成績セイセキ 作品サクヒン 作者サクシャ
フクロウの闇ごと掴む星座かな 八木幹夫ヤギミキオ
膝頭そろえてすわる寒さかな 木坂キサカリョウ
寝乱れしベッドに寒き海残る 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
終ひ湯の落されてゐる寒さかな 井川イカワヒロシネン
彼一語おでん挟みて我一語 国井克彦クニイカツヒコ
梟の木はもう見えぬ遠い飢え 清水昶シミズアキラチョウ
  胃カメラを飲む束の聞の寒さかな 中上哲夫ナカガミテツオ
  指洗ふ流るるままの寒さかな 八木幹夫ヤギミキオ
  梟やむかし賢い奴隷の身 小沢信男オザワノブオ
  生きているおでんで一杯もう一杯 国井克彦クニイカツヒコ
  湯あがりのようなおでんを喰ふている 木坂キサカリョウ
  故郷なき女の背なの寒椿 清水昶シミズアキラチョウ
  おでん煮ゆ割烹着みな美しき 辻征夫ツジユキオ
  深川や師があたためし雁もどき 辻征夫ツジユキオ
  金髪娘(ブロンド)もおでん頬張る屋台ヤタイかな 中上哲夫ナカガミテツオ
  梟や不眠の毛布たいらかに 小沢信男オザワノブオ
  真鶴の昼のフクロウ海を聴く 国井克彦クニイカツヒコ
  服着たる犬にも足の寒さかな 木坂キサカリョウ
  顔じゅうに家ひげ生やす寒さかな 有働ウドウカオル
  きみの鼻梁影あり朝の寒さがな 有働ウドウカオル
  フクロウの声不思議なり顔も手も 国井克彦クニイカツヒコ
  木菟の耳つとたたしむる木々の精 八木幹夫ヤギミキオ
  おでん煮ゆさてはんぺんは何処かな 辻征夫ツジユキオ
  寒きものてんでに背負ひて酒を酌む 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  ドヤ寒し早く帰りし独り者 井川イカワヒロシネン
  フクロウの少年期を眠る宿 清水昶シミズアキラチョウ
  ほうほうとみだれていたる新月や 清水昶シミズアキラチョウ
  フクロウの胸にてアリス目を覚まし 渡部ワタベトシオサトシ
  開戦の霹靂ヘキレキ寒い月曜日 小沢信男オザワノブオ
  バス降りて村の灯遠き寒さかな 井川イカワヒロシネン
  空から悲しみが降ってくるような寒さだ 中上哲夫ナカガミテツオ
  三歩目はバトンタッチの寒さかな 渡部ワタベトシオサトシ
  寒風裂きトラックー台また一台 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  フクロウなく無間地獄の四畳半 井川イカワヒロシネン
  ふくろうの声おそろしやグレーテル 中上哲夫ナカガミテツオ
  めざめよやふくろう守るバルザック 有働ウドウカオル
  フクロウは瞬きそこに十万億土 渡部ワタベトシオサトシ
  頬寄せておでんを喰らふ鬼ふたり 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  高橋の屋台高橋おでん喰ふ 小沢信男オザワノブオ
  妃殿下がおでん喰ふときロ四角 辻征夫ツジユキオ
  炊きなおすおでんや熟し昼あらし 有働ウドウカオル
  コンビニでおでんはレジのそばで煮え 渡部ワタベトシオサトシ
  レジを待つおとこのカゴにおでんの具 木坂キサカリョウ
  童心やおでんの湯気にゾウの鼻 八木幹夫ヤギミキオ
テン ふりたてて世にはばかるや鴨の尻 小沢信男オザワノブオ
少年は逆上りして冬の虹 渡部ワタベトシオサトシ
ニン 象の毛のホン本木枯しに 八木幹夫ヤギミキオ
  冬晴れや亡き友のかず雲のかず 小沢信男オザワノブオ
  明けがたの夢でもの喰う寒さかな 辻征夫ツジユキオ
  人殺すフユゾウ見るふたりづれ 有働ウドウカオル
  サル山のサルにまとわる冬の風 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  むこう向き駱駝木枯のなかに立つ 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  とっくりのセーター少年酔っている 渡部ワタベトシオサトシ
  武蔵野の冬の林やコイ遥か 国井克彦クニイカツヒコ
  乳首のちいさくしこる冬の嘘 小沢信男オザワノブオ
  欠伸するラクダの国も冬砂漠 八木幹夫ヤギミキオ
  オーデンを続みつつ歩む落黄道 中上哲夫ナカガミテツオ
  黒きトリ木に寒々となりにけり 中上哲夫ナカガミテツオ
  ボクサーと犬駆けてくるフユ木立 井川イカワヒロシネン
  老蛇の長々伸びて冬うらら 井川イカワヒロシネン
  いちょうは黄色かえでは紅冬木立 辻征夫ツジユキオ
  歩道橋を隔つ公園冬木立 木坂キサカリョウ
  寒風やらくだは何を夢に見ん 中上哲夫ナカガミテツオ
  凩やラクダ恋する公園で 清水昶シミズアキラチョウ
  きんいろの落葉かきとる果てもなし 有働ウドウカオル
  尾を幹に打ちつけ叫ぶ夕烏 有働ウドウカオル
  鳴き騒ぐカラスもいとし童心居 八木忠栄ヤギチュウエイチュウエイ
  東海の小島の磯のおでんかな 辻征夫ツジユキオ
  冬木立ベンチで鼻をかむ人ぞ 木坂キサカリョウ
  日の憂ひ永劫の闇冬サクラ 渡部ワタベトシオサトシ