自由法曹団「新テロ特措法の衆院強行採決に抗議する」

新テロ特措法の衆院強行採決に抗議する


1 11月13日、与党は、衆議院本会議において、新テロ特措法の採決を強行した。自由法曹団は、これに対し、断固抗議する。

2 11月1日午前0時をもって、旧テロ特措法は期限切れを迎え失効した。自衛隊には撤収命令が出され、帰還の途についている。これは、先の参議院選挙で示された国民の意思にもとづくものである。新テロ特措法の採決強行は、平和を求める国民の意思を真っ向から踏みにじるものにほかならない。

3 新テロ特措法は、米軍艦船などが行う「海上阻止活動」に対する給油等の補給活動を行うと規定する。しかし、「海上阻止活動」は、米軍などが行う軍事活動と不可分一体の活動であり、自衛隊の行う補給活動は、戦争への参加にほかならない。しかも、国会審議の中で、政府は、「海上阻止活動」以外の活動を行う米軍艦船に補給を行うことを認めている。旧特措法の下で、給油の転用をめぐって、データの隠蔽問題も明らかとなった。

 さらに、新テロ特措法では、旧テロ特措法にあった国会の事後承認の規定すら省かれ、国会報告のみで足りるとされている。文民統制という点でも重大な問題を抱えている。

4 アフガニスタンやイラクにおける現実は、軍事行動が、テロを根絶することにつながらないどころか、多数の市民の命を奪い、憎悪の連鎖を生んで、かえって情勢を悪化させることを示している。

 今、国会がなすべきことは、アメリカの報復戦争への加担を直ちにやめて、2001年以来の事態を検証し、民生の安定と復興のための軍事によらない協力の道をさぐることである。

5 自由法曹団は、憲法を守り生かすためにも、本来の国際協力の可能性を広げるためにも、新特措法の成立を許すわけにはいかない。参議院選挙の結果つくられた条件を生かして、参議院での廃案をかちとるために全力で奮闘する決意である。

2007年11月14日

自由法曹団
団長松井繁明

改憲国民投票法案情報センター