1章-2-1 (続) 糖尿病とは…はじめに
 1章1の糖尿病とはの内容が増えてきましたので「(続)糖尿病とは」に分けました。1に引き続きまして糖尿病という病気についての御話をしていきたいと思います。

ブドウ糖毒性とインスリン分泌と抵抗性
2ページ有ります

ずっと高血糖が続くとインスリンの分泌不全やインスリン抵抗性をさらに悪くします。
この現象をブドウ糖毒性と呼びます。

※インスリン抵抗性についてはコチラ(1章1の16)も参照して下さい。
(ブラウザの「戻る」ボタンで戻って来て下さい。)

 慢性的な高血糖はすでにインスリン分泌不全であったり、インスリン抵抗性があった場合に、それをさらにを悪化させます。そして余計に高血糖の状態を長くひきずったり、症状が重くなったりします。また、その事がベータ細胞障害とインスリン抵抗性の悪化を生みます。(これをブドウ糖毒性と呼びます)

 本来、遺伝的に抵抗性のない1型糖尿病の患者さんでも、ブドウ糖毒性はインスリン抵抗性を、ひき起こします。そして、しばしばインスリン必要量 が増えることになります。
一方2型の患者さんにでは、それに加えてインスリン分泌をも悪くさせます。

(遺伝的、環境的にインスリン抵抗性や膵臓ベータの細胞の脆弱性(もろく弱い)を持った人にとって「ブドウ糖毒性」の悪循環は、糖尿病発症への引き金となります。)
 

膵臓ベータ細胞ブトウ糖毒性の2つの分類

 人間の体の中では血糖は調節されています。膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島のベータ細胞にグルコース(ブドウ糖)のセンサーが有って、グルコースのレベルに応じてインスリンが分泌されています。
 グルコキナーゼという酵素があります。このグルコキナーゼという酵素は膵臓のβ細胞(ベータさいぼう)においてグルコースセンサーとしてインスリンの分泌を調整している大事な酵素です。(グルコキナーゼに関係する遺伝子に変異が生じるとMODY型の糖尿病になります。MODY型についてはまたの更新の時に話をしようと思います。)
 通常であればブドウ糖を感じるとインスリン分泌やインスリンの生合成が促進されます。ところが膵臓ベータ細胞が長い期間にずーっと高血糖にさらされると、むしろ、インスリン分泌を抑制します。

 


慢性的な高血糖によるベータ細胞の障害は2つに分類することができます。
(障害の程度・部位・所見などで分類します)
1つは「ブドウ糖不応性」で
もう 1つは「ブドウ糖毒性(狭義の)」です。

ブドウ糖不応性」は
24時間ほど高血糖が続くと発生してインスリン分泌のブドウ糖応答性だけが障害されるという特徴があります。
(ブドウ糖不応性:普通はグルコース(ブドウ糖)に応答してインスリンが生合成されて分泌されます。しかし高血糖が続くとインスリンが分泌されなくなります。)

ブドウ糖毒性(狭義)」は
さらに長時間の慢性高血糖で発生します。

次のページに続きます
次のページへジャンプ