あなたがこの地球上にお住まいで、自分の目というものが日々何を見ているのかを改めて注意深く観察するような、そんな動物意識の高いお方なら、例えば今日一日のあいだ自分が見た物事を列記することにそれほど苦労はしないでしょう。
 ただし、その膨大な量になるであろう、“一日のあいだに見たもの”の中から五つ選ぶということになると事情は変わってきます。編集方針というか選択基準というか、つまりまずは無意識にであるとしてもコンセプト作りから始めなければならないのが現実。もしかすると他人の妄想を夢見るといった、やむにやまれぬ越権行為といったことも必要になるかも知れません。

 そうは言っても実際のところ、自分の目が見たもののほとんど大部分が、自分の脳内の風景や自分自身で捏造した物事であると言えるでしょう。(「瞳の奥で 」2006.4.20)
 そうしてなおかつ、それを言葉にして書くということは、それらの脳内捏造物をさらにフィクション化するということです。

 今日見た五つ
・鉄下駄と呼んでいるバイク
・ピノと言われたロボット
・オンボロと叩かれるテレビ
・四月馬鹿と名付けたコンピュータ
・無理するなと書かれたライター

 「火を入れるモノ」という編集方針はもちろん他人の妄想。

Posted: 水 - 1月 23, 2008 at 02:00 午前      
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