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第37回余白句会記録
井川博年作成
日時
1999・5・8(土)
場所
東京・神楽坂『和光』
参加者
小沢信男(巷児)
アーサー・ビナード(ペダル)井川博年(騒々子)有働薫(みなと)木坂涼(紙子)清水哲男(赤帆)白川宗道(宗道)辻征夫(貨物船)谷川俊太郎(俊水)八木忠栄(蝉息)八木幹夫(山羊)多田道太郎(道草)
欠席者
加藤温子(花緒)國井克彦(裏通)清水昶(青蛙)中上哲夫(ズボン堂)全員投句あり。
兼題
烏賊・三社祭(祭)・薔薇〔夏〕港/巷〔無季〕
選句
持点 天◎3点×1 地○2点×1 人△2点×1 客□1点×3 計10点
注)出席者のみ選

空梅雨の港をこする艀かな 赤帆 ◎宗 ○貨 △騒 △み □紙 □道 11点
身のほども知らずもまれて三社祭 花緒 ○宗 △貨 △紙 △山 □ペ □蝉 □俊 11点
その少女上目遣いに薔薇を嗅ぐ 俊水 ◎赤 ◎み □貨 □山 8点
七輪に烏賊焼かれをり移民船 ズボン堂 ○紙 △ペ □宗 □山 □道 7点
烏賊たちの干されてありぬ魂のごと ズボン堂 ◎蝉 ○巷 □宗 6点
烏賊刺しや兄死せる日も通夜の日も 騒々子 ◎巷 ◎俊 6点
水打って他人行儀な巷の灯 宗道 ◎貨□ペ □蝉 □道 6点
佳作A 烏賊釣の電球正午の風に揺れ ペダル ◎騒 ○み 5点
三社祭むすめの腿の太さかな 花緒 ◎道 □騒 □貨 5点
紅の香の落ちて迷子の夏祭り 紙子 ◎山 □道 4点
半纏の嬰児の寝息夏祭り 紙子 △赤 □巷 □山 4点
佳作A 金借りて三社祭も過ぎにけり 赤帆 △宗 △俊 4点
鈴成りの水上バスも三社祭 巷児 ○赤 □騒 □み 4点
図書館の薔薇枯れている西日中 花緒 ○騒 □み □貨 4点
透きとおる骨もつ海や烏賊飛べり 山羊 ○ペ ○蝉 4点
佳作B 悠々と泳げど烏賊にふぐりなし 蝉息 ○俊 □巷 4点
尻尻尻尻尻三社祭かな 裏通 ○山 □騒 3点
延々と神々渋滞三社祭 ペダル ◎紙 3点
洗い髪にも陽の匂い港の子 巷児 ○道 □蝉 3点
首のない地蔵をともらう村祭り 青蛙 ◎ペ 3点
佳作C 神楽坂
板前が上る坂道夏祭り
騒々子 □み □ペ 2点
寿司提げて祭りの坂を下りけり 騒々子 △巷 2点
鰺と烏賊ともども籠に伊豆みやげ みなと △道 2点
烏賊あぶる恵那郡明智の味噌をつけ 花緒 △蝉 2点
異化を烏賊と訛る男の高鼾 俊水 □巷 1点
カモメ語も飛び交う夏の輸入港 ペダル □赤 1点
群青哀し青葉を透かす港あり 山羊 □宗 1点
港にも運動場あり桜満つ みなと □赤 1点
黄金の腕に薔薇あり阿片窟 ズボン堂 □紙 1点
三社祭せなの河童が雨を呼ぶ 宗道 □道 1点
薔薇の束かかえて四条鬼女走る 蝉息 □赤 1点
咲きすぎてかなしくなりぬ薔薇屋敷 巷児 □紙 1点
選外 足と胴別れ兄弟烏賊を焼く 騒々子    
姿焼く烏賊にしたがい遠つ世へ 赤帆    
妻の手にぶるさげられて烏賊無惨 蝉息    
烏賊の腸海の腸とぞ思いけり 山羊    
船乗りの在処あかあか烏賊釣火 紙子    
失職の男に瀬戸の烏賊火かな 宗道    
哀し夜の肴は烏賊の刺身かな 裏通    
タイガース見つつ食べるは烏賊そうめん 道草    
ラビアンローズ夕焼け染める港かな みなと    
夏帽子坂を転がる港町 道草    
貨物船よ春の港に荷を卸せ 俊水    
歯を壊し泳ぐ恋人と鰺たべたし 青蛙    
春港新潟密航逃がす学生監視員 青蛙    
薔薇の刺青無頼は無意味消える顔 青蛙    
天上より薔薇の降る午後弟逝けり ズボン堂    
薔薇の上に薔薇をかさねて訣れけり 山羊      
刹那くて久遠を愛す薔薇の花 道草    
柩には白き花と歯雨に薔薇 赤帆    
ミニバラや思う人あり買い帰る みなと    
白バラのケーキかがやく午後三時 紙子    
薔薇を賞めふたたび津軽ひとり旅 蝉息    
祭笛四条河原や小波に 道草    
夏の風邪お供にさまよう巷かな 裏通    
夕焼けて紅灯の巷妻と帰る ペダル      
三社祭なまめく妻を見失う 俊水    
汝が去りて祭来にけり昼の月 巷児    
薔薇崩る美空ひばりの耳飾り 宗道    
ひばり鳴け私は街の子巷の子 裏通    
三社祭汝も街の子ちまたの子 貨物船    
馬道をおんな神輿が二つ三つ 貨物船    
三社祭せいやとかつぐ神輿かな 貨物船    
歯桜やふとももはみな桜色 貨物船    

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