3章-2-1 妊娠と糖尿病 はじめに

妊娠すると糖尿病になりやすい

糖尿病でない方も妊娠中は糖尿病になりやすいと言われています。
  お腹の中の赤ちゃんは胎盤を通して、お母さんから栄養や酸素をもらいます。胎盤からは妊娠を進めるために、数種類のホルモンが分泌されます。これらのホルモンがインスリンの働きを弱くします。胎盤にはたくさんのインスリンレセプター(インスリン受容体)がありますから,妊娠して胎盤がしっかり機能してくれば(とくに妊娠後期)には胎盤のインスリン消費は増えます。そのため、糖尿病になりやすいのです。

 

 胎盤から出るインスリンを弱めるホルモンには、エストロゲン・コルチゾール・プロゲステロン・ヒト胎盤ラクトーゲン絨毛性ゴナドトロピンなどがあります。また、インスリンを破壊する酵素であるインスリナーゼが胎盤から出ていると考えられています。
  皆さんの母子手帳にも尿糖の検査の結果が記入されていると思います。母子手帳をお持ちの方は一度見てみてはいかがでしょうか。


妊娠糖尿病

 妊娠によって起る糖代謝異常を妊娠糖尿病と言います。出産した後は正常に戻りますが、後に糖尿病になる可能性があります。適切な食事を心がけてください。

 普通は血糖値が160mg/dl位以上になると、尿に糖が出てきます。妊娠すると120mg/dl以下でも、糖が出ることがあります。これを腎性糖尿といいます。