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今は昔、「旗本やくざ」といふ作品ありき。

1966.3.10封切【東映京都】

企画 坂巻辰男/新海竹介
監督 ........ 中島貞夫
脚本 ...倉本聰 /中島貞夫
撮影 ........... 鷲尾元也
音楽 ........... 山本直純
美術 ........... 塚本隆治
録音 ............野津裕男
照明 ........... 北口光三郎
編集 ........... 河合勝巳

 配役    

丁の目の三次...大川橋蔵
明神の三左衛門...千秋実
たらしの頓兵衛..青島幸男
お囃子の長助.....近藤洋介
雷の四郎(五郎)..遠藤辰雄
坂崎十兵衛............大木実
常磐座の座頭..中村時之介
質屋の主人..天王寺虎之助
松坂屋手代.........浜田伸一
与兵衛...........簑輪田良太
老町火消し...........源八郎
井上.................可知靖之
遠山.................原田清人
毛利..............島田景一郎
田口..............五十嵐義弘
酒井丹波守.......三島雅夫
駿河屋..............金子信雄
松坂屋..............内田朝雄
伊勢屋...........片岡栄二郎
美津.....................藤純子
江戸紫............春川ますみ
橘大夫...............岸本教子
朝霧大夫............森美千代


ネタばらすじ】

頃は元禄中の頃。突然の幕府の御触れで跳ね上がった米価に不満をもつ
人々は、今日も米問屋伊勢屋に群がっていた。それを押さえつけようと
する旗本赤柄組は、伊勢屋と結び、老中の威光を傘に非道の限りを尽く
していた。そんな彼を人々は「旗本やくざ」と噂していた。日々窮
乏の
一途を辿る幕府財政の凌ぎのため、老中坂井丹波守(三島雅夫)は
この
手の旗本の取りつぶしを密かに目論んでいた。


芝居小屋でも狼藉を起こす坂崎十兵衛(大木実)率いる赤柄組。その騒
動を「町奴」と称される明神一家の「たらしの頓兵衛」(青島幸男)が
治めようとしたのだが火に油であった。結局その場をうまく治めたのは
は謎の男三次(大川橋蔵)であった。三次はこの事件を契機に三左佐衛
門(千秋実)率いる明神一家に入り込む。その頃三次は、質屋で偶然出
会った美しい娘美津(藤純子)に惹かれはじめていた。

江戸の祭をも裁量しようとし、町奴から神輿を奪う赤柄組。明神一家は
三次の立てた計画でそれを再び奪回する。殺気立った赤柄組は三左衛門
と松坂屋を呼びつけ、痛めにあわせる。町奴もそれにいきり立ち喧嘩仕
度をはじめる。今や老中丹波の計画通り、町奴と旗本の対立は一触即発
の危険な状態となっていったのだった。

実は三次は丹波守に放たれた隠密であった。正体は三千石の旗本家の三
男本多三次郎。美津も実は赤柄組の坂崎の妹で、兄たちが三次の殺害を

計っていると知ると急いで三次に知らせに来る。その美津を三次が切っ
たとデマを流すことで明神一家と赤塚組を果し合わせ、同時に取りつぶ
そうと企てる駿河屋(金子信雄)。彼もまた坂井が放った隠密であった。

三次は美津に全てを打ち明け、果たし合いが始まっていた明神神社境内
ヘ向う。三次は双方を救おうとするが一歩遅かった。三次は死の淵にい
た坂崎から、丹波守は財政のためを口実に、赤柄組を消し、町奴の勢力

を押え、駿河屋と組んで日本の米相場を牛耳って暴利をむさぼろうとし
ているのだと聞かされる。

丹波守と駿河屋の酒宴の席に、ひょっとこのお面の下に怒りをたぎらせ
て、二人に近づいてゆく三次...


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【解説と感想】

前作「くノ一化粧」ほどのハチャメチャぶりはないにしろ、今回も遊廓

での騒ぎがダンスホールかゴーゴーバーもどきに変わるところや、朝の
町奴十訓の唱和や、明神一家の若い衆たちが
「だってだって、オイラしがねぇヤクザだもん」とミュージカルの如く
歌い出したり、遊廓で「橘大夫(岸本教子)」「朝霧大夫(森美千代)」
と来て
田舎から出て来て間もない「江戸紫」(春川ますみ)が続くと
ころとか、色々笑わせてくれてもいます。何処までがシナリオで何処か
らが演出なのかを確認する手立てはないのですが、こういう部分には後
「浮浪雲」の源流を感じなくはないのです。



昭和40年、再び中島貞夫監督、山本直純氏とともに「旗本やくざ」に着手。
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