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第22回余白句会記録
井川博年作成
日時
1995・2・11(土)
場所  
東京・文京区『関口芭蕉庵』
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)加藤温子(花緒)木坂涼(紙子)国井克彦(克彦)清水昶(青蛙)清水哲男(赤帆)白川宗道(宗道)辻征夫(貨物船)中上哲夫(ズボン堂)八木忠栄(蝉息)八木幹夫(山羊)
欠席者
有働薫(みなと)、投句のみ。
ゲスト
多田道太郎(道草)
兼題
雑炊(冬)・土筆(春)・蛇穴を出る(春)・地震〔無季〕
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×1 △1点×3 計8点
注)出席者のみ選

ことことと土筆煮る日の耳掃除 山羊 ◎道 ◎花 ○巷 ○騒 △貨 10点
なぜそこでくちごもるのよ土筆抜く 巷児 ◎赤 ◎山 △ズ 7点
あちちちち雑炊鍋のおきどころ 山羊 ◎ズ ◎紙 △騒 7点
助六の話などして味噌雑炊 花緒 ◎貨 △道 △ズ △克 6点
蛇出でて女人の墓に憩いける 騒々子 ○紙 ○宗 △道 5点
恋人の土筆つむ手のうぶ毛かな ズボン堂 ◎克 △山 △青 5点
子らを呼べ土手いちめんのつくしんぼ 蝉息 ○貨 ○ズ △克 5点
雑炊のなべ持つ父の後ろ帯 紙子 ○道 ○克 △花 5点
佳作A せりなずな地震はこべらほとけのざ 貨物船 ◎巷 △紙 4点
雑炊の喉元すぎて雨の宇治 赤帆 △貨 △山 △花 △宗 4点
雑炊をたくひともなし葱一把 花緒 ◎蝉 △紙 4点
つくしんぼそっと乳房を押しかえせ 蝉息 ◎青 △赤 4点
大地震や一月のふぐり縦に揺れ ズボン堂 ○巷 ○山 4点
ディオゲネス樽のなか蛇は穴を出る 巷児 ◎騒 △赤 4点
佳作B 青空やすっぴんの蛇穴を出る 赤帆 ◎宗 3点
地震後に小雪ためらう北淡町 山羊 △蝉 △紙 △花 3点
土筆摘む土手は葬り場までの道 花緒 ○蝉 △巷 3点
雑炊喰らう無頼の魂捨てきれず 騒々子 ○青 △蝉 3点
佳作C 雑炊をただかきまわす男所帯 蝉息 ○赤 2点
雑炊を力士くずれがすすりをり 克彦 △貨 △宗 2点
死者五千なれど雑炊すすりをり 克彦 △騒 △宗 2点
蛇穴を出てたっぷりと京の酒 宗道 ○花 2点
待ちましょう蛇穴を出て橋たもと 道草 △青 1点
ああ雑炊ポケットに箸と万葉集 巷児 △青 1点
眼に触るる湯気あたたかし菜雑炊 貨物船 △蝉 1点
正面に地震のテレビ春の風邪 赤帆 △巷 1点
乱はるか地震の夜に手を触れて 青蛙 △山 1点
土筆初い夜明けの恋の残夢かな 青蛙 △克 1点
つくづくと見れば卑猥な土筆かな ズボン堂 △騒 1点
バス通り土筆のことは忘れけり みなと △赤 1点
洪水のヨーロッパから友人が見舞いたる
votre pays vient de
ポ・トル・ペイ・ビヤン・ド/5
frapper un terrible tremblement
フラ・ペ・アン・テ・リ・ブル・トラン/7
de terre
ブル・マン・ド・テー・ル/5
みなと △道 1点
二月八日は安西均一周忌なり。遺作に『指を洗ふ』ありければ
土筆摘み里の小川で指洗ふ
騒々子 △ズ 1点
選外 雑炊やすっぽん浮かぶ苔の舌 道草    
雑炊に卵落としてわれ独り 蝉息    
雑炊をすすりて独りを好みけり 克彦    
ひだりみぎ雑炊揺るるボクシング 山羊    
中年や懐かしいだけの芋雑炊 ズボン堂    
雑炊や独身の屋根に淡雪が 青蛙    
雑炊や引き出し奥のボンナイフ みなと    
雑炊にセロリの香あり昼家族 紙子    
ははありき夢まぼろしの土筆摘み 貨物船    
土筆摘み神戸が起きる朝ぼらけ 貨物船    
でんでん太鼓はせをが買ふてつくしんぼ 宗道    
つくしんぼ幼な児の帽見たる朝 道草    
女子大に土筆踏まれて世紀末 赤帆    
ひるねどき蛇穴を出て笑ってる 花緒    
蛇穴を出るやロッジに電話鳴る 紙子    
少年の穴を出る夜蛇の音 青蛙    
蛇穴を出れど石をもて追わる 騒々子    
へび穴を出て昼空もうす曇る みなと    
反抗児すなおになりて軽死災 紙子    
韮畑活断層が南北に 宗道    
鬼やらふ地震の国の核家族 宗道    
寒未明安全神話崩壊日 巷児    
大地震死亡者名簿に元上司 克彦    
大地震あと蝋涙のこぼれ落ち 道草    

席題
二月・朧・バケツ・紙風船
選句
持点 ○1点  各人持点3  (みなと欠席で12人)
肉マンを転んでつぶす二月かな 騒々子 ○貨 ○ズ ○山 ○赤 ○紙 5点
薬屋の紙風船は四角なり 巷児 ○騒 ○山 ○赤 ○紙 4点
筆まめの祖父風呂に行く朧月 赤帆 ○巷 ○青 ○宗 3点
大バケツかかえて今日のおぼろかな 貨物船 ○ズ ○蝉 ○宗 3点
病床で二月のふぐりもてあまし ズボン堂 ○巷 ○貨 ○蝉 3点
きさらぎや膝まんまるなおんなの子 巷児 ○騒 ○道 2点
転がりしバケツ冷たき二月かな 貨物船 ○騒 ○紙 2点
古里にバケツ沈めし沼のあり 赤帆 ○青 ○宗 2点
二ン月の吊るし干さるる筆ひとつ 宗道 ○貨 ○山 2点
風船の流れて川に紅落とす 赤帆 ○克 ○青 2点
紙風船揚がらずダウン症児の冬 克彦 ○巷 ○道 2点
朧夜や女人の入る古屋敷 騒々子 ○蝉 ○克 2点
鳩散ってグランド坂の朧かな 宗道 ○克 1点
打楽器にあらずバケツにけつまずき 山羊 ○ズ 1点
彼彼女丸井三越二月尽 蝉息 ○赤 1点
株暴落バケツかぶって二月尽 ズボン堂 ○道 1点
選外 建国の日の動坂の風船売り 宗道    
紙風船少女初潮の沼はるか 青蛙    
紙風船とんでふわふわ寺泊 蝉息    
風船や鳩の柔毛は木の枝に 山羊    
紙風船説明つけてエアメール 紙子    
花粉症バケツリレーの妻と夫 宗道    
菊正はぬる燗がよし二月尽 蝉息    
地震のあと乾せぬ涙や二月盡 道草    

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