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第26回余白句会記録
井川博年作成
日時
1996・6・30(日)
場所  
東京・荻窪『太田黒公園茶室』
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)国井克彦(克彦)辻征夫(貨物船)八木幹夫(山羊)白川宗道(宗道)清水哲男(赤帆) 多田道太郎(道草)
欠席者
加藤温子(花緒)八木忠栄(蝉息)/投句あり
清水昶(青蛙)紙上投句
木坂涼(紙子)中上哲夫(ズボン堂)/投句なし
ゲスト
あざ蓉子(蓉子)
兼題
更衣・初夏・裸・夜店/以上〔夏〕
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×1 △1点×3 計8点
出席者のみ選(花緒後日選)

初夏の道「海へは右折」の立看板 克彦 巷○ 騒△ み◎ 山○/花△ 8点
はつ夏へ双手をつけば母見ゆる 蓉子 貨◎ 宗◎ 6点
衣でて衣にはいるまるはだか 貨物船 巷△ 騒◎ 克△ 赤△ 6点
夜店果て暗がりに触れひきかえす 巷児 克◎ 山◎/花◎ 6点
初夏の海見る砂山の帽子かな 花緒 克△ 貨△ 道◎ 5点
店の娘仮面吊るして飯を食う 赤帆 巷△ 克○ 蓉○ 5点
佳作A 手をつなぎ騙されにいく夜店かな 山羊 巷◎ 道△ 4点
手を入れよバリリ世間の衣替え 山羊 み△ 赤◎ 4点
誇るべき一点もなきわが裸 道草 騒○ 宗△/花△ 3点
夕焼けは全裸となりし鉄路かな 蓉子 貨△ 道○ 3点
初夏や少年剣士正座する 花緒 克△ 貨○ 3点
衣更して浦上の懺悔室 宗道 蓉◎ 3点
子を育てあげて艶あり衣替 蝉息 宗○ 赤△ 3点
衣更このポリぶくろ白羊舎 巷児 騒△ 赤○ 3点
佳作B 更衣酢は海峡をわたりけり        蓉子 巷△ 山△ 2点
天上も混みあってゐる夜店かな 蓉子 騒△ 宗△ 2点
夜店にて見かけしひとはふと魚影 道草 山△ 蓉△ 2点
初夏過ぎて葉っぱに滲む赤ワイン 道草 み△ 赤△ 2点
頑固なるわが師も今日の衣替 蝉息 み○ 2点
佳作C あの音はあの世の母の衣かえ       道草 蓉△/花○ 1点
衣替えひとにあいたしあいたくもなし 花緒 み△ 1点
衣替え関係ナイヨ外国人 克彦 蓉△ 1点
森のうへ雲のうへにも裸んぼ 蝉息 山△ 1点
装えばはやまぼろしのまるはだか 巷児 貸△ 1点
店ひとつかぶさる闇の厚さかな 貨物船 道△ 1点
石段の上にも連なる夜店の灯 騒々子 道△ 1点
初夏や連絡船の床洗う 騒々子 宗△ 1点
選外 皿皿皿皿を割る時夏来たる 騒々子    
初夏の浜ダウン症児が風を追ふ 克彦    
唾液頂戴抱擁無限初夏夜半 克彦    
初夏の吊革いちれつ体育系 山羊    
紺碧の波濤の浦に首夏の富士 宗道    
赤子泣くいまだに暗し初夏の雨 みなと    
吾妻橋袂に初夏の風すこし 蝉息    
初夏の陣「話の泉」の男たち 赤帆    
霜降りの詰襟少年更衣 貨物船    
学帽に白布かぶせし更衣 貨物船    
夫君の一周忌を終えしひとのいう。
居残りにほとほと不馴れ衣更
巷児    
衣替バスには若き腕と脚 赤帆    
10点アップかばんも軽き衣替え みなと    
風呂あがり組めばすね毛の裸かな みなと    
アル中の裸ぐびりと沈みけり 赤帆    
夢の浮橋裸で逃げる時見たり 宗道    
八月十五日
犬死というなかれ戦史裸で
山羊    
店番のいない夜店や草の影 みなと    
キャベツ刻む夜店の妻のイアフォーン 花緒    
悦楽の鞭を夜店で買ひにけり 宗道    
投句 ひとり京の青春の夜店ゆく 青蛙    
初夏の馬の荒野に顔あげる 青蛙    
裸のままきっぱり初夏の女かな 青蛙    
青蛙真夏にひっくり返ってる 青蛙    

席題
梅雨晴れ・帽子・扇風機
選句
持点 ○2点×3 計3点
この道のその先に住む夏帽子 宗道 貨○ 山○ 赤○ 4点
梅雨晴れに立ちあがりたり白衣 山羊 克○ 宗○ 蓉○ 3点
梅雨晴れのまんなか通る中央線 巷児 宗○ 道○ 2点
ぐいと指つっこみし日や扇風機 巷児 騒○ 貨○ 2点
古書店と梅雨がときどき晴れている 蓉子 克○ 宗○ 2点
帽子には頭を入れて耳出して 山羊 騒○ 貨○ 2点
K女史明日退院とか
夏帽子かぶりてたどる家路かな
貨物船 山○ 道○ 2点
佳作 帽子とる梅雨の晴れ間に扇風機 道草 克○ 1点
扇風機この世の留守に声をだす 蓉子 赤○ 1点
海の家こはれた儘の扇風機 克彦 巷○ 1点
素人の楽屋かきまぜ扇風機 赤帆 山○ 1点
遠来のひとに
カンカン帽ですくいてささぐ岩清水
貨物船 蓉○ 1点
あめんぼう帽子ですくい叱られぬ 巷児 道○ 1点
あめんぼう古き男がのぞきけり 蓉子 赤○ 1点
帽子振って別れし友よ終戦日 騒々子 巷○ 1点
公園に巨樹の並み木や巨根また 道草 騒○ 1点
梅雨晴れ間うつむきがちの人といて 赤帆 巷○ 1点
選外 地の上に巨根のこされ梅雨晴れ間 道草    
松寿しに松の間ありつゆの晴れ 宗道    
生前の帽子が三つ柿の花 蓉子    
コイさんがつっついている夏帽子 騒々子    
雑踏でうそぶいている夏帽子 赤帆    
天上に勝手にまわる扇風機 道草    

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