランコム等とコラボしても良いのでは?そうすればデザイン/ファッションコンシャスな人間に大いに訴求するかもしれないのだと少し思った。室内空間に置ける結構手堅いデザインの中で、これぞシトロエンと言える様なデジタルメーター表記やいわゆる前衛という言葉を想起させるリヤエンドのデザインなどにシトロエンブランドの存在意義を感じる事が出来たし、走りもカチッとして静かでビックリだった。このシトロエンC4は前衛さとコンサバの良い所を融合させた意欲作であると思う!普通の人が足代わりに乗っても全然おかしくない車だ!もっと売れていいのでは?■関連サイト:シトロエン・ジャポン http://www.citroen.co.jp/
Posted: 火 - 10 月 4, 2005 at 02:33 午後
シトロエンC4は前衛かコンサバか?
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