『朝日新聞』2007年11月21日
憲法、ゆる〜くほぐして語り合おう
国民投票法の成立をきっかけに生まれたという「憲法カフェ」が、11月24日、早稲田大学で格差と戦争をテーマにしたイベントを開く。お堅いテーマを「ゆるく」ほぐそうと、企画会議の様子をブログで公開。若者の参加を呼びかけている。(アサヒ・コム編集部)
「憲法カフェ」は、2007年5月、国民投票法案が国会で強行採決されたことへの抗議デモで知り合った学生や会社員、フリーターらが集まりつくった。参加自由のプロジェクトチームのようなものだ。
現在のメンバーは約40人。月1回、都内のカフェで大学教員らとともに、憲法について語り合う場を設け、憲法に関係する催しにも参加してきた。
今回のイベントでは、作家の雨宮処凛さんと堤未果さんが対談する。日雇い派遣などが広がる日本の現状と、貧しさから若者が兵隊に志願している米国の実情を踏まえ、戦争と若者、憲法について議論を深める。
あえて改憲反対、賛成は掲げていない。メンバーで会社員の園良太さん(25)は「多くのメンバーの共通認識として、目標よりも議論の過程を大事にしたいという思いがある」と話す。憲法に関心のなかった人も参加しやすいように、イベントの企画段階から、当日の具体的な段取りを決めるまでの話し合いは、逐一、ブログに載せた。
イベントを通じ、若者が貧しさなどからくる身近な「生きずらさ」を感じていることが見えてきた。9条よりも、生存権について書かれた25条の方に、興味を示す人が多いという。
イベントの告知には、話し言葉を使ったチラシも用意し、「一緒に考えてみない?」と呼びかけた。若者の集まるクラブや映画館にも置いてもらった。大事にしたのは適度な「ゆるさ」だ。
憲法カフェを団体として存続させるつもりはない。メンバーの一人、印刷工場で働く植松青児さん(47)は「自分たちの行動をコピペ(コピー&ペースト)してもらい、他の地域でも広がってもらえればそれでいい」と話している。
イベントは午後2時から東京都新宿区の早稲田大学西早稲田キャンパスで。問い合わせはメール(kenpo.cafe@gmail.com)まで。