フライデーにフォーカスしてしまった(ここでいうフライデーは週刊雑誌のそれではなく単に金曜日のことである)。そう、あるご夫人とツーショットの場面を、である。
それは、金曜日の晩のことでした。とあるパーティー(実際のところ只の飲み会)がありまして、男はついついいつものように調子に乗って酒をかっ食らったわけです。飲めば飲むほどテンションは上がり、多分あとからは憶えていないような、どうでもいいような良くないことを喋りまくりどんどんどんどん気分は高揚していった。飲むと気が大きくなるってやつだ。明日は仕事で朝早いから今日は早く帰ろう、なんて飲む前に思っていたことなんかちっとも忘れて、案の定二次会、三次会と流れていったのである。まあ、いつものことなのだが。最後には終電の時間もいつの間にか過ぎていた。後から後悔するのが分かっているのに、いつも同じ領域に至ってしまう。事前に持っていた意志は、石ころのように何処かにポイッと捨てられてしまうのである。ああ、最悪な男だ。と、思っても後の祭り。ただ、この日は男は独りではなかったのだ。同じ方向に帰るご婦人が一緒に居たのだ。女は、主婦B(主婦BのBは、俗にいう少女AのAではなく、血液型B型の女の意だ)、どうも東北の出身で白米のような白肌が自慢で若い頃には秋田小町と呼ばれていたらしい。女も随分の酒飲みなのだが、男と一緒に帰るつもりでついつい帰りそびれてしまったようだ。こうなりゃあ、タクシーで帰るか何処かで野宿するか、いや泊まるかだ。
男「今夜は僕と一晩過ごすかい?」
女「・・・」
(はっきりした返事がないのは良い便り。男の勝手な解釈なのだが。)
とにかく、タクシーを止める。
運転手「どちらまで?」
男「何処か泊まれるとこある?」
運転手「この時間じゃあ、普通の処は・・」
男「しかたない、何処か気の効いたラブホへやってくれ」
運転手「はい、がってん承知のすけ」
ってなわけで男と女は☆☆☆
その朝、男は目ざまし時計では起きられず女房に叩き起こされ早朝に仕事に出かけた。眠たい目をこすり乍ら、酒臭い息を吐き乍ら。夕べのことはちっとも憶えていない、婦ヲ犯ス(フォーカス)があったかなかったのかさえ。
この話は、フィクションであり実在の人物、実際の出来事ではない。

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