2001年2月の読売新聞に
 シリーズ糖尿病 「1型」とともに という特集がありました。

2001年2月14日 読売新聞記事 その1
幼児に発症、毎日注射

 大阪府の小学6年生D君は1時間目の授業終了のチャイムが鳴ると、いつものように保健室へ遊びに行った。養護教諭とおしゃべりして、休み時間を楽しむためだ。

突然の意識不明

 だが、この日は違った。「なんだか眠い」と言ってベッドで眠ってしまった。ほおをたたいてもD君は目をさまさない。
 インスリン依存型糖尿病による低血糖症状だった。血中のブドウ糖を体内に取り込むインスリンが不足することで、ブドウ糖を唯一のエネルギーとする脳が働かなくなってしまう。このため、急に眠ってしまったり、頭痛やだるさに襲われたりする。時には命にかかわることもある。
 D君も電車の中で居眠りしたまま目を覚まさずに駅長室に運ばれたり、深夜に低血糖の引きつけを起こしたりしたことがある。
 糖尿病の事をよく知らない人が糖尿病と聞くと生活習慣病を連想しがち。ところが「1型」のインスリン依存型糖尿病の場合、無関係に子供に発症することが多く、小児糖尿病とも呼ばれる。「現代の医学では、1型糖尿病は完治できない。
患者はインスリンとのつきあいになる」と大阪市小児科医のKさんが説明する。

周囲の理解必要

 とは いえ、日々の血糖管理さえ怠らなければ、まったく普通に生活できる。食べ物の多少の制限とインスリン注射、低血糖の時の補食が必要ではあるが。
 問題は周囲の理解が不足していることだ。子供が自分で注射する姿を、奇異な目で見られ、誤解を呼ぶことがある。レストランでインスリン注射をした若者が、不審に思われて警察に通報されたこともある。

 D君は外食の際、大勢の人前でも、さっとインスリン注射をする。
「別に恥ずかしいことないやん」
 その通りだよ。少しも恥ずかしいことではない。


1型糖尿病
慢性の高血糖症状から糖尿病へと進む2型に対し、1型は突然発症する。2型の場合、発症初期や軽度な段階なら、食事・運動療法で改善が見込めるが、1型は注射による定期的なインスリン補給をしなければ、高血糖によるこん睡などを引き起こす。
目や腎臓、神経などへの深刻な合併症への懸念は1型も2型も共通です。