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解体鮪書
インテリのヴォゴン人が血相を変えて連絡してきたところによれば、何やら地球人の解体が行われるということで、いやぁ、これ以上禍々しいことに付き合わされるのはご勘弁願いたいと思いながらも、近場で無料ならば来るものは拒まず態勢の身として、しぶしぶながらも足を運んだわけであります。
というわけで、ヴォゴン人にとって地球人とはマグロのことだったのかと認識を新たにしたわけであります。しかも14kgのメジだよ、もったいない。
よくある解体ショーかよぉ、あと四、五年もすればもっと立派に育つのに・・・などと思っていると、このくらいなら水銀含有量も少ないのよ、などと訳知り顔で話すヴォゴン人、まったく空気を読めていない。含有水銀と言われてドン引きの野次馬を尻目に、流れ出る血の香りに早くもうっとりし始めている。もっともヴォゴン星の大気の組成分は地球とだいぶ違うので、この場の空気を読め、と言う方が間違いなんだがね。
とは言っても、あっという間に切り身に姿を変えた地球人、いや、地球魚を見ると、急にワサビと醤油のありかを確認するためにキョロキョロし始めるのがヒトの宿命であります。
インテリヴォゴン人はすでにあられもない姿で身もだえております。
さらに、“なめろう”ってなことになるとやっぱり、白いご飯はないのか、などと口走ってしまうのがこれまたヒトの悲しいサガであります。
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別件で急用が入ったために中途退散して、骨だけになった彼(彼女?)を見ることは出来なかったのでありますが、戻る道すがら、その漁業団体の既得権益を守るために都市で働いている我が身、そのくせ胃袋はすっかり満足しているこの我が身に涙するのでありました。
Posted: 木 - 12 月 1, 2005 at 11:28 午後
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