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第30回余白句会記録
井川博年作成
日時
1997・4・13(日)
場所  
東京・向島「百花園」
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)加藤温子(花緒)國井克彦(裏通)清水昶(青蛙)白川宗道(宗道)辻征夫(征夫)八木忠栄(蝉息)八木幹夫(山羊)多田道太郎(道草)
欠席者
清水哲男(赤帆)谷川俊太郎(俊水)(後選)投句あり・後選選あり
木坂涼(紙子)中上哲夫(ズボン堂)−投句なし・後選選なし
ゲスト
アーサー・ビナード(アーサー)筑紫磐井(磐井)(後選)投句あり・後選選あり
兼題
海苔・ブランコ・苗代−以上〔春〕 教師−無季
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×1 △1点×3 計8点
順位は当日選。(後選)以降は後選選。

ある朝の焼海苔にあるうらおもて 巷児 ◎山 ○蝉 △裏
(後選)◎俊 △赤
6当日
4後選
10点
海苔干して若狭生まれの意地通す 宗道 ◎蝉 ○花 5点
海苔巻のまだあたたかきバス乗り場           赤帆 ○宗 △巷 △貨 △蝉
(後選)◎ア
5当日
3後選
8点
ブランコや女が脚を干している 赤帆 ◎貨 △蝉 △騒
(後選)◎磐 △ア △俊
5当日
5後選
10点
つぎの戦争までを漕ぎます半仙戯 磐井 ◎裏 ○山 5点
鬱王や下駄揃えのちブランコに 道草 ◎み △山 4点
言ふべきかきみの歯に付きし海苔に惑ふ アーサー ◎騒 △み 4点
愚痴ほどの海苔食うて酒ほろと酔ふ 磐井 ◎宗 △花 4点
苗代のとどめの青が故郷なり 赤帆 ◎青 △山 4点
ふらここのふらふらここの児はかなし 裏通 ◎巷 3点
そしてだれもいなくなりたる海苔一缶 花緒 ◎道
(後選)○ア
3当日
2後選
5点
多田先生は酩酊木蓮は白きかな 貨物船 ◎花
(後選)△赤
3当日
1後選
4点
干海苔の缶あけてみる御来迎 みなと ○騒 △宗 3点
碗に海苔ぶちこんでさて浜の飯 蝉息 ○裏 △貨 3点
鞦韆にしばし纏はる夕あかり 蝉息 △裏 △宗 △花 3点
昼飯に苗代寒の手を焙り 磐井 △騒 △蝉 △花 3点
佳作 小姑の小声の小言苗代田 俊水 △巷 △山 2点
元教師背中平板花の下 俊水 ○青 2点
「さようなら」ブランコまだ揺れている 俊水 △道 △貨 2点
かわってよいやだブランコゆれている 山羊 ○道 2点
ブランコを揺りつつ過ごす原爆忌 青蛙 ○貨 2点
ふらここに吾乗りて児らは遠慮する アーサー △道 △裏 2点
四万十の川海苔空のいろをして 裏通 ○み
(後選)◎赤
2当日
3後選
5点
海苔いちまい微風にけぶる裸かな 貨物船 ○巷
(後選)△俊
2当日
1後選
3点
休日は茄子をもぎおり老教師 騒々子 △み 1点
三月の外人教師サヨナラネ 蝉息 △み
(後選)△赤
1当日
1後選
2点
かもしれぬ風船教師糸切れて 磐井 △青
(後選)○赤
1当日
2後選
3点
反戦歌唄う者なし半仙戯 裏通 △巷 1点
ぶらんこや昼は砂場でたぬき蕎麦 貨物船 △青 1点
海苔海にうばわれ白き握り飯 山羊 △騒 1点
いまは無き青に茫然苗代農少年 青蛙 △道 1点
早苗抜く苗代水の深さかな みなと △宗 1点
夕されば沈黙の音 苗代田 道草 △青 1点
選外 じじばばの足腰ばかり苗代田 山羊 (後選)△ア 1後選
1点
苗代風西へ下りし女かな 宗道    
苗代や最近見ない農事暦 騒々子    
苗代に風ふきわたる魚野川 花緒    
この野郎!苗代男を蹴って帰る アーサー (後選)△磐 1後選
1点
苗代を知らぬ坊ちゃん教師来る 巷児    
苗代を別れて稲の青さかな みなと    
はがれない上あごの海苔宿の朝 俊水 (後選)△ア 1後選
1点
ぶらんこに浮雲のあり樹樹のあり 裏通    
ブランコに乗せし子の遺影セピア色 道草    
誘拐犯未遂ぶらんこ揺れている 巷児 (後選)△磐 1後選
1点
ブランコの縄音もなく花の雨 花緒 (後選)△俊 1後選
1点
ブランコやピエロ落ちきて春の闇 騒々子    
元祖ふらここ終日千円乗り放題 貨物船    
春だけの臨時教師や赤っ鼻 騒々子    
人情の島の教師の春ごろも 宗道    
春あらし責められやすき教師像 山羊    
夕桜退官教師酒二合 蝉息    
女教師泣かす悪童の京桜 青蛙    
少年期教科書立てて母の海苔弁当 青蛙    
教師妻に欲情ふわり揚雲雀 赤帆 (後選)△磐 1後選
1点
蟇出でて我を見返す教師面 アーサー (後選)○俊 2後選
2点
別棟に教員便所花馬酔木 巷児    
電話する教師机の黄水仙 みなと    
春の灯や教師さびしき缶ビール 花緒    
女教師の別府の春のえくぼかな 道草 (後選)○磐 2後選
2点
失格 悼・池田満寿夫
潮騒や終の虹色石鹸玉
宗道    

席題
嘱目吟当季一般 一人1句以上
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×1 △1点×3 計8点
八重桜福甘酒の小旗かな 宗道 ◎騒 ◎裏 ◎花 △蝉 10点
鈴蘭の花の形となる日和 宗道 ◎巷 ◎蝉 ○裏 ○山 10点
萍のみずたいらかに静もれり 山羊 ◎宗 ○巷 ○貨 7点
浅草を過ぎて隅田のおいらん草 山羊 ◎青 ○花 △道 △宗 7点
貧しさや椎の若葉に光あり 道草 ◎み ○騒 5点
こでまりを掌につつみ風生まる 花緒 ◎貨 ○道 5点
駄句いくつこぼして去るや向島 蝉息 ○み △貨 △山 4点
百草の草もひるねの句会かな みなと ◎山 △花 4点
藤棚の影格子縞向島 巷児 ◎道 3点
佳作 このあたり名札なけれどたんぽぽぽ 巷児 ○蝉 2点
とべら・そばな・ドイツすずらん菜種梅雨 貨物船 ○宗 2点
若緑に佇ちどまりたる初老かな 花緒 ○青 2点
へえこれが雑草雑木百花園 道草 △裏 1点
花一本独酌里の百花園 青蛙 △み 1点
生き物を捉えたような春の泥 巷児 △青 1点
箱根懐し宮の下にもゆきのした 裏通 △騒 1点
くちなしや俳句は下手な方がいい 騒々子 △巷 1点
これやこの雑草雑木百花園 道草    
雑草に風流を見る百花園 道草    
春うらら紅に魅かるる心地して 道草    
花どきの門をくぐれば募金箱 宗道    
春風や百花園は句碑ばかり 騒々子    
月並な句碑には春の風寒し 蝉息    
名をとえば答えし花の名をたがえ みなと    
失格 湯河原や道を間違え花の下 裏通    

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