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| 消えゆく文字 | | 作成日時: Dec 16, 2004, 07:41 AM |
彼はいつも自分に問いかける、「わたしは正直か?」 何を何を。大嘘つきだ。正直にものを書いたら、彼女は間違いなく軽蔑するだろう、それほどに悪党かも知れない。その昔、互いに歌を交わす時代、一言一言がその言葉の持つ意味以上の感情が乗り移っていた。
墨で書かれた文字は、書き手の気持ちの鏡でもあった。それは真剣な心持ち、愛情、そしていたわり。それでも、現代に生きる彼は、悪党でありながら彼女の心の片隅に、住み続けることは出来る。
「メール送信」のボタンはなんと非人間的なことか、感情が二進数に変換され、高周波にアナログ変換されては、頭上の電線に伝わり、彼女の部屋に入り込む。彼女は送信者を見ては「削除」ボタンを押す。手に取り、僅かながらの寛容もわきでる暇もなく。悪党の感情は、なんとこの世から抹消されてしまう・・・。あわれなことよ。 |
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