恐竜博2002
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恐竜博2002 展示(2)
「恐竜博2002」ジュラ紀の森〜白亜紀

   

ディプロドクス(右)
『2本の柱』

竜脚類ディプロドクス科/ジュラ紀後期
全長25〜26m
セイスモサウルス(左)
『大地を揺るがすトカゲ』
ディプロドクスとセイスモサウルスはとても近い仲間。
但し、セイスモサウルスは欠損部分が多い為、何処まで似ているかは不明。
此の展示標本は近似種の首から頭部をサイズ換算した推測に基づく再現がされている。


セイスモサウルス
『大地を揺るがすトカゲ』

竜脚類ディプロドクス科/ジュラ紀後期
推定全長35m
今回の展示ではマスコットキャラとされていた。確かに凄く長くてでかい。地上のマッコウクジラって感じである。


シュノサウルス(手前)
『蜀(四川省の旧名)のトカゲ』

竜脚類ケティオサウルス科
ジュラ紀中期/全長8.5m
中国ジュラ紀中期の比較的原始的な竜脚類。鼻孔がまだ頭の前の方に有るし、骨盤(腸骨)もやや小さい(狭い)。
尾の先に骨の塊がついていて、此れを振るって天敵を追い払ったと言う説もある。

5mこうしてみると同じ竜脚類でも、奥に見えるセイスモサウルスが如何に飛び抜けて、”でかくて長い”か良く判る。


ダトウサウルス(手前正面)
『リーダーのトカゲ』

竜脚類ケティオサウルス科
ジュラ紀中期/全長14m
シュノサウルスとほぼ同時期の中国産の原始的な竜脚類。
肩甲骨〜胸骨までの発達が著しい。
イギリスのケティオサウルスの仲間と言う見解も有力だが、ケティオサウルス類と言うグループは現在ではアイディンティティーを失いつつある。


コンプソグナトゥス
『かわいい顎』
獣脚類コンプソグナトゥス科/ジュラ紀後期/全長80cm

とても小型の肉食恐竜。後で出てくるシノサウロプテリクスと近い仲間。小説ジュラシック・パークに出てきたコンピーのモデル。映画ジュラシック・パーク2ではコンピーとして登場するが、小説ではプロコンプソグナトゥスと言う、より古い時代の恐竜だった。コンプソ・グナトゥス(カワイイ・顎)


ダトウサウルス(手前)
ディプロドクス(手前右端:胴〜尻尾)
セイスモサウルス(最も右奥)
マメンチサウルス(左奥)


ダトウサウルス(手前左)ディプロドクス(手前真ん中)セイスモサウルス(最も奥左)


クンミンゴサウルス(手前)
『昆明(クンミン)のトカゲ』

竜脚類ブルカノドン科(仮)
クラメリサウルス(奥)
『克拉美麗(クラメリ)のトカゲ』

竜脚類エウヘロプス科(仮)
両方とも中国のジュラ紀後期の首の長い竜脚類。
首の下側に長く延びている棒状の骨は頚肋骨(首の肋骨)。首を持ち上げ気味のクンミンゴ、マメンチ、クラメリ、ブラキオ、カマラサウルス等ではこの頚肋骨が長く発達している。
それに対し、首を釣り橋のように首を長く発達させ、ほぼ水平に振る、たディプロドクスやセイスモサウルス等では余り頚肋骨が発達していずに短めである。


セイスモサウルス
(頭部)
葉っぱを鋤いて食べる再現模型展示
Movie
でもこの動作模型の動きは長い首の事までは再現していない。
もっともセイスモサウルスは首から先が未だ発見されていないので、今回の全身骨格展示を含めて全て推測の域を出ない。


ガソサウルス
『ガスのトカゲ』
獣脚類テタヌラ科/ジュラ紀中期/全長4m

発見当初はメガロサウルス科とされていたが、今回の展示ではテタヌラ類となっていた。広い意味でのアロサウルス類で有る。
獣脚類は新発見が相次いでいる。このガソサウルスのように化石が全体の一部しか見つかっているものは、その分類が学者によって意見が異なリ、未だ色々と意見の相違が多い。


サウロファガナクス
『食べるトカゲ』

獣脚類アロサウルス科/ジュラ紀後期
/全長11m
アロサウルスの近縁種の大型肉食恐竜。アロサウルスが7〜8m強なのに対して11mとかなり大きい。体重は2.7トンと推測されている。
現代の平均的な象が体長6〜7.5メートル、体高3.5メートル、体重6.5トン程度なので、やはり恐竜は尻尾が長く、体の横幅が薄いので、全長の割に体重が軽いと思われる。


サウロファガナクス
巨大な竜脚類の群れに囲まれると、この大型肉食恐竜もつい小さく見えてしまう。


サウロファガナクス
人だかりが少ないのでじっくり記念撮影が出来た。手前の人物二人は星野MLメンバーのNさん、Hさん。
他の来場者もこの化石の前で記念写真を撮っている人が多かった。


恐竜と鳥の系統樹
昭和40〜50年代、私が最初に教わった恐竜系統図とはだいぶ変わっている。その後の調査で多くの新発見が合った事で大きく変化した。
私見ではあるが、生物学全体が遺伝子等に重きを置く分子生物学が発達した為、進化論が見直された影響も大きいのだろう。
系統図の分枝分類の解説本で今比較的手に入りやすいくてお勧めの本は「恐竜と遊ぼう」(北村雄一:著、誠文堂新光社:刊)子供向けの本に分類されているが内容は高度で是非ご一読を。
具体的な成果は「図解雑学 恐竜の謎」(平山隆:著、ナツメ社:刊)等がお勧め。此方もけっこう難度が高いが恐竜マニアならば一見の価値あり。


ジョバリア
竜脚類エウサウロポーダ類/白亜紀前期
/全長21m
北アフリカで見つかった大型竜脚類。白亜紀のものとしてはとても原始的で上記のシュノサウルスに似た特徴も持っている。
ジョバリアとは発掘地の遊牧民の伝説に出てくる恐竜のような生物『ジョバル』(タマシェク語)から命名(モクーレ・ムベンベと同類)。
因に発見・命名者のDr.P・セリはかなりU・M・Aが好きとの話である。


ジョバリア
今回の数多い大型恐竜の展示の中でも一際”迫力”を感じたのはこの「ジョバリア」の展示である。全長が長いセイスモサウルスより、存在感が感じられるのだ。
全長約21mと35mのセイスモサウルスの2/3なのだが、前脚を上げて体を大きく持ち上げ、さらに首がほぼ真上に掲げられているのでジャンボジェットの垂直尾翼みたいに高い。この圧倒的な存在感は凄い!


ジョバリア
兎に角高い。天井まで届きそうである。


アルゼンティノサウルス(背骨)
『アルゼンチンのトカゲ』

竜脚類ティタノサウルス科/白亜紀中期
/全長30m
小柄な人くらい大きい巨大な背骨。


アルゼンティノサウルス(背骨)
此の巨大な背骨(手前の少女と対比されたし)から、最大(最も重い)の恐竜の有力な候補。
胴体が異常なまでに大きな体形だったようで全長はセイスモサウルスの程に長くはないと推測されている。(推定30m)


ティタノサウルス類
『巨大なトカゲ』

竜脚類ティタノサウルス科/白亜紀前期
/全長12m
ティタノサウルス類は竜脚類のなかで最後まで生き残ったグループ。科としてはジュラ紀後期から白亜紀末に生息した。


ティタノサウルス類
これでも全長12m程と推測されているのである。奥に見える人の大きさから推測して欲しい。
背骨の大きさを比較すれば、前述のアルゼンティノサウルスの背骨が如何に飛び抜けて大きいかがよく判る


マラウイサウルス
『マラウイのトカゲ』

竜脚類ティタノサウルス科/白亜紀前期
全長10.5m
アフリカのマラウイで発見された、ティタノサウルス類。竜脚類としては小さめ。


マラウイサウルス


スコミムス
『ワニもどき』

獣脚類スピノサウルス科/白亜紀前期
/全長11m
アフリカのニジェールで発掘された。
全長11mはティラノサウルスに近い大きさで、最も大きな肉食恐竜の一種である。


スコミムス
何と言っても、魚食ワニのガビアルの様にたくさんの長い牙の生えた細長い顎が目を引く。
それ以外にも、他の獣脚類とは逆に上向きではなく下向きの首。他の大型肉食恐竜とは違い、前傾姿勢をとった時にも十分に体を支えられるほど発達した力強い前脚。釣り橋のように体を支えられる背骨の棘突起等、水中の魚を捕らえる適応が随所に見られる。
近い仲間にスピノサウルスがいるが、この突起は、某映画のようにヒレではなく、体を支える為の筋肉がタップリついていた筈である。


スコミムス
(横顔)
細長い頭部は確かにワニに似ている。


アフロベナトール
『アフリカの狩人』

獣脚類テタヌラ類/白亜紀前期
/全長9m
アフリカのニジェール、白亜紀前期の地層から見つかった。現在までその1体しか見つかっていない。


アフロベナトール


アフロベナトール
(正面)
やはり横幅が薄く細長い魚の様な断面だ。腹部まで達する長い肋骨も哺乳類より魚に近い。


ティラノサウルス・レックス(頭骨)
『暴君のトカゲ』

獣脚類ティラノサウルス科/白亜紀後期
/頭骨の長さ140cm・推定全長11m
彼の有名なレックス君の頭骨である。因にティラノサウルスは白亜紀後期の恐竜でジュラ紀ではない。
この頭骨は「スタン」と言う渾名がついた個体の頭骨。
この頭骨の後部には傷らしい穴が開いていて、他の個体にも骨折や大きな怪我が治った痕跡がある。シカゴのフィールド博物館所蔵の彼の有名なほぼ完全なティラノサウルス「スー」にも骨折痕がある。興味深い。


カルカロドントサウルス(頭骨)
『サメの歯を持つトカゲ』
サメの様な薄い歯が特徴。この頭骨の大きさは160cm程もあり、ティラノサウルスに匹敵する。モロッコ、白亜紀中期。


アクロカントサウルス
『棘の高いトカゲ』

獣脚類カルカロドントサウルス科
/白亜紀前期/全長12.5m
カルカロドントサウルスやギガノトサウルスと共に、アロサウルスの仲間の白亜紀の巨大化したグループの子孫と言われている。
背骨の突起が発達していて、そこについた筋肉と腱で巨大な頭をしっかりと支えていたようだ。


ギガノトサウルス
『強大な南のトカゲ』

獣脚類カルカロドントサウルス科
/白亜紀中期/全長13m
カルカロドントサウルスとよく似ていて同じ恐竜だと言う説もある。カルカロドントサウルスは北アフリカのモロッコ、此方はアルゼンチンで見つかっている。此の事はアフリカと南アフリカの大陸移動による分離が比較的遅かった証拠の一つとされている。
この組立骨格は欠損部分(全体の約60%が欠損)のデフォルメが著しく、この姿勢を鵜呑みにしてはいけない。アルゼンチンの白亜紀中期の地層から発掘。


ガストニア
『ガストン氏(発見者)のもの』

鎧竜類アンキロサウルス科/白亜紀前期
/全長3.5m
イギリスにいたポラカントゥスに近い鎧竜。腰の上に台形の盾のような装甲板のがあるのが最大の特徴。全身を覆った鋭い棘は明らかに防御用に発達したものであろう。四肢が短く銅がひしゃげた樽状の為、ワニや亀、カバのように半水生だったのではないかとする説もある。全長は最大6mに達したと推定され、今回の展示個体は全長は3.5mの小柄なもの。

カバをばかにしては行けない。あれは全身を分厚い皮膚を纏い装甲として、巨大な体重をのせて全身を武器にするとても危険な動物である。水生の犀みたいなものだ。


ヒパクロサウルス『非常に高いトカゲ』
鳥脚類ハドロサウルス科/白亜紀後期
/全長4m
ドロマエオサウルス『素早く走るトカゲ』
獣脚類ドロマエオサウルス科/白亜紀後期

/全長2.5m


ヒパクロサウルス&ドロマエオサウルス
獲物に見立てられているのがヒパクロサウルス。それを集団で襲っているのがドロマエオサウルス。共に白亜紀後期のカナダの恐竜。
この様に小型の肉食恐竜が集団で狩りをした証拠はまだ無い。果たして小型恐竜は集団で狩りをしたか?推測として面白い展示ではある。



今回の展示のマスコットキャラを勤めたセイスモサウルスももちろん目玉の展示だが、この中央展示での本当の目玉はジョバリアを始めとするアフリカや南米で比較的最近発掘された、新種の恐竜達である。今回展示されていたアクロカントサウルス、カルカロドントサウルスやギガノトサウルスは最大のティラノサウルスに匹敵する巨大な肉食恐竜だ。

恐竜化石の発掘では北米並びにヨーロッパや中国が今まで中心であったが、いまだ手付かずの所が多い南米とアフリカ、その他の大地には未だ知られていない種類の恐竜や、その他種々の発見が期待されている。だが、これらの地は比較的貧困な国々が多いので、恐竜発掘まで手が回っていないと言うお家事情がある。残念な事だ。

今回の展示には日本で発見された恐竜トバリュウ(三重県鳥羽市出土)とモシリュウ(岩手県岩泉町出土)の化石も展示されていた。。その他にも日本では恐竜の歯の化石が幾つか見つかってきている。日本は世界有数の地震国であるので、昔から地殻変動が激しい為、地層は大きく崩れ、大変堅い為、この様に恐竜の化石の発掘の条件は困難を極めるが、徐々にではあるが発掘が進み始めている。