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第36回余白句会記録
井川博年作成
日時
1999・3・21(日)
場所  
東京・後楽園『涵徳亭』
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)木坂涼(紙子)國井克彦(裏通)清水哲男(赤帆)白川宗道(宗道)八木幹夫(山羊)谷川俊太郎(俊水)
欠席者
アーサー・ビナード(ペダル)加藤温子(花緒)清水昶(青蛙)辻征夫(貨物船)多田道太郎(道草)中上哲夫(ズボン堂)八木忠栄(蝉息)全員投句あり。
兼題
目借時・潮干狩・亀鳴く〔春〕・少年期/少女期〔無季〕
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×2 △1点×3 計10点
注)出席者のみ選

どこからか餡煮る匂い目借時           赤帆 ◎俊 ○騒 △山 △花 △道 8点
潮干狩軍艦はすぐそこにいる           蝉息 ○巷 ○赤 ○貨 △み △裏 8点
春の夜を汚れて眠る少年期   蝉息 ◎み ○山 ○宗 △花 8点
亀鳴いて月細るかや汝が里も           巷児 ◎道 ◎裏 △俊 7点
太宰府や護りの牛も目借時 花緒 ○み ○紙 △騒 △宗 △俊 7点
ふるさとは潮干にかがむ相撲取り         赤帆 ○騒 ○俊 △紙 △裏 6点
潮干狩人波ひけば海来たる  貨物船 ◎紙 ◎山 6点
潮干狩貝撒く舟のシャベルかな 貨物船 ◎赤 △花 △道 5点
古稀という風吹き蛙の目かりどき 道草 ◎花 ○裏 5点
遺言は一行で足る目借時 宗道 ◎蝉 △ズ △道 5点
佳作A 潮干狩手のひらに載る古代かな みなと ○道 △赤 △蝉 4点
一人ずつ消え波よせてくる潮干狩         花緒 ○山 ○道 4点
目借りどき初めて月にさわった日 俊水 ◎巷 3点
少年期を虹の根元に埋葬す 俊水 ◎宗 3点
干狩り白寿の母のはしゃぎよう         俊水 ◎貨 3点
どぶ川にどぶんと落ちれば亀鳴けり ズボン堂 ◎騒 3点
佳作B 亀鳴くやそういうことになりにけり 裏通 ○山 △赤 3点
少女期とたがわぬ性や鳥雲に 赤帆 ○宗 △裏 3点
目借時先生頬っぺに御飯粒   貨物船 ○花 △騒 3点
リアリストたらんとすれど目借時 花緒 ○赤 △蝉 3点
少年期いとこはとこの空おぼろ 山羊 ○俊 △貨 3点
しののめの水吹く管や潮干狩 山羊 ○貨 2点
亀鳴くや土手にしゃっくり止める人 赤帆 ○巷 2点
亀鳴くや少年老いて雨に座す   花緒 ○裏 2点
亀鳴くや太郎は月日を数えけり 山羊 ○花 2点
どの亀の泣いているやら亀の泣く みなと △巷 △紙 2点
少女期の恋をとはるる春の雨 紙子 ○み 2点
突如として妻の名呼べり目借時 ズボン堂 ○紙 2点
潮干狩月やら星やら麒麟やら ズボン堂 △み △蝉 2点
はきかえのオムツみっつめ潮干狩    紙子 △山 △俊 2点
佳作C 大欠伸そのときどこかで亀鳴けり ズボン堂 △宗 1点
目借時このまま死んだらどうでしょう 裏通 △赤 1点
目借時布団干さずに寝てしまう 騒々子 △貨 1点
濡らしたる袖口冷えて目借り時 みなと △紙 1点
目借時保険の書類書き損じて ペダル △巷 1点
潮干狩ゴミにハングル・キリル文字 ペダル △巷 1点
潮干狩京成電車よい電車 巷児 △貨 1点
産廃の彼方や太古の潮干狩 道草 △み 1点
朧夜の少年期ナイフ必需品 山羊 △騒 1点
こでまりの垣根に写る少年期 みなと △宗 1点
選外 あいつらは死ぬ春雷に少女日記 巷児    
きびたきの来て木たたく少年期 道草    
きびたきや 水浴転倒 少年期 道草    
花冷えの鏡の中の少年期 宗道    
春の墓父にもありき少年期 裏通    
海知らぬ農少年期の春の河童かな 青蛙    
かのひとは昨日少年今日禿頭 貨物船    
潮干狩古き手帖にメモこまごま 紙子    
空を濡らして瀬戸内の潮干狩 宗道    
汐干岩クマのプーサンも腰かけて ペダル    
潮干狩静かに待っていた三島の真夏の死 青蛙    
磯遊び姉に恋人あるやらん 騒々子    
野も畠もうつらうつらと目借時 騒々子    
妻の電話相手だれかな目借時 ペダル    
反転の洗濯機にも目借時 紙子    
目借時男六十緑内症 裏通    
廃校の脇の文具屋目借り時 巷児    
この道は行こか戻ろか亀が鳴く 蝉息    
万太郎に
亀鳴くやいろはにほへとちりぬると
蝉息    
親亀の上で子亀も鳴きにけり 俊水    
海亀の涙命の原爆忌 青蛙    
亀鳴くやだんご屋にはや選挙カー 宗道    
亀鳴くや柱時計もボーンと鳴る 騒々子    

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