新特措法、衆院委員会を通過(読売、朝日、毎日)

『読売新聞』2007年11月12日

新テロ特措法、衆院特別委で可決
  

 衆院テロ防止特別委員会は12日、インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開させるための新テロ対策特別措置法案を自民、公明両党の賛成多数で可決した。

 法案は13日の衆院本会議で可決、参院に送付される運びだ。政府・与党は14日の参院本会議で法案の趣旨説明を行い、審議に入りたい考えだ。だが、民主党は、野党が主導権を握る参院で徹底的に抵抗する構えで、法案の審議入りは、福田首相訪米後の19日以降となる見通しだ。

 同特委は12日午後、首相と関係閣僚が出席した締めくくり総括質疑を行った後、深谷隆司委員長(自民)が採決に踏み切った。民主、社民両党は「審議が尽くされていない」などとして採決に反対し、委員長席に詰め寄って抗議した。共産党は討論をした上で法案に反対した。衆院会派の「国民新党・そうぞう・無所属の会」は採決前に退席した。

 衆院議院運営委員会は12日夕の理事会で、13日の衆院本会議で法案の採決を記名投票で行うことを決めた。民主、共産、社民各党は本会議に出席し、法案に反対する。国民新党は採決前に退席する方針だ。

 与党は新テロ特措法案について、12月15日まで会期が延長された今国会中の成立を目指しており、首相訪米前の14日の参院本会議で、法案の趣旨説明を行い、審議に入りたい考えだ。ただ、参院自民党幹部は「14日の審議入りは無理だ」との見通しを示した。

 一方、民主党の小沢代表ら同党幹部は12日の国会役員会で、新テロ特措法案に先立ち、同党提出のイラク復興支援特別措置法廃止法案を参院で審議する方針を確認した。

 与党は、新テロ特措法案が参院で否決された場合、衆院で3分の2以上の多数で再可決し、成立させることを辞さない構えだ。民主党が参院に首相問責決議案を提出する可能性もあり、与野党の攻防が激化する見通しだ。

 新テロ特措法案は11月1日に失効したテロ特措法に替わるもので、<1>海自の活動内容を海上阻止活動を行う米英などの艦船への給油・給水活動に限定する<2>活動地域はペルシャ湾を含むインド洋とする<3>活動期限を1年に短縮する——ことなどを盛り込んでいる。


『朝日新聞』2007年11月12日

補給新法、委員会通過 13日にも参院へ


 インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するため、政府が今国会に提出した補給支援特別措置法案が、12日の衆院テロ対策特別委員会で、自民、公明両党の賛成多数で可決された。民主、社民、国民新の各党は、委員長席につめよるなどして採決に反対。共産党は討論の中で反対の意思を表明した。

 法案は13日の衆院本会議で可決された後、参院に送付される予定。衆院と異なり、野党が過半数を占める参院では、第1党の民主党の対応が焦点となる。

 民主党は、補給支援特措法案を審議する参院外交防衛委員会で、同法案の審議を後回しにして、民主党提出のイラク特措法廃止法案の審議を優先させる方針。その間に、守屋武昌・前防衛事務次官を巡る接待疑惑などを追及する考えだ。

 政府・与党は延長国会の会期内の補給支援特措法成立を目指しており、野党が参院で法案を否決した場合、衆院で出席議員の3分の2以上の賛成による再議決に踏み切ることも視野に、検討を進めている。


『毎日新聞』2007年11月12日

新テロ法案:衆院特別委で可決 13日衆院通過の見通し


 海上自衛隊のインド洋での給油活動を再開させるための新テロ対策特別措置法案が、12日午後の衆院テロ防止・イラク支援特別委員会で採決され、自民、公明両党の賛成多数で可決した。与党は13日の衆院本会議で可決させて参院に送付、15日の福田康夫首相の訪米までに参院での審議入りを目指す。これに対し、民主党は議員立法で提出したイラク復興特措法廃止法案を先に審議する考えで、参院審議の見通しは立っていない。

 衆院特別委は12日午前、一般質疑を継続。午後からは福田首相も出席する締めくくりの質疑と討論の後、採決した。

 政府・与党は11月2日以降中断している給油活動再開に向け、新法案を今臨時国会の最重要法案と位置づけている。特別委の審議では、防衛省の給油量取り違えなどの問題が取り上げられ、防衛専門商社「山田洋行」からゴルフ接待を受けた守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問も行われた。

 参院で否決された際には、衆院の3分の2以上の賛成での再議決や、民主党による首相の問責決議案提出などの可能性があり、衆院通過後は新法案をめぐる与野党攻防の激化が予想されている。【田所柳子】

改憲国民投票法案情報センター