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第38回余白句会記録
井川博年作成
日時
1999・10・11(土)
場所  
東京・新江戸川公園集会場
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)木坂涼(紙子)加藤温子(花緒)國井克彦(扇舟)清水哲男(赤帆)白川宗道(宗道)多田道太郎(道草)辻征夫(貨物船)八木幹夫(山羊)
欠席者
アーサー・ビナード(ペダル)谷川俊太郎(俊水)中上哲夫(ズボン堂)八木忠栄(蝉息)投句あり/清水昶(青蛙)投句なし
ゲスト
小長谷清実(裏長屋)
兼題
稲妻(稲光)・鵯(ひよどり・ひよ)・月/〔秋〕 川/〔無季〕
選句
持点 天◎3点×1 地○2点×1 人△2点×1 客□1点×3 計10点
注)出席者のみ選

満月や大人になってもついてくる 貨物船 ◎巷 ◎扇 ◎山 □紙 □赤 11点
山高く月さらに高く村眠る 蝉息 ◎騒 △貨 △山 △道 □紙 □扇 11点
川の字を知らぬ夫婦や秋深む 巷児 ◎道 ○騒 ○山 7点
いなびかり隣家忌中の回覧板 山羊 ◎ゲ ◎紙 □宗 7点
いなびかり女のうしろにも女 蝉息 ◎貨 ○宗 □青 □ゲ 7点
二羽のひよ来て一丁目一番地 宗道 △紙 □巷 □山 □花 5点
鵯の鋭く鳴いて何もなし 貨物船 ◎宗 ○扇 5点
ひよどりや見合いの席を鳴きつくし 赤帆 ○花 □騒 □み □紙 5点
稲妻や煙突のある町に住む 赤帆 ○ゲ □巷 □み □貨 5点
稲妻のつきささりたる豆腐かな  花緒 ○巷 △宗 □貨 5点
佳作A 鵯の雛擲げ打つごとく巣を立ちぬ 巷児 ◎花 △扇 4点
鵯鳴きて誇らかに否陽気に否 ペダル ◎み □ゲ 4点
糸の月人に生まれて糸切り歯 赤帆 ○道 ○紙 4点
月明かり猫が無常を咥えてる 扇舟 ○赤 □貨 □花 4点
いなびかり南国酒家の逢瀬かな 宗道 □み □花 □道 □ゲ 4点
月皓々亡き列に入る列に居る 巷児 ◎赤 3点
昼の月今日も落ち目の馬を買う   裏長屋 △巷 □騒 3点
秋日和川に春本捨ててきて ペダル △ゲ □騒 3点
佳作B 月面に降り立つ足許おぼつかな 道草 ○み 2点
枯すすき名月似あう川原あり 道草 ○騒 2点
馬小屋の馬の見ている月夜かな 騒々子 ○貨 2点
月光を首輪の鈴に猫の行く 紙子 △扇 2点
三越の無月の獅子に背を向けて 宗道 △赤 2点
うしろより色なき風の綾瀬川 宗道 ○花 2点
楢櫟その実ころころ川原まで 山羊 △み 2点
西暦やなに地迷ふて稲光 山羊 □赤 □道 2点
寮跡の椎のくらがり月明かし みなと □山 1点
稲妻や産婦悲鳴を上げて産み みなと □巷 1点
稲妻や上野の山に地獄門 巷児 □扇 1点
稲妻や川中島を真っ二つ  騒々子 □道 1点
稲妻やあひかったとみんないふ 貨物船 □宗 1点
鵯を空耳に聞き往生す 俊水 □宗 1点
おろちかも川ふるさとの秋を呑む 俊水 □山 1点
選外 川湯にて月を仰がん辻征夫 道草    
川原道のぼらん一里の花野あり 道草    
目刺し一連祠に祀り木の国は 宗道    
釣人の休む月下の流れかな 騒々子    
三度来て空き地のままの夜の月 みなと    
月澄んでひそかに腐る雀かな みなと    
夫婦とはそんなものかよ萩と月 花緒    
天城越え月は三途の川照らす 扇舟    
月見酒地酒老酒美少年 扇舟    
胡同にタデタデガキツ一人旅 俊水    
打ち終えし太鼓月下のばち一つ 山羊    
有明や犬が媼を引いて行く ペダル    
稲妻や予期せし方とややずれて ペダル    
稲妻や四谷あたりで酒いかが 裏長屋      
稲妻やざあーとこないうちに帰ろう 貨物船    
いなびかり芝居がかって「あれ、怖い!」 蝉息    
稲光銀幕にも恋生まれけり 騒々子    
稲妻を娶りて詩人夭折す 俊水    
いなびかり雲色づけてほしいまま 紙子    
犬小屋のペンキ塗り立て稲光 紙子    
水浴びの白頭鳥鳴くをあずけつつ 紙子    
ひよどりの思案にくれる昼さがり 裏長屋      
鵯と言の葉わかつ誕生日 花緒    
猿酒を呑んで河童の川流れ 花緒    
紅葉潜り来て怒濤の川望みけり 扇舟    
野分してまっすぐの川まっすぐに 赤帆    
川むこう瓢箪見に行くひまなひと 裏長屋    
句会果て井川博年そぞろ寒 蝉息    

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