還元水


 いやぁ、終わりましたな。もうね、きれいさっぱり終わりました。
 え? 何が終わったんだって? 何もかもですよ旦那。ありとあらゆるものが終わりました。
 伏し目がちのままコートの襟を立てて、タバコの煙を吐き出しながら、ふぅーっ、終わった・・・何もかも・・・、などと呟く刑事の心の中に残った世の中の不条理に対するやりきれなさに似たものを感じながらも、とにかくどうにか終わりましたよ。刑事になったことがないのでその“やりきれなさ”って具体的には分かりませんけどね。

 いや、実は確定申告が終わっただけなんです。でもこれがまた空しさを含んだ脱力感が体内に充満するような難事業でして、光熱水費など経費が多すぎるとの激しい突っ込みを受けて「いやこれは、ナントカ還元水なんかを使ってますから」という弁明もまったくもって空回り。申告期間末期の税務署内では冗談通じず。

 そういうわけで国税を支払い、この金は農林水産大臣がガブ飲みするナントカ還元水になるのかと思うと腹の中が熱くなるのですが、そんな腹を冷やそうと水道水をガブ飲みしていると、当の農水大臣、今度は「今どき水道水を飲むヤツなんかいないだろ」などと追い討ちをかけてきて、ますますハラワタ・ヒートアップ。このわたくし、いや、このおれさまにもナントカ還元水をガブ飲みさせろよ農水省。いやむしろ、ひと口でいいから分けてもらえませんか大臣。

 さてと・・・。
 水とか金って、回りまわって巡りめぐってやがて還ってくると言いますが、結局のところ途中で誰かがガブ飲みしていたり、道筋を無理やり転換させていたり堰き止めていたりするので、干からびるところには永久に巡っては来ませんな。つまり還元水とか還元金という名前の水や金は決して還元されることはなく、堰き止められた利権のダムの奥底で澱んでいるだけ。少し前まではそのダムを何とか壊そうとしていたはずなんだが、近ごろはせっかく穴が開きかけていたそのダムを再び修復したりする始末。何やら風通しも悪く、ますますうすら寒く、還元水をガブ飲みしているその利権ダムの番人の高笑いだけがあたりに響いています。

 日々の日記@。ヤマタツ生きてます。そんなお寒い状況下の下流地域にて干からびながら。

Posted: 金 - 3 月 16, 2007 at 09:51 午後      
  Top    


©