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第18回余白句会記録
井川博年作成
日時
1994・5・1(日)
場所  
東京・新宿区『柚子』
参加者
小沢信男(巷児)
井川博年(騒々子)有働薫(みなと)国井克彦(克彦)辻征夫(貨物船)中上哲夫(ズボン堂)八木忠栄(蝉息)八木幹夫(山羊)木坂涼(紙子)白川宗道(宗道)清水哲男(赤帆)
投句のみ
渡辺俊慧(閑々人)
ゲスト
高橋順子(泣魚)
見学
宮野一世(一世)
兼題
遠足・若葉・蠅・橋
選句
持点 ◎3点×1 地○2点×1 △1点×3 計8点

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草わかばよろけてうれし病みあがり 蝉息 騒◎ み◎ ズ△ 山◎ 10点
花の市蠅取りリボン新しく 巷児 み△ 紙△ 克◎ ズ○ 泣△ 一△ 9点
寝ながらも老婆手練の蠅叩き       騒々子 貨◎ ズ◎ 一◎ 9点
吾が妻という橋渡る五月かな 貨物船 巷◎ 蝉○ 泣◎ 8点
佳作A 柿わかば牛黒々と起きあがる 蝉息 巷△ 山○ 赤◎ 6点
遠足や教師の恋の見えかくれ       赤帆 騒△ 紙○ 貨○ 5点
佃小橋過ぐ二代目の金魚売り 宗道 巷△ 泣○ 一○ 5点
名も若葉二年B組副級長 巷児 貨△ 蝉◎ 泣△ 5点
佳作B みちのくの薄き俳誌で蠅を打つ 宗道 巷△ 騒△ 貨△ ズ△ 4点
御仏の眉間に蠅のある真昼 赤帆 巷○ み○ 4点
橋くぐりなお夕映えを曳くボート 紙子 宗○ 赤△ 一△ 4点
空碧し若葉に風のまじりをり 克彦 蝉△ 宗◎ 4点
逆波のかちどきばしに夏は来ぬ 騒々子 貨△ 赤○ 3点
窓の若葉解剖教室はじまりぬ 巷児 紙◎ 3点
佳作C ジャック・ケルアックの『荒涼天使たち』に
遠足やリュックおろさぬ男たち
山羊 紙△ 赤△ 2点
清々し若葉は小さなたなごごろ 閑々人 蝉△ 泣△ 2点
踊り場の片隅に蠅むつまじく 閑々人 紙△ 山△ 2点
橋わたる佃の夏に会ひたくて 蝉息 克△ 山△ 2点
吊り橋にわが春の日の揺れやまず 泣魚 騒△ 宗△ 2点
ラグビーの土煙りして若葉風 泣魚 騒○ 2点
話題尽き車のライト若葉射る       紙子 克○ 2点
この世には不幸などなし柿若葉 ズボン堂 克△ 蝉△ 2点
真夜中の蠅うち殺し就寝す ズボン堂 克△ 1点
蠅二匹蠅蠅三匹蠅蠅蠅 貨物船 山△ 1点
静寂から蠅湧きいでて暫し飛ぶ 貨物船 宗△ 1点
若葉雨見渡す橋の長さかな 貨物船 宗△ 1点
山道を迷ひて若葉の下にをり 克彦 み△ 1点
若葉寒鳥獣剥製所の門固し 泣魚 み△ 1点
柿若葉五十過ぎての水商売 騒々子 ズ△ 1点
停年にゴッホの跳ね橋かがやける 赤帆 一△ 1点
橋の上ポンと花火やさようなら みなと 赤△ 1点
選外 遠足も遠景青い山脈も 騒々子    
道を行く猫やわが家の猫遠足 みなと    
遠足の子を見送りて立ち話 みなと    
遠足のその日の夢に猿田彦 宗道    
首塚を一巡りして柿若葉 宗道    
就職希望若葉に染まり女子生徒 赤帆    
鳥交尾そのまま落ちて若葉より 山羊    
若葉までとどかぬ稚児の指しゃぶり 山羊    
どじょう刺す串の痛さや赤若葉 みなと    
夫婦には深い淵あり柿若葉 ズボン堂    
森の若葉よ少年の日の空よ 克彦    
岳人の指さすさきの山若葉 一世    
快晴だ若葉は笑えひとりゆく 一世    
若葉風れえすのかえてん舞いあげて 一世    
若葉雨冷たき夢二美術館 泣魚    
はじめての雨にうたるる若葉かな 紙子    
三年後の一九九七年香港、中国に返還される
九龍の肉饅の上の蠅二匹
山羊    
蠅ひとつ飼ふてとろとろひとり酒 蝉息    
立ち退いて立ち退いて蠅ひとつ部屋 紙子    
蠅取りのリボンの蠅の累々と ズボン堂    
父母の墓に飛び来る蠅追わず 克彦    
古池に溺れし蠅の日長かな 閑々人    
蠅地獄呪縛の禁忌三島由起夫 閑々人    
一之橋二之橋さつき三之橋 巷児    
遠野へは退かず明日香の蠅の音 〜回文〜 一世    

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