大容量化するSDカードとBeoSound製品群の不透明な関係。


ソフト更新が可能だとしても、BeoSound2はもともとPCとの接続を前提に考えられた製品故にインターネットからの最新ファームウェアのダウンロードによるアップグレードが可能であるが、3,4に関してはユーザーが自分でファームウェア更新が出来ない筈であり、メンテナンスサービス等が必要になると思われる。

デンマークのデザインオーディオ、Bang&Olufsen社はデジタルメディア戦略の一貫として、記憶媒体にSDカードを採用してきているのはご承知の通り。
少しづつ大容量化/低価格化してきたSDカードだが、ここに来て意外な盲点とも言うべきポイントが潜んでいる事がわかって来た。
現在のSDカード採用の3製品で上限となっている,2GのSDカードが容量的な上限となる可能性があるのだ。

SDカードの大容量化の過程で..
これに関する簡単な経緯を説明すると、SDカードの規格の策定は「SD Card Association(SCA )」という業界団体により執り行われている。そのなかにはSunDisk,Panasonic,をはじめとするSDカード推進陣営の各企業が名前を連ねる。
そのSCAが今年の初頭にアメリカのコンシュマーエレクトロニクスの展示会である、2006 International CESにおいてSDの上位規格である、SDHCを発表した事に始まる。
(PCWatchの記事 にて詳しく解説されている。)
それによればSDカードの規格としては2Gまでが公式には最大容量となることが明らかになり、2G以上のカードはSDHCで実現される事になったのだ。

同時にカードのファイルシステムもFAT16からFAT32に切り替わる。大容量化には避けて通れない道筋である。

PCWatchの記事内でSDHCという規格がSDの正式な後継となる事も強調されている背景には、実は現在市場に存在している”4GのSDカード”との差別化を訴える狙いがあった可能性がある。
SDHCと銘打たれていない2G以上の大容量カードはSCAから見れば規格外のイレギュラーな製品という事になる。

と、まあこんな経緯がある訳だが、それがどのようにBeoSound製品と関係がするかというと、SD対応のBS製品は当然のようにカードリーダーを搭載している。
前述したように、SDHCはSDカードの上位互換規格だが、カードリーダー等のインターフェースはそれぞれ異なる。
B&O製品が内蔵しているカードリーダー部分のホストコントローラーがSDHCに対応出来るのか出来ないか現状では全く謎なのである。(FAT32対応出来るか?)

デフォルトはFAT16
という事は、(可能ならば)ファームウェアの更新などが行われない限り、2Gが上限になる可能性もありそうだ。
試しにBeoSound4でSDカードを初期化するとFat16にフォーマットされる。BeoSound 4のデフォルトはFAT16なのだ。

ホストコントローラーのSDHCへの対応は、ソフトウェア的に変更すれば良いものなのか?、そうでないのか?不透明な部分も大きい。
同じくSDカードを記録媒体に使うサンヨーの動画デジカメではファームウェア更新によりSDHCメモリーカードに対応するというアナウンスを出している。

なかでも発売時期の古いBeoSound2は、ソフトの更新をしても物理的に対応不可能な可能性が高そうだが、BS3,4は大容量カードを視野に入れて開発された可能性が高い筈なので、何らかの手を打って来る事を期待したい。
また、製品に”予告無き改良”の範囲内でSDHC対応のコントローラーを乗せて来る可能性もない訳ではないがいつになるかはこれまた不明。

仮にソフト更新が可能だとしても問題もある。BeoSound2はもともとPCとの接続を前提に考えられた製品故にインターネットからの最新ファームウェアのダウンロードによるアップグレードが可能であるが、3,4に関してはユーザーが自分でファームウェア更新が出来ない筈であり、メンテナンスサービスが必要になると思われる。これにはディーラーの労力が必要になる。

目的による機種選択
以上の事をふまえて、これから買う人は買う時期や用途をよく考えてから製品購入をすべきなのだ。
こうやってSDカードを中心にまじめに考えてみると改めて浮かび上がってくる事がある。
それは製品毎のターゲット/方向性の明確な違いである。

現在B&Oに音楽プレーヤーで据え置き型は4種類。DVDプレーヤーでもあるBeoCenter 2は除いて考た場合、
単純なジュークボックスとしての使用に最も向いているのは、やはりBeoSound3200だろう。
なんだかんだいっても40Gのハードディスクに400枚近いCDを放り込める。理屈抜きでずぼらな使い方には最適。音質もBS4のビットレートが128Kに対して192Kと数値上は大きく上回る。
ただし内蔵したHDの中のデジタルデータは持ち出す事が出来ないのでBeoSound3200の中でのみ利用可能。

次にCDしか聞かない人にはやはりBeoSound 9000だ。6枚のCDをマウントして、クランパーが移動し、視覚的にも大いに楽しめる美しい製品。発売以来10年の月日が流れたがその輝きは全く失せていない。その気になればPCの音源を鳴らせるBeoLinkPC2も使えるので、将来に対する不安は無い。
デジタルアウトを持っているのも特徴の一つ。同社のハイエンドスピーカーである、BL5と繋いだ場合にメリットを発揮。

そしてとにかく音楽をありとあらゆるところに持ち出したいユーザーにお勧めはBeoSound 4である。BS2,3とのSDカードによる相互運用性が最大の売りだが、
それらの機能に魅力を感じない人にとっては、全く新しいデザインというメリットしかないような気もする。ジュークボックスとしては容量が小さい気もするし、SDカードの場合容量的制約もあるのでその日に聴きたい曲/特定のアーチストなど、テーマを持った音楽リスニングスタイルに向いていると思う。
この製品を買うならBeoSound3も同時に購入すると音楽ライフが広がると思う。

SDカードのメリット、デメリットを考えるべき。
SDカードの話から大分飛躍してしまったが、とにかく将来のSDカードのサポートを巡って不明確なところもあるので、ユーザーがSDカード採用製品の購入のメリットデメリットを考慮する必要がある。
新しい世代の製品だからといって鵜呑みにするのではなく見極めが必要だ。

いずれにせよ、情報量の少ないB&O製品故に将来のサポートの事も考えて購入店を選んでおく事も重要な要素である事は間違いないだろう。
SDカードという、B&Oの社外品を取り扱う製品であるが故、問題が発生したときは少々厄介である。実際に製品を使い込んでいる店員がいないような店で買うのは正直お薦め出来ない。

将来の可能性については多くを口にしないB&oだが、半導体製品の大容量化は極自然な成り行きであり、方向性を示しておく事は大切な事のように思えるのだが....。
将来の事を考えてもしょうがないと思う人はこのような記事は無視してお好きなタイプをチョイスして下さい。


■YoichiTakagi iBlogs内の関連記事
これからのBeoSound2ユーザーの必需品はカードリーダー?
ヒットの予感...BeoSound3がやって来た。

Posted: 月 - 6 月 26, 2006 at 02:07 午後          

大容量化するSDカードとBeoSound製品群の不透明な関係。
 Trackback URL for this entry : http://haloscan.com/tb/yoichirot/E20060626140729



©