『京都新聞』2007年10月7日
自衛隊の現状探る
中京で講演会 憲法9条の意義訴え
改憲論議の前に自衛隊の現状を知ろうと、京都市中京区のこどもみらい館で6日、講演会「護憲派のための軍事入門」が開かれた。同名の著書のある明治大の山田朗教授が、湾岸戦争を境に肥大化する自衛隊の姿を解き明かし、アジアにおける軍拡の歯止めとして憲法9条の意義を訴えた。
自由法曹団京都支部が支部総会の記念講演として開いた。弁護士や市民約50人が集まった。
山田教授は「一般的に年間200億ドル以上、軍事費にかけているのが軍事大国」とし、世界の軍事費ランキングで、日本は1995年から2003年まで米国に次ぐ世界2位、06年は5位だったことを紹介。「憲法九条と日米安全保障条約のはざまで、自衛隊はゆがんで成長した」と話し、遠征能力や情報収集能力を高めてきた海上自衛隊を例に、冷戦後も軍縮せず米国に対応する形で肥大化してきた実態を浮き彫りにした。
中国が軍事大国として台頭するアジア情勢について山田教授は「世界有数の軍拡地帯。日本、台湾、インドなど近隣諸国を刺激し、軍拡の連鎖反応が起きている」と解説。「日本が軍拡から軍縮の流れを先導するために、憲法9条は重要」と語った。