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第35回余白句会記録
井川博年作成
日時
1998・11・14(土)
場所  
東京・中野・哲学堂公園『接神閣』
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)國井克彦(裏通)加藤温子(花緒)清水昶(青蛙)清水哲男(赤帆)白川宗道(宗道)八木忠栄(蝉息)八木幹夫(山羊)アーサー・ビナード(ペダル)多田道太郎(道草)
欠席者
木坂涼(紙子)辻征夫(貨物船)投句あり・選あり/谷川俊太郎(俊水)中上哲夫(ズボン堂)投句あり・選なし
ゲスト
土肥あき子(あき子)〔鹿火屋〕/あざ蓉子(蓉子)〔花組〕投句あり・選なし
兼題
外套・冬の川・人参〔冬〕・女〔無季〕
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×2 △1点×3 計10点

んの字に膝抱く秋の女かな 巷児 ◎道 ◎貨 ◎蝉 ○騒 ○赤 ○あ 15点
学徒動員
折れ釘や外套生死吊るされて
道草 ◎紙 ○貨 △花 △蝉 △青 △ぺ 9点
生き物の肌やわらかし冬の川 蓉子 ◎あ ◎裏 ○巷
倒木に寄り添う魚影冬の川 あき子 ◎ペ ○花 △山 △紙 8点
外套の隠しにいつのおきよめか ペダル ◎巷 ◎宗 △騒 7点
人参は赤い大根は白い遠い山 貨物船 ◎花 ○山 △裏 △宗 7点
外套を脱げば一家のお母さん 蝉息 ○道 ○ぺ △巷 △宗 6点
外套やコインまさぐるレニン像 赤帆 ◎青 ○道 5点
在りし日のまま肩落としいる外套 俊水 ◎み ○蝉 5点
佳作A 外套にくるみし女妻となる    騒々子 ○山 △貨 △紙 4点
外套に細長き首運ばれる あき子 ○赤 △ぺ △裏 4点
外套のポケットにある海の音 蓉子 ○あ ○貨 4点
鵞鳥整列見下している冬の川 赤帆 ◎騒 △道 4点
カーブして日なたへまわる冬の川 紙子 ○ペ ○蝉 4点
冬の川ふり返らずに海に出る 俊水 ○花 △あ △蝉 4点
街の灯のおしゃべり冬の川無口          巷児 △道 △騒 △あ 3点
なんとなく見にきて見てゐる冬の川 ズボン堂 ○裏 △巷 3点
碁会所の客ひとり去る冬の川 みなと ○騒 △貨 3点
女ふたり私ひとり雪しぐれ 俊水 ○巷 △蝉 3点
冬の虹10階の女絶叫す 蝉息 ○紙 △山 3点
大根を括るおんなのまむし指 あき子 ◎山 3点
心憂し人参辛く煮ておくれ 蝉息 ○宗 △裏 3点
武 豊騎乗の天皇賞本命馬、骨折
無惨やな人は走らぬ馬殺す
山羊 △赤 △青 △花 3点
句碑草書そぞろに読んで冬の川 山羊 ○紙 △花 3点
モンローのやうな女に風邪もらふ 宗道 △騒 △赤 2点
にんじんやルナール国士白水社 巷児 ○み 2点
放哉の独りの膳の人参酒 宗道 ○青 2点
にんじんや右も左も固き椅子 蓉子 ○み 2点
野菜くず人参の葉の青々と みなと ○宗 2点
好き嫌いあり人参の旬知らず あき子 ○青 2点
冬コート懺悔短く去りにけり 宗道 △ペ △山 2点
お下がりのオーバー腕に入試受く みなと △赤 △紙 2点
父上の外套もソフトも焼かれけり ズボン堂 ○裏
空っ風吹けよ女とコロッケ食う ペダル △み 1点
思い出や人参嫌いな伏し目の子 花緒 △貨 1点
人参と妻の指の血まな板に ペダル △青 1点
ジン飲む人参齧るイマジン聴く 俊水 △み 1点
冬の川たが自転車かたが靴か ペダル △み 1点
母だろか夢の女が毛糸編む 裏通 △宗 1点
渡し場にしゃがむ女や冬の川 騒々子 △道 1点
お七ふとほつれ髪直す冬の川           宗道 △巷 1点
女ありき変身放火冬薔薇 裏通 △あ 1点
選外 ひとりきてひとりの愁い冬の川 花緒    
冬の川さびしさびしと流れゆく 蝉息    
シャッターの速度や過疎の冬の川 紙子    
曇天や人参洗う川の水 貨物船    
父の舟浮かぶ故郷の冬の川 青蛙    
冬の川薄暮の煙草生きている 山羊    
冬の川波乱しつつ焼夷弾 道草    
冬薔薇や笑う女の泣きぼくろ 裏通    
忘れやすし友の名女の名冬の川 山羊    
おんな千人出て行き秋の灯消す仕事 赤帆    
傾ける古家の女冬に入る 道草    
初恋の女の写真雪深し 青蛙    
絶交よという女の声や冬北斗 裏通    
女あり夾竹桃を見ておりぬ 蓉子    
母ひとり人参洗う甘き少年期 青蛙    
人参を掘るサ・セ・パリを歌い投げ 赤帆    
チャーハンのニンジン追って聞き返す 紙子    
人参を詠むばかばかしさの日暮れかな 花緒    
人参のカレーライスの母子家庭 ズボン堂    
にんじんを読みしはるかな少年期 花緒    
亡き父の外套のにおひ七回忌 ズボン堂    
ポケットは質札ばかり古外套 騒々子    
外套の中身カラッポ徘徊す 騒々子    
とんび足袋足首白し七十代 みなと    
くもの糸外套でキラリささやける 紙子    
外套に抱きこむ四本足で往く 巷児    
軍隊食
高梁ほか人参参加アルミ皿
道草    
祖父の鳶 父の外套 音も無き日差しかな 貨物船    
霧の街外套の襟たてて終わったジャン・ギャバン 青蛙    

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